◯お酒は楽しく安全に◯

高齢者の飲酒の影響を深堀りします

アルコール性認知症の高齢者を介護する際のポイント

2024-06-04 09:35:35 | アルコール性認知症

長期間にわたって過度な飲酒を続けたことで脳の神経細胞が損傷し、記憶力や判断力などの認知機能が低下する病気がアルコール性認知症である。

高齢者の場合、加齢による認知機能の低下と重なり、さらに症状が悪化する可能性がある。アルコール性認知症の中でも、特に高齢者を介護する際は以下のポイントに気をつけることが望ましい。
最も大切なのは、孤独感を軽減させることである。アルコール性認知症の高齢者は周囲から孤立してしまうことが多く、その結果、精神的なストレスが増して飲酒量が増えたり、うつ病などの合併症を引き起こしたりするリスクが高まるのだ。
介護職は、高齢者の話を聞いたり趣味やレクリエーションなどで楽しませたりして、できるだけ孤独感を和らげることが大切である。
早期の受診も重要なポイントとなる。アルコール性認知症は、早期に治療を開始すれば症状の緩和が期待できる。しかし、高齢者は自覚症状を認識できなかったり飲酒を隠したりすることが多く、診断が遅れることが多い。介護職は、日頃から高齢者の飲酒量や認知機能の変化に注意して、異常があればすぐに医師に相談してほしい。
生活習慣の見直しも必要だ。アルコール性認知症の高齢者は飲酒を控えるだけでなく、野菜やたんぱく質などのバランスが取れた食事や、ストレッチなどの軽い運動で健康的な生活を送ることが大切である。

日常生活における刺激や学習も認知機能の向上に役立つ。新聞や本を読んだり、パズルやゲームをしたりすることで、脳を活性化できる。介護職は、高齢者の能力や興味に合わせて、生活習慣の改善をサポートしよう。


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未だメカニズムが解明されていないアルコール性認知症の詳細

2024-05-21 13:21:34 | メカニズム

アルコール性認知症とは、その名前の通りアルコールの摂取が原因で発症したと考えられる認知症のことである。

高齢になると認知症のリスクが高まることはよく知られているが、一方で飲酒の習慣も認知症の原因になると考えられている。それゆえ飲酒量が多い生活を送っている高齢者はこのアルコール性認知症にかかるリスクが非常に高くなっているわけだ。
この認知症の問題だけでなく、アルコールの大量摂取は認知機能の低下を引き起こすこともよく知られている。多量の飲酒が脳の前頭葉の機能を阻害するなどして起こるもので、その状態がさらに続くと認知症の症状が現れてしまう可能性が出てくるのだ。
問題なのは、もともと認知症の傾向が見られる人がうまく飲酒量を調節できなくなってしまったことで、その症状がさらに悪化してしまうケースもあることだ。
しかも厄介なことに、アルコールの大量摂取が実際にどのような仕組みで脳に影響(障害)をもたらすのかはまだ明らかになっていない。先述したように大量摂取によって認知機能が低下するのは知られているが、どれぐらいの量を飲んだらリスクが高まるのかもよくわかっていない。アルコールを多く摂取していた人がほかに理由が考えられない状況で認知症になった場合にアルコール性認知症と診断されるケースが多い。

アルコールが認知症の原因になるのはわかっているが、具体的にメカニズムはまだ十分に解明されていない。それだけに高齢者はリスクを抑えるために適切な飲酒量を心がけるしか対策方法がないというのが現状となっているのだ。
アルコール性認知症の概要や介護する上でのポイントは、こちらの参考サイトも要チェックである。


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