このところ、天気のいい早朝は、金星がかなりの明るさで光っています。陽が昇る寸前まで確認できるほどの明るさです。年末の神保町散策の時は、西の空に見えていましたから、この一月で宵の明星から明けの明星に変わったわけです。普段、金星の動きに注意してるわけではないので、ずいぶん急な変化だと感じました。金星の公転周期を確認したら220日超ですから、これは理由になりません。1月11日に太陽・金星・地球が一直線で並び(内合)、その後金星の位置が地球から見て左右逆になったためと知り、納得しました。1月29日は更に、月と金星が最も接近する日でした。
さて、先週の日曜日になりますが、厚木のK&Kさんのお宅を訪問させていただきました。これまでオフ会で訪問する先は、東京方面が多く、案外、県内は少ないことに気付きます。小田急線も時々使いますが、海老名まで行くことはあっても、相模川を超えて西側に出る機会はぐっと減ります。久しぶりの本厚木駅でした。車で迎えに来ていただいたK&Kさんと合流し、お宅へ向かいました。厚木まで来ると、普段は遠目に見ている大山もかなり接近します。K&Kさんのお宅はその大山の麓にあります。奥様の手作りのサンドイッチと紅茶をいただき、しばし談笑した後、スタートです。
K&Kさんのシステムです。これまで多くのお宅にお邪魔しましたが、まずお目にかかれない個性的なシステムです。1968年に日立が出したSPの銘機HS-500を愛用されていて、マルチアンプ、マルチチャンネルで楽しまれています。事前にご自身のホームページを拝見しましたが、HS-500への拘りが伝わってきます。建築時の間取りから変更され、石井式のリスニングルームにされています。リビングに比べて会話の声も落ち着いた感じがします。写真には映っていませんが、左手には奥様が弾かれるグランドピアノがあります。ご夫婦で音楽を楽しむ空間となっています。
本日の主役、HS-500です。上下を反転して2台を縦に重ねています。これは仮想同軸と呼ばれる手法だそうです。初めて知りました。同軸SPと言えばタンノイが有名ですが、同軸でないSPで同様の効果を狙うわけです。リア側にHS-500がもう2台あり、合計6台となっています。ビンテージを感じさせない、すっきりした音でした。
フロントのHS-500×4を駆動するためアンプ群です。これまた懐かしい、サンスイのアンプです。プリメインアンプAU-α607 MOS Premiumもパワーアンプとして使われています。
送り出しの機器は、右側のラックに納められていました。核となるのがマランツのユニバーサルプレーヤーUD9004です。お手持ちの機器の中では新しい部類の製品です。ここから先が私には馴染みの無い世界となります。UD9004の出力を増幅しているのがシルバーの躯体のパッシブプリアンプです。さらに米国製アナログチャンネルデバイダーで帯域調整された信号がアンプに供給されます。ラックの右側はリアの駆動系です。私も最近はデジタルイコライザーを使っていて、前段にDDC、後段にDACを置いています。機器の数は増える傾向ですが、ここまでの躯体数は珍しいと思います。
SACDの音源を数枚しか持っていない私にとって、さらにマルチチャンネルとなると縁遠い音源となります。マルチチャンネル自体はこれまでの訪問先で、映像系で聴かせていただいたことがあります。独特の包まれる感覚は理解していて、成るほどと思うことがあります。オーケストラの広がりもそうですが、単独の楽器でも空気感があります。この日聴かせていただいたJulia Fischerの無伴奏パルティータも、またアーティストは忘れましたが教会の中でのピアノの独奏も余韻に浸れました。試しにピアノについては2ch再生とも比較させていただきました。マルチの方が音の持続性があるように感じました。
※後日K&Kさんよりコメントです。教会の録音はJulia Fischer、ピアノはホテルでの録音だそうです。
一つだけ出音で気になったことがありました。ヴォーカルの縦方向の定位です。一般に左右方向のそれに比べて縦方向は定位が曖昧になりがちですが、最初聴いた時に、かなり下方に定位している印象を受けました。丁度、フロントのサンスイのアンプ辺りです。冒頭でかけていただいたユーミンも、途中でかけていただいたLinda Ronstadtも共通していました。K&Kさんにこの点を話しましたが、ソファに座った際の頭の位置の影響があるようでした。私はかなり前のめりに座っていたようです。本来はソファは後ろにもたれて座るものです。実際に深く座り直して納得しました。
これだけ、オーディオ歴の長いK&Kさんですから、当然、アナログもやられてきた筈です。話題を振りましたが、この日はアナログ再生は想定されていなかったようです。それでも、お使いのヤマハの銘機GT-2000をご披露いただきました。私の下調べ不足だったのですが、実はK&Kさん、このプレーヤーのモーター部の設計をされたそうです。ダイレクトドライブですから言わば心臓部です。K&Kさんご自身はヤマハではなくOEM供給元にお勤めだったそうです。急遽の登場となりましたが、八神純子のデビュー盤A面を全て聴かせていただきました。お仕事が形になって残っているのは素晴らしいことですね。
K&Kさん、ブログの方ではオーディオ以外にも旅の記事を書かれています。ここ最近は海外含めてご夫婦で登山を楽しまれています。今年もフランスの高山を計画されているとのこと。地元の丹沢もトレーニング場として活用されています。たまたまですが、先日のKrystian Zimermanのリサイタル、ご夫婦で聴かれたようです。席も私たちと近かったようで再度びっくりです。ピアノがご専門の奥様からしても、やはり別格の演奏だったようです。特にペダルの使い方に感心されていました。山にオーディオ、共通の話題が多く話が尽きませんでした。楽しい日曜日の午後をありがとうございました。
さて、先週の日曜日になりますが、厚木のK&Kさんのお宅を訪問させていただきました。これまでオフ会で訪問する先は、東京方面が多く、案外、県内は少ないことに気付きます。小田急線も時々使いますが、海老名まで行くことはあっても、相模川を超えて西側に出る機会はぐっと減ります。久しぶりの本厚木駅でした。車で迎えに来ていただいたK&Kさんと合流し、お宅へ向かいました。厚木まで来ると、普段は遠目に見ている大山もかなり接近します。K&Kさんのお宅はその大山の麓にあります。奥様の手作りのサンドイッチと紅茶をいただき、しばし談笑した後、スタートです。
K&Kさんのシステムです。これまで多くのお宅にお邪魔しましたが、まずお目にかかれない個性的なシステムです。1968年に日立が出したSPの銘機HS-500を愛用されていて、マルチアンプ、マルチチャンネルで楽しまれています。事前にご自身のホームページを拝見しましたが、HS-500への拘りが伝わってきます。建築時の間取りから変更され、石井式のリスニングルームにされています。リビングに比べて会話の声も落ち着いた感じがします。写真には映っていませんが、左手には奥様が弾かれるグランドピアノがあります。ご夫婦で音楽を楽しむ空間となっています。
本日の主役、HS-500です。上下を反転して2台を縦に重ねています。これは仮想同軸と呼ばれる手法だそうです。初めて知りました。同軸SPと言えばタンノイが有名ですが、同軸でないSPで同様の効果を狙うわけです。リア側にHS-500がもう2台あり、合計6台となっています。ビンテージを感じさせない、すっきりした音でした。
フロントのHS-500×4を駆動するためアンプ群です。これまた懐かしい、サンスイのアンプです。プリメインアンプAU-α607 MOS Premiumもパワーアンプとして使われています。
送り出しの機器は、右側のラックに納められていました。核となるのがマランツのユニバーサルプレーヤーUD9004です。お手持ちの機器の中では新しい部類の製品です。ここから先が私には馴染みの無い世界となります。UD9004の出力を増幅しているのがシルバーの躯体のパッシブプリアンプです。さらに米国製アナログチャンネルデバイダーで帯域調整された信号がアンプに供給されます。ラックの右側はリアの駆動系です。私も最近はデジタルイコライザーを使っていて、前段にDDC、後段にDACを置いています。機器の数は増える傾向ですが、ここまでの躯体数は珍しいと思います。
SACDの音源を数枚しか持っていない私にとって、さらにマルチチャンネルとなると縁遠い音源となります。マルチチャンネル自体はこれまでの訪問先で、映像系で聴かせていただいたことがあります。独特の包まれる感覚は理解していて、成るほどと思うことがあります。オーケストラの広がりもそうですが、単独の楽器でも空気感があります。この日聴かせていただいたJulia Fischerの無伴奏パルティータも、またアーティストは忘れましたが教会の中でのピアノの独奏も余韻に浸れました。試しにピアノについては2ch再生とも比較させていただきました。マルチの方が音の持続性があるように感じました。
※後日K&Kさんよりコメントです。教会の録音はJulia Fischer、ピアノはホテルでの録音だそうです。
一つだけ出音で気になったことがありました。ヴォーカルの縦方向の定位です。一般に左右方向のそれに比べて縦方向は定位が曖昧になりがちですが、最初聴いた時に、かなり下方に定位している印象を受けました。丁度、フロントのサンスイのアンプ辺りです。冒頭でかけていただいたユーミンも、途中でかけていただいたLinda Ronstadtも共通していました。K&Kさんにこの点を話しましたが、ソファに座った際の頭の位置の影響があるようでした。私はかなり前のめりに座っていたようです。本来はソファは後ろにもたれて座るものです。実際に深く座り直して納得しました。
これだけ、オーディオ歴の長いK&Kさんですから、当然、アナログもやられてきた筈です。話題を振りましたが、この日はアナログ再生は想定されていなかったようです。それでも、お使いのヤマハの銘機GT-2000をご披露いただきました。私の下調べ不足だったのですが、実はK&Kさん、このプレーヤーのモーター部の設計をされたそうです。ダイレクトドライブですから言わば心臓部です。K&Kさんご自身はヤマハではなくOEM供給元にお勤めだったそうです。急遽の登場となりましたが、八神純子のデビュー盤A面を全て聴かせていただきました。お仕事が形になって残っているのは素晴らしいことですね。
K&Kさん、ブログの方ではオーディオ以外にも旅の記事を書かれています。ここ最近は海外含めてご夫婦で登山を楽しまれています。今年もフランスの高山を計画されているとのこと。地元の丹沢もトレーニング場として活用されています。たまたまですが、先日のKrystian Zimermanのリサイタル、ご夫婦で聴かれたようです。席も私たちと近かったようで再度びっくりです。ピアノがご専門の奥様からしても、やはり別格の演奏だったようです。特にペダルの使い方に感心されていました。山にオーディオ、共通の話題が多く話が尽きませんでした。楽しい日曜日の午後をありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
丁寧なレポート、恐縮です。
山とオーディオの話、楽しかったです。
アナログはお粗末で失礼しました。
全く準備していなかったので、ちょっとあわてました。(笑)
やっぱりたまには火を入れてあげないとダメですね。
私もまがりなりにも、ウィーンアコースティックスfanを
名乗っていますが、この先も浮気することなく使って
いこうと思います。
仮に現在のSPがメインの座を譲るにしても、リビング
に移して、それこそ映像と共にマルチチャンネルを
楽しもうかと、青写真だけは持っています。
桜の時期あたりには、案内をかけさせていただ
きます。
春が待ち遠しいです。
ひとつ書洩らしました。
聴いていただいたマルチ・チャンネルのピアノですが、アンジェラ・ヒューイットのシャブリエで、カタログ# SACDA67515です。
これは教会ではなく、イタリアのホテルでの録音のようです。ピアノがファツィオーリというイタリア製のピアノなのでその関係かもしれません。残響は多いと思いますが…
教会での録音は、Julia Fischerの無伴奏パルティータです。
頭の中でゴッチャになっていました。
いずれにしても、その空間に包まれるような感覚が
ありました。
ブログの記事拝見しました。リサイタルの記事は
どうも手こずりますね。