仮名手本胸之鏡 上 読了^^v 7 五丁裏
早稲田大学所蔵
https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he13/he13_01505/
仮名手本胸之鏡 上
山東京伝 作
歌川豊国 画
早稲田大学デジタル図書
通油町(江戸) [蔦屋重三郎]
寛政11 [1799]
黄表紙
仮名手本胸之鏡 上 7 五丁裏
五丁裏上 立ち姿の女出た言葉 色
「はやのかんぺい、わかげのあやまり
といへるハ、うべなるかな、わかきとき
けつきさだまらず、いまはむる事
たとへちうぎの心ある人もいろに
まよえば、たちまちこいのふちに
はまりて、その身をほろ
ぼす、あゝ、つゝしむべし
五丁裏中
「たとへみにちうぎをいだい
ても、このふちへはまり
てハ、いゝぢはなひぞ
立つ男に、硯(離縁状)を渡す、座る女を写す
迷いのかゞみ
迷之鏡
鏡忠義を重んじ、女から逃げる男 忠義
「こいのふちへ、くびたけ
はまつてハ、どぶもうかみ
あがることがならぬ
かなしや/\
仮名手本胸之鏡 上 7 五丁裏
右画
女 おかる
男 勘平
仮名手本胸之鏡 上 7 五丁裏
五丁裏上 立ち姿の女出た言葉 色
「はやの勘平、若気の誤り
と言えるは、諾(うべ)なる哉、若き時
血気定まらず、いまわむる事
たとへ忠義の心ある人も色に
迷えば、たちまち恋の淵に
はまりて、その身を滅
ぼす、ああ、慎むべし
五丁裏中
「例え身に忠義を抱い
ても、この淵へはまり
ては、いいぢは無いぞ
立つ男に、硯(離縁状)を渡す、座る女を写す
迷いのかゞみ
迷之鏡
鏡忠義を重んじ、女から逃げる男 忠義
「恋の淵へ、首たけ
はまつては、溝(どぶ)も浮かび
上がる事がならぬ
悲しや悲しや
うべ 諾 宜(うべ)
[副]《平安時代以降は「むべ」と表記されることが多い》肯定する気持ちを表す。
なるほど。いかにも。むべ。
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