■冊封使行列■ 冊封使のメインイベントは何と言ってもパレードである。 数十騎の馬を駆り、旗を振り、楽土たちを引き連れ、 異国情緒溢れる音楽、衣装、そして清国人の涼やかな顔つき、 民衆の目には彼らは海を越えて果報をもたらしにやってきた 爆竹が間断なく鳴り響く中、冊封使の一行が王宮へ向かう。 その姿をうっとりとする眼差しで民衆が囲む。 「大清国の繁栄は永遠だな。さすが琉球の宗主国だ」 「私も一度は清国に行ってみたいものだ」 「おお、あの正使様の衣装を見よ。まるで王ではないか。 民衆はまだ超大国の威光を信じている。 しかし清国はこのとき襲い来る列強の脅威と闘ってもいた。 「テンペスト(上) 97-」より 池上永一著/角川書店 ↑のテンペストの抜粋は冊封儀式前の、 首里城祭3日に行われた琉球王朝絵巻の冊封使行列を 本来なら400人~500人というものすごい人数で、 この冊封使をもてなすことは琉球の国家プロジェクトである。 とテンペストにもあるように、 そのもてなしのために、琉球の芸能や文化は洗練されていきます。 また、 清国からの来る船には大陸の珍しい品や書物、医薬品、調度品が積まれている。 朝貢・冊封の関係で琉球は中国との貿易が正式に許され、
超大国の威信をかけた総勢500人にも上るパレードに、
民衆は熱狂するのである。
見るもの聞くものすべてが琉球の手本となるものばかりだ。
神のように映った。
あれで使者の身分か」
天使館から首里城までの行列のことなのですが、
今回は見れなかったので、
それにみたててご紹介しました★
それはもうきらびやかに、華やかに行われたと思われます。
(P96-)
400~500人の冊封使を迎え、しかも半年~1年あまりの長期滞在、
その間の滞在費用や接待などは全て王府持ちだったそうです。
琉球が清国に朝貢(※貢物を納める)すれば、
清国はその十倍以上のお返しをしてくれる。
(P96-)
政治的、経済的にも重要な役割を果たしていました。