にらさんご来訪の翌々日の23日、赤羽のいたちょうさんのお宅を訪問しました。2023年の2月以来、約1年半ぶりでした。ご一緒は、同じく赤羽にお住いのベルウッドさんです。待ち合わせ時間より早めに赤羽駅についたのですが、ちょうどサレジアン国際学園(旧星美学園)の吹奏楽部のライブが東口で行われていて、いい時間潰しになりました。名探偵コナンのテーマや学園天国などノリのいい曲で、通りすがりながら楽しませていただきました。集合後、いたちょうさんの車で拾っていただき、お宅へ向かいました。
いたちょうさんを最初に訪問したのが、2014年1月ですからもう10年以上経過したことになります。以後、定点観測を重ねてきました。そのいたちょうさんのシステムに、大きな変化がありました。これまでのリビングオーディオから一転、2階の専用部屋に引っ越しされました。空間はリビングルームより狭くなっていますが、従来がニアフィールドリスニングであったためか、狭さは感じませんでした。アッコルドと後方の壁との距離は、むしろ長くなりました。気兼ねなく音楽に浸れる環境を得られたのだと思います。
いたちょうさんと言えばPCオーディオ(ネットワークオーディオ)ですね。私と入れ替わるようにWindows系からLinux系にシフトされました。HQ Player、Roon、NAA という構成は変わっていません。最上流のPC(隣室にあります)上のHQ Playerでアップサンプリングし、以後、オーバーサンプリングをしないNOSというコンセプトです。拙宅でも使用している中華DDC(SU-2)は無くなり、Diretta(上段で赤く光っている筐体)が導入されています。DSD1024まで対応可能な中華DAC Spring3 KTEは健在でした。
いたちょうさんも当方と同じく、OCTAVEユーザーのお仲間です。長らくV70SEを使われています。同社のアンプに欠かせない外部強化電源Black Boxですが、ついにSuper Black Boxを導入されていました。定価の上昇に伴い、最近は、中古の相場も上がっているようです。導入おめでどうございます。お家芸の球転がしの方は落ち着いているようでした。今回はプリ管が欧州系、出力管がアメリカ系の組み合わせでした。
いたちょうさんのシステムの顔とも言える、フランコセルブリンのアッコルドです。若干の内振りでセットされています。10年以上に亘り聴かせていただいていますが、出音の繊細さの一番の理由は、このSPにあるのではないかと思います。今回、専用部屋となって、アッコルドと、より対峙できるようになりました。いたちょうさんの再生ボリュームは、拙宅より控えめで一貫しています。それでいて、デリカシーに富んだ音を引き出されています。この10年は、アッコルドのポテンシャルを引き出す10年ではなかったかと。
前半がデジタル、後半がアナログでした。デジタルはブラインドテストあり、声当てありで真面目モード、アナログはお気楽モードとなりました。DSD1024とPCM768kHzの比較は興味深かったです。DSDの方がより細かい音が表現されていた好ましく思えました。ベルウッドさんとも評価が一致しました。音源は中森明菜のスローモーション(44.1kHz)でした。これまではPCM優位だったようですが、直近でのDiretta側の改善が効いたのかも知れません。伊東ゆかりの若かりし頃の声を当てられなかったは、ちょっと悔しかったです。
2019年に導入されたRega Planer-6です。ダイレクトドライブ派からベルトドライブ派に転身されて、5年が経過しました。Regaと言えば、KYLYN(キリン)さん、にらさんといった、旧Philewebのお仲間につながります。最初のPhilewebミーティングの2次会に行った面々です。
アナログは楽しい選曲が続きました。由紀さおり、あべ静江はリサイタル作品です。二人とも持ち歌以外に流行の洋楽もカヴァーしているので、いずれも買いですね。サウンドインSは70年代にTBSで放送されていた音楽番組だそうです(知りませんでした)。MCは伊東ゆかりと松崎しげるです。歌の上手い二人による「夢のカリフォルニア」も良かったです。「北国行きで」は昔からフォーク&ポップスの作品集で聴いてました。曲はとても印象に残っているのでうすが、歌い手が朱里エイコであること、すっかり忘れてました。
アナログの後半は、いたちょうさん好みの、マニアックな路線でした。浅川マキは74年のライブです。気だるい声と山下洋輔らジャズメンの演奏が絶妙ですした。茶木みやこ、池田典代と聞いてピンと来られる方は、相当な邦楽マニアと言えるでしょう。私は存じ上げませんでした。池田典代の『DREAM IN THE STREET』はシティポップスの名盤として知られるようです。表題曲のバックで、山下達郎がコーラス参加していました。『ギター・ワークショップ』は大村憲司ら名ギタリストによる、ダイレクト・ディスクです。
締めはこちら。国鉄のキャンペーンソングに使われていたこと、昨日のことのように憶えています。プレイバックPart2とか歌っていた時期なので、ギャップ大き過ぎでした。最後に和める曲で締めていただき、ありがとうございました。終了後、赤羽岩淵駅近くの「魚一」で感想戦を持ちました。3連休の終わりで、翌日からの仕事なども気にしてはいましたが、アルコールが入ってしまうと、後はご想像の通りです。赤羽の飲み屋街の活気もすっかり戻り、入るのが難しい日もあるようです。
いたちょうさん、お招きいただきありがとうございました。専用部屋を得て、着々と目指されている音を創られていることを実感しました。ブレずに進まれているのが、素晴らしいです。いたちょうさん、ベルウッドさん、楽しい赤羽オフ会ありがとうざいました。引き続き、よろしくお願いします。