出張先の関西は梅雨が明けて本格的な夏の風情でした。シャーシャーシャーとなくクマゼミの声を聞くと、いかにも西日本の夏という感じがします。特に大木の街路樹まわりは音量十分で、果たして何dB出ていただでしょうか。耳への圧が凄かったです。新幹線で横浜に戻ると確かに涼しく、蝉の声にも勢いがありません。関東の梅雨明けも時間の問題でしょうが、できればスパッと明けてもらいたいです。さて、5月から6月にかけては、オフ会以外にもオーディオ交流(単なる飲み会含む)、ライブなどありましたので、少々巻きを入れて紹介します(汗)。まずはライブからです。
石鎚山登山の翌週の5月20日、仕事帰りに杉並公会堂でのエマニュエル・パユのコンサートに行ってきました。タイトルは「エマニュエル・パユ withフレンズ・オブ・ベルリン」で、公会堂リニューアル10周年の企画です。ベルリンフィルのサントリーホールでの公演の番外ではありますが、パユの演奏を直に聴くいい機会となりました。タイトルからも想像できるようにカジュアルなライブでした。大きな公演が終わり、一段落したような余裕が演奏側に感じられれました。馴染みの曲が取り上げられていたこともあり、こちらも最後までリラックスモードでした。
豊かなフルートと軽やかな弦楽器のアンサンブルを楽しみました。曲目はモーツァルトのフルート四重奏1番、2番の他、ロッシーニやドボルザークの四重奏曲、武満徹のヴォイスなど。モーツァルトでは1番の第2楽章、全編ピッチカートの弦楽器と、哀愁ある旋律をなぞるフルートとの対比が印象的でした。ヴォイスでは時折パユの生声も聴けて、この日、目立った女性客も満足だったでしょう。フレンズ・オブ・ベルリンのメンバーは4人各々国籍が違います。紅一点のヴァイオリンのマヤ・ヴラモヴィッチとヴィオラのホアキン・リケルメ・ガルシアの体格差が、何ともユーモラスでした。
杉並公会堂、実は、今回が初めてです。出張先から戻る高速バスからGRFさんにメールしたところ、全くの偶然ですが、やはり来場されることがわかりました。GRFさんとは休憩時間の1杯と、公会堂すぐ横のイタリアンでの感想戦に、お付き合いさせていただきました。土日のライブも結構ですが、金曜日の夜に生演奏聴いて、お酒飲んで週を締めくくるのも、ありですね。
6月25日は家内と地元のフィリアホールでの、チェコ・フィル室内合奏団のコンサートに出かけました。チェコ・フィルの演奏を聴くのは初めて、というか12名の室内合奏を生で聴くのが初めてです。四重奏の場合、個々の楽器の存在が分かりやすいですが、12名になると同じ楽器を合わせる難しさが出てきます。ヴァイオリンは第1、第2併せて7名、チェロやヴィオラも2名ずつです。来場されていたそねさんが翌日のオフ会で、同じ楽器内の音色が揃っていることに感心されていました。私もオヤジ12名の演奏に、初夏の風のような爽やさを感じました。弦楽器に定評のあるフィリアホールの効果も加わったと思います。
こちらも馴染みの曲が続きました。前半は「G線上のアリア」「主よ、人の望みの喜びよ」「クリスマス協奏曲(コレッリ)」と、バロックの有名曲です。後半は一転、レスピーギ、バルトーク、チャイコフスキーといった19~20世紀に活躍した作曲家の、比較的美しい旋律の曲が並びました。一番素晴らしいと感じたのは、「弦楽セレナード」です。バレンボイムのCD(一応名盤?)を持っているのですが、どうも音がゴチャッとしていて積極的に聴いていませんでした。改めて曲の良さを実感、早速カラヤンやオルフェウス室内管弦楽団のCDを購入しました。残念ながらチェコ・フィルの、この曲のCDは出ていないようです。
レスピーギの「リュートのための古い舞曲とアリア 第3集」は、どこかで聴いたことがあるような、憶えやすい旋律でした。おそらくCMで聴いていたのでしょう。バルトークの「ルーマニア民族舞曲」は元来はピアノ曲です。私は震災前のグリモーのコンサートで知りました。五嶋みどりのアルバム『encore!』にも入っています。曲調がめまぐるしく変化するので、弦楽器だとちょっと忙しいかもしれません。
せっかく指揮者が混ぜようとしている音を、オーディオマニアは分離しようとする、としばしば揶揄されますが、私自身は分離は前提で、その上で一体感を求めてしまいます。特に室内楽はその傾向にあります。初夏の二つライブは、あらためて全体と細部のバランスの大事さを、再認識させてくれました。次回は、初夏のサウンド交流編を紹介します。
石鎚山登山の翌週の5月20日、仕事帰りに杉並公会堂でのエマニュエル・パユのコンサートに行ってきました。タイトルは「エマニュエル・パユ withフレンズ・オブ・ベルリン」で、公会堂リニューアル10周年の企画です。ベルリンフィルのサントリーホールでの公演の番外ではありますが、パユの演奏を直に聴くいい機会となりました。タイトルからも想像できるようにカジュアルなライブでした。大きな公演が終わり、一段落したような余裕が演奏側に感じられれました。馴染みの曲が取り上げられていたこともあり、こちらも最後までリラックスモードでした。
豊かなフルートと軽やかな弦楽器のアンサンブルを楽しみました。曲目はモーツァルトのフルート四重奏1番、2番の他、ロッシーニやドボルザークの四重奏曲、武満徹のヴォイスなど。モーツァルトでは1番の第2楽章、全編ピッチカートの弦楽器と、哀愁ある旋律をなぞるフルートとの対比が印象的でした。ヴォイスでは時折パユの生声も聴けて、この日、目立った女性客も満足だったでしょう。フレンズ・オブ・ベルリンのメンバーは4人各々国籍が違います。紅一点のヴァイオリンのマヤ・ヴラモヴィッチとヴィオラのホアキン・リケルメ・ガルシアの体格差が、何ともユーモラスでした。
杉並公会堂、実は、今回が初めてです。出張先から戻る高速バスからGRFさんにメールしたところ、全くの偶然ですが、やはり来場されることがわかりました。GRFさんとは休憩時間の1杯と、公会堂すぐ横のイタリアンでの感想戦に、お付き合いさせていただきました。土日のライブも結構ですが、金曜日の夜に生演奏聴いて、お酒飲んで週を締めくくるのも、ありですね。
6月25日は家内と地元のフィリアホールでの、チェコ・フィル室内合奏団のコンサートに出かけました。チェコ・フィルの演奏を聴くのは初めて、というか12名の室内合奏を生で聴くのが初めてです。四重奏の場合、個々の楽器の存在が分かりやすいですが、12名になると同じ楽器を合わせる難しさが出てきます。ヴァイオリンは第1、第2併せて7名、チェロやヴィオラも2名ずつです。来場されていたそねさんが翌日のオフ会で、同じ楽器内の音色が揃っていることに感心されていました。私もオヤジ12名の演奏に、初夏の風のような爽やさを感じました。弦楽器に定評のあるフィリアホールの効果も加わったと思います。
こちらも馴染みの曲が続きました。前半は「G線上のアリア」「主よ、人の望みの喜びよ」「クリスマス協奏曲(コレッリ)」と、バロックの有名曲です。後半は一転、レスピーギ、バルトーク、チャイコフスキーといった19~20世紀に活躍した作曲家の、比較的美しい旋律の曲が並びました。一番素晴らしいと感じたのは、「弦楽セレナード」です。バレンボイムのCD(一応名盤?)を持っているのですが、どうも音がゴチャッとしていて積極的に聴いていませんでした。改めて曲の良さを実感、早速カラヤンやオルフェウス室内管弦楽団のCDを購入しました。残念ながらチェコ・フィルの、この曲のCDは出ていないようです。
レスピーギの「リュートのための古い舞曲とアリア 第3集」は、どこかで聴いたことがあるような、憶えやすい旋律でした。おそらくCMで聴いていたのでしょう。バルトークの「ルーマニア民族舞曲」は元来はピアノ曲です。私は震災前のグリモーのコンサートで知りました。五嶋みどりのアルバム『encore!』にも入っています。曲調がめまぐるしく変化するので、弦楽器だとちょっと忙しいかもしれません。
せっかく指揮者が混ぜようとしている音を、オーディオマニアは分離しようとする、としばしば揶揄されますが、私自身は分離は前提で、その上で一体感を求めてしまいます。特に室内楽はその傾向にあります。初夏の二つライブは、あらためて全体と細部のバランスの大事さを、再認識させてくれました。次回は、初夏のサウンド交流編を紹介します。