●五感俳句0172・触覚010・吉岡実01・2014-04-28(月)
○「ゆく春やあまき切手の舌ざわり」(吉岡実01)
季語(ゆく春)
次元(過ぎる・時間)と五感の味覚(甘い)と触覚(舌ざわり)、さらに五体(舌)を合わせ持った贅沢な句です。そのなかで舌の触覚を取りました。誰しもが経験したことのある、切手の裏の糊のペロンとした舌触り。甘いような辛いような。春のおわりに。
○吉岡実(よしおかみのる)(1919~1990)
代表句「春風や公衆電話待つ女」02
季語(春風)
東京本所生まれ。詩人、装丁家。本郷の医学出版社・南山堂に奉公。応召し、満洲を転戦。戦後、筑摩書房に勤務。詩集『僧侶』(1958)で第9回H氏賞、他多数受賞。→俳人一覧(あ・か・さ・た・な・は・ま・や)
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