○五感俳句041・冷感01・金子兜太・2011-05-16
○「人体冷えて東北白い花盛り」(金子兜太01)
○季語(花盛り・晩春)
【鑑賞】:東北の未曾有の震災被害の中でも花は咲き、花は盛りとなります。人体はもとより東北全体が冷え切っています。暖化とともに復興が進むことを祈って…。
○金子兜太(かねことうた)(1919~2018)
○好きな一句「暗黒や関東平野に火事一つ」02
○季語(火事・三冬)
【Profile】:埼玉県秩父皆野町生まれ。東京帝大経済学部卒。日本銀行勤務。水戸高校時代に作句に入り、学生の頃より→加藤楸邨に師事。「寒雷」同人、後「風」同人。戦後トラック島にあり。1955年、第1句集「少年」刊。第5回現代俳句協会賞。1962年「海程」創刊。俳論「造型俳句論」を展開。 2002年『東国抄』により第36回蛇笏賞受賞。→小林一茶、→種田山頭火に注目し、「一茶句集」「放浪行乞」「漂白三人」を刊行。
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金子兜太掲載句
03夜空ふかく白鳥放つ汽車に寝て(白鳥・冬)〈色彩65・白12〉2011/12/7
04銀行員に早春の馬唾充つ歯(早春)〈五体117・歯2〉2013/2/19
05樹といれば少女ざわざわ繁茂せり(無季)〈方法125・オノマトペ9〉2013/4/18
06よく眠る夢の枯野が青むまで(枯野・冬)〈色彩204・青22〉2014/12/10
07三月十日も十一日も鳥帰る(鳥帰る・仲春)〈次元370・祈念日4・3.11〉2018/3/11
08酒止めようかどの本能と遊ぼうか(無季)〈特集404・酒呑俳句2-3〉2018/11/9
09両手挙げて人間美し野の投降(無季)〈特集436・美し俳句2-5〉2019/6/21
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