日本絵巻大成 49 【五巻 仁寿殿における献詩披講】(仁寿殿→恭礼門→陳座(北戸)へと続く。)九紙〜十七紙 中央公論社 小松茂実
『年中行事絵巻』(P.26)のよれば、
仁寿殿における献詩披講
屏風を後ろに、帝の後ろ姿。
舞台
白黒で、沓鞆(ともえ)の文様を描く。
紺色の喪額(もこう)を施す。
建春門→宣陽門→内室→温明殿(東面)→綾綺殿→
→紫辰殿(北戸)→仁寿殿→恭礼門→陳座(北戸)へと続く。
鞆(ともえ)
とも。ほむだ。弓を射るときに左ひじにつけて、矢を放った後の弦が腕に触れるのを防ぐための道具。
鞆(ともえ) (古語辞典)名詞
武具の一種。弓を射るとき、左手の手首に結び付ける、中に藁(わら)や獣毛を詰めた丸い革製の用具。
弓弦(ゆづる)が手を打つのを防ぐためとも、手首の「釧(くしろ)」に弓弦が当たって切れるのを防ぐためともいう。
弓弦(ゆづる)が手を打つのを防ぐためとも、手首の「釧(くしろ)」に弓弦が当たって切れるのを防ぐためともいう。
喪額(もこう)
前回も調べましたが、喪額(もこう)とは (今回は、国語大辞典を参考)
〘名〙
① 御帳や御簾の懸けぎわを飾るために、上長押に沿って横に引き回す布帛。
窠(か)に伏蝶(ふせちょう)の文様を染めるのを例とする。
また、儀礼によって殿舎の正面や舞台の側面に引き回して用いる。
後世の水引幕の類。ひたいかくし。もっこうぎぬ。
※延喜式(927)一五「装二餝舞台一。設二冐甲四条。下敷両面帳一条。鎮子廿廷一」
※能因本枕(10C終)七八「三尺の木丁を立てたるに、もかうのしもはただ少しぞある」
② (①の文様として使用されたところから)
「かもん(窠文)」の称。
※増鏡(1368‐76頃)一三「萌黄の下襲、御家の紋のもかうを色々に織りたりしにや」