○方法俳句007・誇張01・沢木欣一
○「燈台の倒れむばかり雁渡し」(沢木欣一01)
○季語(雁渡し・秋)
【鑑賞】:「ばかり」は「ごとく」などと同じ直喩(技法)の一つともとれますが、ここでは「誇張」という方法に分類したいと思います。「誇張」という方法はあらゆる文学に通ずる手段でありますが、俳句では常套手段でしょう。燈台を倒すほどの北風。燈台を見上げる人間も燈台とともに倒れそうです。
○沢木欣一(さわききんいち)(1919~2001)
○好きな一句「塩田に百日筋目つけ通し」02
○季語(塩田・夏)
【Profile】:富山県出身。→加藤楸邨、→中村草田男に師事。1946年「風」創刊主宰。社会性俳句の中心的な場であった。1947年→細見綾子と結婚。『眼前』で詩歌文学館賞、『白鳥』で蛇笏賞受賞。
↓
沢木欣一掲載句
03梨売りの頬照らし過ぐ市電の燈(梨・三秋)〈五体58・頬5〉2011/10/18
04金銀の紙ほどの幸クリスマス(クリスマス・仲冬)〈方法510・直喩112ほどの5〉2020/12/24
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます