乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『年中行事絵巻』36 【巻四 射遣(いのこし)に僧たちや、出待ちの官人たち】九紙〜十四紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-28 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

 

『年中行事絵巻』36 【巻四 射遣(いのこし)に僧たちや、出待ちの官人たち】紙〜十四紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻四 九紙〜十四紙

 

 被衣を着た、女4人が旅に出る姿が見られる。

 

 西陣舎の前に、絹衣の上に五条袈裟、下駄、右手に団扇、左手に鹿杖(かせづえ)をつく僧など。

 数珠をまさぐる僧。

 諸国遊行の念仏僧は、杖の先に鹿の角をつけ、数珠と経典を巻きつけている。

 にこやかに話す僧たちは、射遣(いのこし)の見物客で有る。

 

 後ろの築垣には座って並び、射遣(いのこし)の出番の順番を待っている官人。

 多少、興奮気味な面持ちである。

 

 

鹿杖(かせづえ)

 1 先が二またになったつえ。

  また、上端をT字形にしたつえ。

  撞木(しゅもく)づえ。

 「平足駄履き、―を突いて」〈平治・中〉

 2 僧侶などが持つ、頭部に鹿の角をつけたつえ。

  わさづの。

 

鹿

 シカにまつわる伝説・逸話

 世界各地の山野に数多く生息していたシカ科の動物はほとんどの民族の文化に対して古くから重要な影響を与えていたと思われる。

 後世の文化においては、シカは「俊敏」「非力」などの象徴として、また時には峻険な山岳地の象徴として用いられることがある(カモシカも参照)。   (ウィキペディア)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』35 【巻四 射遣(いのこし)に集う人々】七紙〜九紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-25 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

 

 

『年中行事絵巻』35 【巻四 射遣(いのこし)に集う人々】七紙〜九紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻四 七紙〜九紙

 

 射遣(いのこし)に集う人々

 

 丹塗りの壁

 東雅院に並ぶ、西雅院の壁、築垣

 

 烏帽子、狩衣の二人

 

 かずき姿の女が、蝙蝠(かわほり)扇の間から、前の様子を伺っている。

 

 老僧、稚児のカップル

 

 子供三人が、小弓を奪い合う。

 水干姿の男が、手をかざし、その様子を見ている。

 

丹(タン あか・に)

 1 硫化水銀鉱、すなわち辰砂(しんしゃ)の色。あか色。に。
 「丹砂・丹朱・丹頂・丹青」
 
 2. 鉛丹。鉛粉を焼いて作った顔料。「黄丹」

 

築垣

 《「つきがき」の音変化。古くは「ついかき」》「築地(ついじ)

 築地とは

 土で造った塀(へい)。多く屋根をふき,木骨で1間(けん)ごとに柱(須柱)を立て,壁面に横筋をつける。

 古くは御所のほかは有職(ゆうそく)の者にのみ許され,格式により筋の数が異なった(5本が最上)。

 →関連項目犬走り

蝙蝠(かわほり)扇

 《開くとコウモリが羽を広げた形に似るところから》薄い骨の片面または両面に紙を張った扇。

 紙には詩歌や絵を描く。扇子。

 

水干姿

 水干とは

 水干狩衣 (かりぎぬ) の略。

 平安時代後期から江戸時代まで用いられた男子用和服の一種。

 初めは庶民のものであったが,のちに公家,さらに鎌倉時代頃からは武家にも用いられるようになった。

 着装は盤領 (あげくび) でありながら垂領 (たりくび) にするのが特色。

 地は麻布,葛布が多かったが,時代が下るとともに華麗になって平絹,紗,綾を用いた。

 また狩衣でありながら,上衣を下袴に着込めるのもこの服装の特色といえよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-34 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ) 門前近く】三紙〜七紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-25 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

 

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-34 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ) 門前近く】三紙〜七紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻四 三紙〜七紙

 

門を入ると、中将門通り

 中将門通りに、前回記録した門前には、檳榔毛車(びろうげのくるま)や文車(もんのくるま)が見える事になる。

 

 春宮坊(とうぐうぼう)の東雅院の南土門(画 上)

 

 袿(うちぎ)を壺折した女(門前)

 

 揉烏帽子の子供のつれている犬が、けたたましく吠える。

 

 近衛の大将

 垂纓の冠、縫えきの束帯、剣、

 後ろに、二人の随身、

 さらに、矢取り、沓持ちの白張り、二人

  (『年中行事絵巻』日本絵巻大成 引用)

  

  

 

春宮坊(とうぐうぼう)

 春宮坊(とうぐうぼう、みこのみやのつかさ)は、日本古代の律令制において、皇太子の御所の内政を掌った機関である。

 

東雅院〘名〙

(東宮雅院)

 平安京大内裏に設けられた皇太子の御所。

 内裏の東、待賢門内の北にあり、東雅院・西雅院の二院が並び、東宮職の曹司(ぞうし)もその中に置かれた。

 西雅院が多く使用された。

 雅院。 ※文徳実録‐嘉祥三年(850)三月己亥「須臾駕二輦車一、移二御東宮雅院一」

 

袿(うちぎ)

 1. 昔の貴婦人の重ね上着。この上に唐衣(からぎぬ)・裳(も)をつけて正装とする。

 2. 男子が直衣(のうし)・狩衣(かりぎぬ)の下に着た服。

 

壺折

 1 小袖・袿 (うちき) などの裾 (すそ) をたくし上げ、腰のあたりを紐 (ひも) で結び留めてから折り下げること。

 →壺装束 (つぼそうぞく)   

 2 歌舞伎の衣装の一。

  錦 (にしき) などで作った、広袖で丈長 (たけなが) の羽織状のもの。

  時代物の貴公子や高位の武人の常服に用いる。

 

揉烏帽子

 薄く漆を塗って柔らかにもんだ烏帽子。

 兜 (かぶと) などの下に折り畳んで着用した。

 引立 (ひきたて) 烏帽子。 梨 (なし) 打ち烏帽子。

 

垂纓(すいえい)

 のちには、幅広く長い形に作って巾子の背面の纓壺(えつぼ)に差し込んでつけた。

 時代により形状が異なり、垂纓(すいえい)・巻纓(けんえい)・立纓(りゅうえい)・細纓(さいえい)・縄纓(なわえい)などの区別がある。

 

随身

 1《名・ス自》つき従って行くこと。また、その人。お供。

 2.《名》中古、上皇・摂関・大臣など貴人の外出の際、護衛した武官。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-33 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ) 門前の様子】一紙〜四紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-23 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

 

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-33 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ) 門前の様子】一紙〜四紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻四 一紙〜四紙

 

 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)

 

 妻飾り

 白壁

 茅葺の屋根には、鴟尾

 

 門前には、檳榔毛車(びろうげのくるま)や文車(もんのくるま)

 

 少年や、仕丁

 

 

  (『年中行事絵巻』日本絵巻大成 引用)

  

  

 

鴟尾

 宮殿・仏殿などの大建築の大棟(おおむね)の両端に取りつけた鳥の尾の形の飾り。

 沓形(くつがた)。

 

檳榔毛車(びろうげのくるま)

 牛車(ぎっしゃ)の一。

 白く晒(さら)した檳榔の葉を細かく裂いて車の屋形をおおったもの。

 上皇・親王・大臣以下、四位以上の者、女官・高僧などが乗用した。

 びろうぐるま。びりょうのくるま。

檳榔(びろう)

 檳榔(びろう)は別名蒲葵(ほき)、コバ、アジマサとも呼ばれ、記紀神話の時代より神木として登場しています。

 その葉で作られた団扇(うちわ)や笠、牛車や馬の装飾品などは高貴なものとして重宝がられていました。   

 また山伏修験者も峰入の時にはその団扇を腰にさし、護摩焚きの時には必ずこれを用いるといわれています。

 沖縄では世の始まりのことを、クバヌファユー(蒲葵の葉世)と言って、そこでは男も女もコバの葉で作った衣を腰にまとっていたと語り伝えられています。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-32 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)】一紙〜三十四紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-22 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

 

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-32 【巻四 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)】一紙〜三十四紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻四 一紙〜三十四

 

 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)

 巻四は、射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)

 射遣(いのこし)、賭弓(のりゆみ)は古くからの宮廷儀式。

 

  射遣(いのこし) 正月十八人

  前日の射例(じやらい)で、六衛府の官人の射終わらなかったものに、改めて、射させる。

 

  賭弓(のりゆみ)は、賭射とも書く。

  賭射の後で、弓場において、近衛と近衛府の官人たちが、弓枝を競う儀式。

  勝方は贈り物がされ、負方は、罰酒を受ける行事。

  (『年中行事絵巻』日本絵巻大成 引用)

  

  

 

射遣(いのこし)

 平安時代、正月17日の射礼(じゃらい)の式に参加しなかった衛府の者たちが、翌日、建礼門で弓を射ること。

 

賭弓(のりゆみ)

 ① 賞品を賭かけて弓を射ること。

 ② 平安時代、宮廷年中行事の一。

  射礼じやらいの翌朝(正月18日)に、左右の近衛府・兵衛府の舎人とねりが弓射の技を競うのを弓場殿ゆばどので天皇が見る儀式。

 

罰酒(ばっしゅ)〘名〙

 賭弓(のりゆみ)の敗者や宴会に遅刻した者または約束に反した者に、罰として酒を飲ませること。

 また、その酒。罰杯。

 ※西宮記(969頃)二「勝方将督行二罰酒一」 〔杜牧‐過大梁聞河亭方讌贈孫子端詩〕

 (大辞林引用)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-31 【巻三 蹴鞠に興ずる公卿 2】二十八紙〜三十三紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-17 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-31 【巻三 蹴鞠に興ずる公卿 2】二十八紙〜三十三紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 二十八紙〜三十三紙

 

 蹴鞠に興ずる公卿の一人は、

    総綱襟(そうごうえり)の衣の若い男

 それぞれの履物

    沓(くつ とう)

 

 階段には、見証(審判)か。

 

 女官

   蹴鞠を見ず、桜を愛でる。春、たけなわである。

 

    

 

総綱襟(そうごうえり)

 →僧綱領(そうごうえり)

 後頭部が隠れるように、法衣 (ほうえ) の後ろ首に三角形の板を用いて、えりを隠して着ること。

 また、その着方。

 そうごうくび。

 

沓(くつ とう)

 履物の一種。足をその中に入れ、履いて歩くための物。

 

見証

(審判)

(碁・双六(すごろく)・蹴鞠(けまり)などの勝負を)判定すること。

 審判。

「けんじょう」「けんぞ」とも。

 出典古今著聞集 五五九 「僧きたりて、けんじょすとて」

 [訳] 僧がやってきて、(双六の)判定をするということで。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-30 【巻三 蹴鞠に興ずる公卿】二十二紙〜二十八紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-17 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-30 【巻三 蹴鞠に興ずる公卿】二十二紙〜二十八紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 二十二紙〜二十八紙

 

 蹴鞠に興ずる公卿

 

 遣水(やりみず)を巡らした、築山。

 水に流れる桜の花びらを愛でる二人の姿。

 庭壺に懸かりの木四本。

    桜

    松

    柳

    楓

 一本に二人づつの蹴鞠足が守備をする。

 蹴鞠の高さは、必ず、下枝の高さ以上とした。

 

 

公卿(くぎょう)

 公卿(くぎょう)は、公家の中でも日本の律令の規定に基づく太政官の最高幹部として国政を担う職位、すなわち太政大臣・左大臣・右大臣・大納言・中納言・参議ら(もしくは従三位以上(非参議))の高官(総称して議政官という)を指す用語である。

 平安時代に公卿と呼ばれるようになった。

 

遣水(やりみず)

 庭園などに水を導き入れて流れるようにしたもの。

 流水の曲折にさまざまな工夫が凝らされ,また水中の底石,流れを変える横石,水越石などの配置にも独特の苦心が払われた。

 平安・鎌倉時代の庭園では重視されたが,室町時代以降は枯山水の庭園が流行するにつれて次第に衰退した。

『作庭記』に造り方が詳説されているが,それに近い構成が平泉の毛越寺の遺跡で発掘されている。

 

築山(つきやま)

 築山(つきやま)とは、人工的に作られた山。

 測量の目的で作られたり、観賞用として庭園に作られたり、子供の遊具として公園に作られたりしたものがある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-29 【巻三 舞楽『陵王』の支度】十八紙〜二十三紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-11 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-29 【巻三 舞楽『陵王』の支度】十八紙〜二十三紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 十八紙〜二十三紙

 

 鶏の後ろには、介添えの衛府の武官

 

 舞楽『陵王』の支度が始まっている。

  左西   幄舎

  東(左方)唐楽

  西(右方)高麗(こま)楽

 

 

 

幄(まく)

 天幄(大きな幕)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-28 【巻三 貴族邸の鶏合 寝殿南面】十四紙〜二十紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-10 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-28 【巻三 貴族邸の鶏合 寝殿南面】十四紙〜二十紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 十四紙〜二十紙

 

 貴族邸の鶏合(闘鶏)

 貴族邸(寝殿造)

 

     東中門

     東対

 

 東中門をくぐると、御溝水(みかわみず)

 

 貴族邸(寝殿造)の正面には、南廂(みなみひさし)

 

         寝殿南面

 

 鶏合(闘鶏)に興ずる主客

  主人

  招客

  女房たち

  (袿(うちぎ)姿の女房二人が熱い眼差しで鶏合(闘鶏)を見ている。)

 

 

 

御溝水(みかわみず)   (大辞泉)

 宮中の庭を流れる溝の水。

御溝水(みかわみず)   (ウィキペディア)

 御溝水(みかわみず)は、内裏の御殿、塀などに沿ってその周囲の庭を流れる溝の水である。

 特に清涼殿の東庭のものが有名であった。

 古くは石を立て、風流を尽くしたという。

 大宮川の水を、一条大宮の南、陽明門から北から大垣の内に流し、下流は二条の北、郁芳門の南から、また、大宮川にそそがせた。

 宮中清掃の塵芥も流されたが、上流を穢すことは禁じられた。

「知顕抄」には、「二条より上をば清浄にさはやけて塵をだにうかべず」とある。

 

南廂(みなみびさし)  (南廂、南庇)

 殿上の間(てんじょうのま)

 清涼殿の(南庇みなみびさし)にある、殿上人の詰め所。院の御所にもあった。殿上。

 

袿(うちぎ)

 1 昔の貴婦人の重ね上着。この上に唐衣(からぎぬ)・裳(も)をつけて正装とする。
 
 2 男子が直衣(のうし)・狩衣(かりぎぬ)の下に着た服。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-27 【巻三 貴族邸の鶏合(闘鶏)】十紙〜十七紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-10 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-27 【巻三 貴族邸の鶏合(闘鶏)】十紙〜十七紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 十紙〜十七紙

 

 貴族邸の鶏合(闘鶏)

 貴族邸(寝殿造)の建物

 籠に鶏を入れて、白張(衣)の男に鶏を売ろうとする、鶏行商の男。

 

 中庭には籠を伏せた中に鶏がおり、鶏合(闘鶏)の合図を待っている。

 無法の闖入者を追ひ払う男がいる。

 打たれては大変と、門の外へ逃げる。

 

 

 

寝殿造  (大辞泉)

 平安中期に成立した貴族の住宅形式。

 中央に寝殿とよぶ主屋があり、その東・西・北にそれぞれ対屋(たいのや)を設け、渡殿(わたどの)で結ぶ。

 東西両対屋から南に中門廊を出し、中ほどに中門を、先端の池畔に釣殿を設ける。

 屋根は檜皮葺(ひわだぶ)き・入母屋(いりもや)造り。室内は板敷きで、置き畳を用いた。

 寝殿の前庭は白砂敷きで、その南に中島のある池がある。

 建物の配置は左右対称を理想としたが、平安後期にはしだいにくずれ、簡略化されていった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-25 【巻三 闘鶏、蹴鞠】一紙〜四紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-07 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-25 【巻三 闘鶏、蹴鞠】一紙〜四紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 一紙〜四紙

 

 闘鶏、蹴鞠

 

    以下内宴

 

 

「以下内宴」と書かれた後、薬葉した二本の大木と切妻瓦葺の絵から三巻目は始まる。

 

闘鶏

 鶏合 とも、書く。

 三月三日の節会には、必ず行った。

 

蹴鞠

 もともと、戸外で行う。

 後白河院時代には、蹴鞠は三月上旬に行われた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-24 巻二読了 【巻二 賀茂川原の禊祓】二十五紙〜三十紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-06 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-24 巻二読了 【巻二 賀茂川原の禊祓二十五紙〜三十紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻二 二十五紙〜三十紙

 

 賀茂川原の禊祓

 

 

     八巻内

       土佐内記 印

       住吉貝慶 印

         廣守 印

 

    以上五十丁内

    此数部拾八枚

 

 

禊祓(みそぎ 正確には、みそぎはらえ)

 禊祓(みそぎはらえ)は、ミソギ(禊)とハラエ(祓)を合わせた用語。

 両者は本来は別の行事である。

 ともに神道において禁忌とされているツミやケガレを除去して心身を清める行為であることから、すでに記紀の段階において同一視されていたと考えられている。

 ミソギ(禊)はおもに神事に仕える者がケガレ(穢)に接してしまった場合。

 ハラエ(祓)は一般に天つ罪・国つ罪を犯してケガレ(穢)の原因を生み出してしまった者に対して行われるもの。

 のちに天皇自らが禊を受ける事によって国全体のケガレ(穢)を払うという大祓の神事が成立することとなった。

 

住吉貝慶

すみよし‐じょけい【住吉如慶】

[1599~1670]江戸前期の画家。堺の人。京都・江戸で活躍。具慶の父。

 名は広通。通称、内記。

 土佐派に属したが、勅命により、鎌倉時代の画家、住吉慶恩(慶忍)の画系を復興するため住吉を名のり、住吉派の祖となった。

 

日本絵巻大成 8 巻二 読了

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-23 【巻二 もんどり打って、落馬。 賀茂川の晩春を景物】十九紙〜二十五紙 中央公論社 小松茂実編

2020-09-25 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

京都八坂神社

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-23 【巻二 もんどり打って、落馬。 賀茂川の晩春を景物】十九紙〜二十五紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻二 十九紙〜二十五紙

 

 出馬を待つ、舞人たち。

 幾輌をも檳榔毛車(びろうげくるま)が立てられている。

 一人が、もんどり打って、落馬。

 悲鳴などの騒ぎが起こる。

 

 

 賀茂川

 裾をからげて川を渡りきった女。

 賀茂川には馬を乗り入れるものや額烏帽子をかぶる子供、

 これらは、晩春を景物を添えている。

 

 

もんどり

 飛び上がって回転するさまを指す語。 もっぱら動詞「倒れる」に係り、「もんどりを打って倒れる」あるいは「もんどり打って倒れる」のような表現で用いられる。

 ここでは、「もんどり打って、落馬

 

もんどりを打つ

 空中に飛び上がって回る様子を指す語。

 主に「もんどり打って倒れる」などの表現で用いられる。

 

額烏帽子

 ひたいえぼし

 えぼしとしての代用。

 主に子供がつけた。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-22 【巻二 賀茂の下社 舞人の走馬】十二紙〜十九紙 中央公論社 小松茂実編

2020-09-25 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

京都八坂神社

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-22 【巻二 賀茂の下社 舞人の走馬】十二紙〜十九紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻二 十二紙〜十九紙

 

 前回同様、檳榔毛車(びろうげくるま)が一輌。

 車幅(くるまぞい)2人、牛飼い1人。

 車の後ろには、随身。

 白張姿の中に、朱色の扇を広げたもの一人。

 松並越しに傘をかついで遅れじと後を追う。

 

 

 関白、舞人の走馬を見る。

 賀茂の下社

 長押(なげし)

 舞人の走馬

 舞人は、巻桜、緌(ズイ、おいかけ)の冠を被り、南から北へ馬を走らせている。

 

白張(はくちょう)  (前回に同じ)

(白張 白丁、 はくちょう しらはり しらばり) 

 白張(はくちょう)とは、主に平安時代の下級官人によって着用された衣装の1つ。

「白丁」とも表記し、「しらはり/しらばり」とも読んだ。

 

随身

 1《名・ス自》

 つき従って行くこと。また、その人。お供。
 
 2《名》
 中古、上皇・摂関・大臣など貴人の外出の際、護衛した武官。
 
 
賀茂の下社
 
 下鴨
 
 
舞人の走馬
 
 舞人が乗り走る馬程度の内容。
 
 舞人は、巻桜、緌(ズイ、おいかけ)の冠を被り、南から北へ馬を走らせている。
 
 今の上賀茂に残る、競馬(くらべうま)か?

 

上賀茂の競馬(くらべうま)

 宮中由来の馬の駈け競べ

 平安時代の寛治7年(1093年)、天下泰平と五穀豊穣を祈って宮中の武徳殿で行われていた競馬会が神社に移行され、それ以来続いている神事。

 葵祭に先がけた前儀として行われる。

 競馬会の儀が13:00から行われ、14:00から芝生で競馳が始まる。

 乗尻(のりじり=騎手)は舞楽装束をつけ、右方(うかた)と左方(さかた)が一対となって馬を走らせ、早さを競う。

 

緌(ズイ、おいかけ)

 冠の垂れ紐。あご下で結んだ結び目から、下に垂れた部分。

 日本では、おいかけ。武官の冠の両側につけた扇形の飾り毛。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-21 【巻二 検非違使 白張の雑色 加倍従(くわえべいじゅう)】九紙〜十二紙 中央公論社 小松茂実編

2020-09-24 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-21 【巻二 検非違使 白張の雑色 加倍従(くわえべいじゅう)】九紙〜十二紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻二 九紙〜十二紙

 

 檳榔毛車(びろうげくるま)には、検非違使の一行。

『伴大納言絵詞』や『平治物語絵詞』にも出てくる。

 風流(ふりゅう)のすげ笠の下には、白張の雑色たちの一行。

 近衛の加倍従(くわえべいじゅう)(神楽の管弦に従う楽人)。

 中の一人は、笛を吹いている。

 

 

検非違使

 検非違使(けびいし、けんびいし)は日本の律令制下の令外官の役職である。

 

風流(ふりゅう)

 風流(ふりゅう)とは、中世以後の日本において高揚した美意識の1つ。 人目を驚かすために華美な趣向を凝らした意匠を指し、婆娑羅や数寄とともに侘び・寂びと対峙する存在として認識された。 後にはこうした意匠に沿った芸能や美術・建築などにも用いられた。

 

白張(はくちょう)  

(白張 白丁、 はくちょう しらはり しらばり) 

 白張(はくちょう)とは、主に平安時代の下級官人によって着用された衣装の1つ。

「白丁」とも表記し、「しらはり/しらばり」とも読んだ。

 

雑色(ぞうしき)

 雑色(ぞうしき)とは、 日本の律令制下の令外官の1つである蔵人の職位の1つ。

 蔵人

 

蔵人(くろうど)

 《「くらひと」の音変化》

 1 蔵人所(くろうどどころ)の職員。

  もと皇室の文書や道具類を管理する役であったが、蔵人所が設置されて以後は、朝廷の機密文書の保管や詔勅の伝達、宮中の行事・事務のすべてに関係するようになった。

  くらんど。

 2 「女蔵人(にょくろうど)」の略。

 《「くらうど」の音変化》「くろうど(蔵人)1」に同じ。

 

近衛の加倍従

 姓氏の一。

 五摂家の一。

 平安末期の関白藤原忠通の長男基実を祖とし、その子基通が京都近衛殿に住み、これを家名とした。

 以後、歴代摂政・関白・太政大臣を出した。

 明治になって公爵。

 

 近衛篤麿 (このえあつまろ)  近衛家熙 (このえいえひろ)  近衛前久 (このえさきひさ) 

 近衛信尹 (このえのぶただ)  近衛秀麿 (このえひでまろ)  近衛文麿 (このえふみまろ) 

 

加倍従

 (くわえべいじゅう)(神楽の管弦に従う楽人)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする