秋晴れの18日と19日、兵庫県の最高峰、氷ノ山に登ってきました。同行は大学の登山サークル時代の先輩のKさんです。OB会などではしばしば会っていましたが、一緒に山に登るのは学生以来です。Kさん自身は既に100名山登頂をクリア、現在も精力的に登られています。6月の飲み会で、私の関西出張に絡めて兵庫の山に登ろうと、盛り上がっていました。既に残雪期の氷ノ山に登っているKさんですが、扇ノ山、鉢伏山をセットにし、かつ紅葉を楽しむ提案に応じていただきました。18日の早朝、姫路で待ち合わせ、上郡からスーパーいなばで鳥取に向かいました。
まず登ったのは扇ノ山(おうぎのせん)です。大山や氷ノ山もそうですが、山の部分を「さん」ではなく「せん」と呼びます。この地域独特の呼び方でしょうか。鳥取から車で1時間ほどの八東ふるさと森から入り、ピストンしました。この日のうちに、氷ノ山の山頂まで登る予定ですから、のんびりはできません。
頂上に向かうに連れて展望が開けてきました。中央の三角形の山が今回のメイン氷ノ山です。
扇ノ山の頂上で軽い昼食を取り、滞在時間もそこそこに駐車場へ引き返しました。次は氷ノ山の登山口の若桜(わかさ)スキー場へ向かいます。
氷ノ山へのルートは兵庫側、鳥取側に複数ありますが、今回は時間勝負でしたので直登する仙谷コースを選びました。沢あり、鎖あり、急登ありのやっかいなコースに加えて、宴会セットの重い荷物に難儀しました。登山口には上級者コースと記されていたのですが、登ってその意味に気がつきいた次第です。それでもご覧の紅葉に癒されつつ何とか高度を上げていきました。
沢から離れて稜線に近づいたところで日没となりました。この時間帯に頂上を目指すことは滅多にありません。不思議な感覚で日の入りの光景を眺めました。
ようやく氷ノ山の頂上避難小屋が見えてきました。本日の宿でもあります。日が沈んだとは言え、まだ薄暮の明かりを頼りに歩けます。もう30分遅いとヘッドランプが必要だったでしょう。
頂上から西方を見ると、雲海に浮かぶ伯耆富士、大山の姿が幻想的でした。夕焼けに尖った頂が刺さっていますね。既に小屋には4、5人に人がいて、我々を迎えてくれました。一生懸命担いだ日本酒と鍋セットでさっそく宴会となり、近況報告や山の話、昔話に花を咲かせました。予想通り天の川や満天の星空も楽しめました。星が多いと夏の大三角ですら存在感を失います。
翌朝の日の出です。近くのヒュッテに止まっていた人も集まって、この瞬間を待ちました。雲海の上には丹波の山々が頂を見せています。
西へ目を転じると、大山と氷ノ山の珍しいコラボレーションを見ることができました。氷ノ山の三角形の影が大山に寄り添っています。ズームレンズを忘れた不覚が残念でなりませんでした。
19日のメインは鉢伏山です。一般の方には、ハチ高原、ハチ北のスキー場の方が馴染みがあるかも知れません。山自体は小学生登山でも使われるほどの易しいコースですが、私の楽しみは一面に広がるススキ畑でした。
氷ノ山から高度を下げると、樹林帯が途切れススキ野原が現れました。
樹林は紅葉、野原はススキ。これぞ日本の秋ですね。セイタカアワダチソウでは絵になりません。
展望でもサプライズがありました。南西遠方に左右非対称の尖った山が見えました。Kさん曰く、形は間違いなく石鎚山(四国の百名山、西日本最高峰)ですが、俄かには信じられませんでした。登山後ネットで調べましたが氷ノ山方面からは石鎚山や剣山の四国の名峰が望めるようです。この日は360度パノラマが見事でしたので、加賀の白山も間違いなく見えていたことになります。これまで遥か遠い存在だった石鎚山が身近に感じられました。四国のオーディオファイル訪問と合わせ技にする手も面白そうです。
鉢伏山の頂上です。実はここまでスキーのリフトが来ています。ここで昼食をとり、再度氷ノ山方面へ引き返します。
氷ノ山越と呼ばれる鞍部で氷ノ山の見納めです。避難小屋に預けていた重いザックを再び背負い、若桜スキー場方面へ下りました。下山コースはしっかり整備され、とても歩きやすかったです。
下山後の楽しみは、やはりお風呂です。スキー場から車ですぐの「ふれあいの湯」で温まりました。日が傾くと急に気温が下がってきました。鳥取とはいえ、日本海側の気候なのですね。
昨今の登山ブームでいわゆる百名山は特に人が増えているようです。氷ノ山は百名山から漏れていますが、内容的には十分にその資格があるように思いました。兵庫県とは言え、アクセスには相応の時間がかかります。思ったほど登山客が少なく静かな山行を楽しめました(午前中、山を走るトレイルランニングの集団に閉口しましたが、彼らはあっという間に先に行ってしまいました)。これでまた一つ、贔屓の山が増えました。帰りは鳥取からスーパーはくとで姫路へ出て、新幹線に乗るKさんと別れました。またこの手の企画やりたいですね。
まず登ったのは扇ノ山(おうぎのせん)です。大山や氷ノ山もそうですが、山の部分を「さん」ではなく「せん」と呼びます。この地域独特の呼び方でしょうか。鳥取から車で1時間ほどの八東ふるさと森から入り、ピストンしました。この日のうちに、氷ノ山の山頂まで登る予定ですから、のんびりはできません。
頂上に向かうに連れて展望が開けてきました。中央の三角形の山が今回のメイン氷ノ山です。
扇ノ山の頂上で軽い昼食を取り、滞在時間もそこそこに駐車場へ引き返しました。次は氷ノ山の登山口の若桜(わかさ)スキー場へ向かいます。
氷ノ山へのルートは兵庫側、鳥取側に複数ありますが、今回は時間勝負でしたので直登する仙谷コースを選びました。沢あり、鎖あり、急登ありのやっかいなコースに加えて、宴会セットの重い荷物に難儀しました。登山口には上級者コースと記されていたのですが、登ってその意味に気がつきいた次第です。それでもご覧の紅葉に癒されつつ何とか高度を上げていきました。
沢から離れて稜線に近づいたところで日没となりました。この時間帯に頂上を目指すことは滅多にありません。不思議な感覚で日の入りの光景を眺めました。
ようやく氷ノ山の頂上避難小屋が見えてきました。本日の宿でもあります。日が沈んだとは言え、まだ薄暮の明かりを頼りに歩けます。もう30分遅いとヘッドランプが必要だったでしょう。
頂上から西方を見ると、雲海に浮かぶ伯耆富士、大山の姿が幻想的でした。夕焼けに尖った頂が刺さっていますね。既に小屋には4、5人に人がいて、我々を迎えてくれました。一生懸命担いだ日本酒と鍋セットでさっそく宴会となり、近況報告や山の話、昔話に花を咲かせました。予想通り天の川や満天の星空も楽しめました。星が多いと夏の大三角ですら存在感を失います。
翌朝の日の出です。近くのヒュッテに止まっていた人も集まって、この瞬間を待ちました。雲海の上には丹波の山々が頂を見せています。
西へ目を転じると、大山と氷ノ山の珍しいコラボレーションを見ることができました。氷ノ山の三角形の影が大山に寄り添っています。ズームレンズを忘れた不覚が残念でなりませんでした。
19日のメインは鉢伏山です。一般の方には、ハチ高原、ハチ北のスキー場の方が馴染みがあるかも知れません。山自体は小学生登山でも使われるほどの易しいコースですが、私の楽しみは一面に広がるススキ畑でした。
氷ノ山から高度を下げると、樹林帯が途切れススキ野原が現れました。
樹林は紅葉、野原はススキ。これぞ日本の秋ですね。セイタカアワダチソウでは絵になりません。
展望でもサプライズがありました。南西遠方に左右非対称の尖った山が見えました。Kさん曰く、形は間違いなく石鎚山(四国の百名山、西日本最高峰)ですが、俄かには信じられませんでした。登山後ネットで調べましたが氷ノ山方面からは石鎚山や剣山の四国の名峰が望めるようです。この日は360度パノラマが見事でしたので、加賀の白山も間違いなく見えていたことになります。これまで遥か遠い存在だった石鎚山が身近に感じられました。四国のオーディオファイル訪問と合わせ技にする手も面白そうです。
鉢伏山の頂上です。実はここまでスキーのリフトが来ています。ここで昼食をとり、再度氷ノ山方面へ引き返します。
氷ノ山越と呼ばれる鞍部で氷ノ山の見納めです。避難小屋に預けていた重いザックを再び背負い、若桜スキー場方面へ下りました。下山コースはしっかり整備され、とても歩きやすかったです。
下山後の楽しみは、やはりお風呂です。スキー場から車ですぐの「ふれあいの湯」で温まりました。日が傾くと急に気温が下がってきました。鳥取とはいえ、日本海側の気候なのですね。
昨今の登山ブームでいわゆる百名山は特に人が増えているようです。氷ノ山は百名山から漏れていますが、内容的には十分にその資格があるように思いました。兵庫県とは言え、アクセスには相応の時間がかかります。思ったほど登山客が少なく静かな山行を楽しめました(午前中、山を走るトレイルランニングの集団に閉口しましたが、彼らはあっという間に先に行ってしまいました)。これでまた一つ、贔屓の山が増えました。帰りは鳥取からスーパーはくとで姫路へ出て、新幹線に乗るKさんと別れました。またこの手の企画やりたいですね。