(写真は、日本絵巻大成 8 巻二 一紙〜五紙)
『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-20 【巻二 檳榔毛車(びろうげくるま) 牛童 榻(しじ)】六紙〜九紙 中央公論社 小松茂実編
日本絵巻大成 8 巻二 六紙〜九紙
檳榔毛車(びろうげくるま)が、関白の乗り物。
牛童(ぎゅうどう)が榻(しじ)を小脇に抱え、従っている。
檳榔毛車(檳榔毛の車)
牛車(ぎっしゃ)の一。
白く晒(さら)した檳榔の葉を細かく裂いて車の屋形をおおったもの。
上皇・親王・大臣以下、四位以上の者、女官・高僧などが乗用した。
びろうぐるま。
びりょうのくるま。
牛童(ぎゅうどう)
牛を使って牛車 (ぎっしゃ) を進ませる者。
成人後も童形 (どうぎょう) の姿をした。
童形 (どうぎょう)
結髪していない子供。 また、その姿。
稚児姿。
榻(しじ)
牛車 (ぎっしゃ) から牛を外したとき、車の轅 (ながえ) の軛 (くびき) を支え、乗り降りに際しては踏み台とする台。
形は机に似て、鷺足 (さぎあし) をつけ、黒漆塗りにして金具を施す。