プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 「有頂天家族公式読本」

2023年04月03日 | ◇読んだ本の感想。
まあありがちなムック本だが、内容に愛があふれていて面白かったので。

著者名に森見登美彦と並んで「有頂天家族親衛隊」とある。
2013年発行の本だからアニメ発売のタイミングでしょうね。
アニメの話も出て来るが、アニメべったりの内容でもなく、
まあ原作もアニメもお気に入りのわたしにとってはどっちゃでもええねん。

森見登美彦のインタビューやロケ地めぐりも分量たっぷり。
やっぱりロケ地めぐりも著者本人と一緒だと華があるというものです。
たとえそれが育ち過ぎた腐れ大学生的風貌だろうと。いや好きですけども。

内容で好きだったのは名文集ですな。
わたしが作中屈指の名台詞だと信じる「喜ぶ顔が見たいからだ!」も
無事に収録されていて満足。
「蛙でもなんでもかまわないよ。あなたたちがこの世にいるだけで私はじゅうぶん」も。
だがさすがに「おうちへ帰れ」「お前こそおうちへ帰れ」はなかった。

森見登美彦は内容もさることながら、言い回しの妙があると思うよ。
隠しても隠し切れない可笑しみがある。まあ隠してはないだろうが。

あとこの本の美点は、けっこう長めの書き下ろしが掲載されていることでね。
40ページ以上だから読み応えがあった。
これもいずれは幻冬舎文庫のどこかに収録されるだろうが、これが読めるだけでも
この本を買う値打ちはある。買おうかな。さすがに古本だが。

「有頂天家族は」三部作らしいんだよね。
そろそろ第三作が出てもいい頃かなー。待ってる。楽しみに。




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