大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

五新鉄道

2009年11月13日 | 御所市・五條市
今日は京都へ出張の予定が変更になり,大和五條へ。
大和五條は,先日からブログで紹介したばかり。
江戸時代の街並みが残る「新町通り」,そして「天誅組」。
この街を横切ると,ある「幻の跡」が残っている。
それは大和五條と和歌山県新宮を結ぶ鉄道「五新鉄道」の工事跡。
今,TVニュースなどでダムの建設中止などが話題になっているが,この地にも大正から昭和に渡 る長大な公 共工事があったのだ。
今夏,日本一長いバス路線として大和八木から和歌山県新宮までを紹介した番組が何本か放映された。
その区間を,かつて鉄道で結ぼうとしていたわけである。
私は,その「幻の跡」になぜか惹かれてしまうんやなぁ・・・

@五新鉄道
大正時代に五條~新宮を結ぶ五新鉄道が計画された。吉野熊野の山岳地帯を縦断するルートで当初から難工事が予想された。昭和の初めに五條側から着工され、太平洋戦争で中断する時期もあったが、少しずつ工事が進められてきた。
しかし車社会になってその必要性が薄れ、すでにできあがっていた五條~城戸(旧西吉野村)間をJRバス専用道として利用される時代が20年ほど続いた。そして坂本(旧大塔村)まで延長する工事が、なお続けられていた。
この先は長大トンネルと橋梁の最大の難工事区間で城戸からの1つめのトンネルは完成させたものの、2つめの天辻トンネルの工事中にとうとう取り止められることになった。併行して走る国道168号線の天辻トンネルもでき、もうバス専用路線の延長も必要なくなったからである。
「写真;大和五條・新町通りを横切る五新鉄道」

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