2017年に発表された論文によれば、一晩の夜更かしぐらいであれば精神衛生的には問題なさそうである。
具体的には、ある程度生活リズムを整えたうえで意図的に発生させた一回の徹夜は、対照群と比べてコルチゾール分泌量は確かに増えるが、自律神経の乱れは発生しないとのこと。またストレスに対するコルチゾールの分泌パターンや経過は、対照群とほぼ差はないという。
要は一晩夜更かししたぐらいであれば、目をこすりたくなるような不快感以外に特に目立った症状は発生しないという。
注意としては、この研究は睡眠不足とストレス反応の相関に焦点を当てたものである。睡眠不足と成績や情動反応の相関を示したものではない。
ーーーそれに、今回の研究はある程度生活リズムを整えたうえでわざと崩し、その経過を計ったものだ。
慢性的な睡眠不足とは全くの別物ととらえてもいい。
参考文献
Johanna Schwarz,Andreas Gerhardsson et al. (2017) Does sleep deprivation increase the vulnerability to acute psychosocial stress in young and older adults?