野菜ソムリエPro. AndyのBlog

「奈良・吉野」の玄関口を中心に活動する、吉野郡唯一の野菜ソムリエPro.&果物ソムリエのベジフルライフをつづっています。

「辰誠園」さんの柿畑へ。

2018年12月08日 11時07分46秒 | 吉野下市もんの野菜果物


11月中旬。
吉野・下市町の果物農家「辰誠園」の
辰巳嘉直さんの柿の畑へ。

以前ブログでもご紹介しました、吉野では珍しい、サクランボも作っておられる農家さん。
それ以外に梨、柿も作っておられます。


「富有柿」がこれまた絶品!
果肉がギュッと詰まっていてち密。
しかも繊維質はほとんど感じず舌触りが滑らか。

さらにジューシー。

しかもただ単なるジューシーさではありません。
シロップでもかけたと思うくらい。
そして甘味も濃厚で、後味がサッパリしています。




サクランボと同じく、
標高400mの高台で育てられております。
朝晩の寒暖差が濃厚な甘味を生み出します。

糖質オフならぬ「窒素オフ」で、
ほとんど窒素を与えずに育てられています。

そのため、子孫本能が働き、
果実に栄養がタップリ行き渡ります。
また、窒素オフにすることで、
病気のリスクが減ります(窒素の多すぎはイメージとしたら糖分の摂りすぎと同じです)。
農薬を最小限に減らして栽培することが可能になります。

さらに、1個1個果実を見極めながら収穫されています。




辰巳さんの柿(富有柿)。
高さがあることに注目です。

上の写真は、倉庫に保管されていた、出荷待ちの大玉サイズです。



シーズンがもうすぐ終わりとのことで、
畑には小玉ばかりしかないとおっしゃってましたが、
果実がタテに長いため、小玉が大きく見えるのです。

シーズン終盤に実った(残った)果実も、
ボクはコダワリのバロメーターだと思うのです。
全然遜色ありません。
(但し子孫本能が強くなるのでタネは多くなる傾向があります)

雨が降ったあとでしたが、ブルームもしっかりと付いてました。

さらに、お客様の好みに合わせて収穫、箱詰めされています。
例えば、硬めの柿がお好きな方は、硬めを箱詰めされています。

これだけではありません。
食べごろの柿(早く食べてほしい柿)を最後(箱の一番上)に
箱に詰めてらっしゃいます。

こうすることで、お客様の手元に届いた時、
食べごろの柿から召し上がることになりますし、
お客様にとっては一番いい状態を召し上がることになります。


とはいえ、今年は台風とカメムシの影響で大変だったとのこと。

おいしい柿を育てるための苦労話、
たとえば葉っぱの残し方
(葉っぱを残すように育てると味は良くなるが見た目が劣り、
残さないようにすると見た目はよくなるが味が劣る)や品種の違い、
受粉樹としての古い品種の大切さ(長十郎(梨の品種)や禅寺丸(柿の品種)など)
農家さんのこだわりの違い、
シモイチの野菜果物の将来~プロモーションの仕方・・・などなど

畑と農作業小屋で、
気温7度(!)の中、カイロすら持たず、
合計1時間30分も(!)2人で話し込んでました。

辰巳さん
ありがとうございました。


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