御蔵では、毎年1月の25日、
忌の日の明神さまが村内を廻る日として知られています。
忌の日の明神さまは、すり鉢を被って鉄の下駄を履き、
赤いチャンチャンコを着ているそうですが、
その姿を見たものは、明神さまにさらわれてしまうので、
赤いチャンチャンコが、実は花柄なのか?どうか? ←?;;;
知る人は居ません。
25日の夜は、各家庭でアブラゲと呼ばれる揚げ餅を作り、
明神さまにお供えし、汁物にして頂きます。
そのアブラゲは、餅米を粉に挽いて水で練って棒状にし、
1cmほどに切って、椿油で揚げます。
この椿油の匂いが実は重要なポイント♪
この日の夜、椿油の匂いがしない家は、
便所の戸を、鉄下駄で蹴っ飛ばされると言われているので、
信心深い御蔵の人たちは、ちゃんとアブラゲを供すのです。
なぜ、椿油なのか?
わかりません;;;;;;
今では機械で挽く家も多い餅米ですが、
石臼も未だ健在♪
機械挽きと違い、粉に熱を持たないとか、
粉が、均一になりすぎないとか。。。
隠れた(?)ファンも多いらしい。
その石臼、今年は挽かせて頂きました♪
。。。
難しい!
力任せに回せば、良い粉になりません。
なんでも、
石臼上下の間にある溝が、ちょっと違っただけで、
挽けるものも挽けなくなるという、
超!繊細な機器だそう。
上の段の臼が空回りしない程度の速度で、
ほんの少しずつ、餅米を穴に入れていきます。
そっと、そぉっと。。。
上手くいくと、
ほわっとした餅粉が、
臼から、そそそ・・・と、こぼれます。
・・なんだかとても、愛おしい・・・♪
出来上がった粉は、
アブラゲはもちろん、お団子、おやき、
大根餅なども作れます♪
。。。
今では、ほとんど見られなくなった石臼。
石臼を見たことがない人も、多いかもしれませんが、
食材をいろいろに工夫して食べる。
粉にすることで、その可能性は、また、広がる。
その一端を担っていた石臼は、
人間が長い時間をかけて工夫した、ひとつの形なんですね♪