無知と無謀 ・10
私はモヤモヤした気持ちを抱いたまま
悠木さんに谷津根からの話をする・・・。
悠木さんに谷津根からの話をする・・・。
悠木「・・・・・」
透明「大丈夫谷津根は言葉にしたことは
絶対に曲げたりしないから
悠木さんを守ってくれますよ
ところで、そのコミュニティーを
運営している人とは会ったことあるの」
悠木「は、はい
結構、若い男でした・・・。
掲示板に書かれた方法を詳しく教えて
くれたのもその人で」
透明「ふ~ん・・・。」
悠木「あの~」
透明「」
悠木「・・・透明先生は、私のこと・・・」
透明「んっああ~もちろん怒っていますよ」
悠木「そうですよね・・・すみませんでした」
透明「悠木さん勘違いしないでね
怒ってはいますけど、心配もしています」
悠木「えっ」
透明「あなたは、確かに霊感が普通の人よりも少し強い
それだけに、その能力を生かして仕事をし、
色々な方から感謝されたかったんでしょ
そのために、方法を求めた
あなたが霊能者として認めてもらいたくて
とった手段は褒められたことじゃないけど
とった手段は褒められたことじゃないけど
あなた自身は、感謝される方法として
人を助けることを選択したことには変わりない
じゃないんですか」
人を助けることを選択したことには変わりない
じゃないんですか」
悠木「」
透明「まあ、性格は少しヨロシク無い面もあるけど
性根まで悪いワケじゃない
もし、悠木さんがちゃんとした師に恵まれ
見極める力と救う手法を手にしていたら・・・。
そう思うと、もったいない気がします
正しいことをしようと想っておこなったことが
逆に作用するものだと知らずに使っていたのなら
それは無知ゆえに起こした無謀
心で想う正義と現実に起こった悪を裁けるほど
私も賢者じゃないですから、あなたの中の正義は
否定できません
私も賢者じゃないですから、あなたの中の正義は
否定できません
だから、これからの悠木さんを考えると、少し
心配になるんですよ」
悠木「透明先生・・・
先生私のおこなった呪法は一体」
透明「そうですね説明しておいた方が良いかもですね
あの方法は、近くにいる霊を1つの媒体に集める
呪法です
呪法です
その媒体となったのが、隆太郎くんてことです
無造作に集められた霊達はその媒体を壊そうと
してもおかしくはないでしょ
してもおかしくはないでしょ
本来は封印した物を媒体として使う呪術だから
人を媒体にすることは、その人を生け贄に捧げる
行為に近いものです」
悠木「」
透明「それに、除霊となれば本来、その人に取り憑いて
しまった霊だけを誠心誠意説得することで
身体から出て行ってもらうことが主流ですから、
無理矢理術で縛るというのは人道的にみても
正しくはないと思います
正しくはないと思います
ましてや、近くの霊まで呼び寄せるなんてことは
霊自体にも失礼な行為になってしまいますからね」
悠木「わ、私は、なんて非道いことを・・・」
悠木さんは、自分のしでかしたことの意味を初めて知り
心の底から反省しているようにみえた・・・。
この後、私は隆太郎くんの身体をメンテナンスし、
本宮さんの心のケアや、悠木さんが敷いてしまった
間違いだらけの結界の後処理、空中に散布してしまった
呪法の除去などをおこなった・・・。
本宮さんの心のケアや、悠木さんが敷いてしまった
間違いだらけの結界の後処理、空中に散布してしまった
呪法の除去などをおこなった・・・。
悠木さんは、谷津根が迎えにこさせた弟子に連れられ
一路、谷津根の元へ・・・
まあ、彼女に任せておけば心配ないだろう
今回の鑑定は私にとっても、良い教訓になったのかもしれない
危険な呪法を知り使う者として、何が正しく間違っているのか
自分自身を振り返り、改めて知識を整理し、正しく使うこと、
伝えることの大切さを考えさせられた一日でした・・・。
伝えることの大切さを考えさせられた一日でした・・・。
数日後
「プルルルルルルルガチャッ」
實香「透明すまんコミュニティーは潰したが
主犯を取り逃がした 名前は
伊能 涼栄(いのう りょうえい)
もし、お前の周りでこの名を聞いたら
私に連絡してくれ」
この時、私の人生の歯車が大きく動き出していたことは
私自身まだ気づいていなかった ・・・。
私自身まだ気づいていなかった ・・・。
完
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