テンペスト舞台化を記念しまして(?)
ひっさびさの「テンペスト行脚」です
(でも写真撮ったのは一ヶ月以上前…)
今日のトピックは…
■首里城/継世門■
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1847年9月18日、
尚育王がひそかに世を去った。
享年34歳。
あまりにも若すぎる逝去だった。
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「次の王は中城王子・泰様。まだ六歳じゃないの!」
尚育王がなくなった直後に中城王子が継世門から王宮に招かれて
尚育王の遺体と対面する。
これが政権交代に相当する。
王は存在であって一日でも空位があることはあり得ない。
体制の維持の前では感傷など存在してはならない。
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継世門に白装束の大あむしられたちが現れる。
聞得大君になった王女を迎えにあがったのだ。
「聞得大君加那志のおなーりー」
継世門から神官の衣装を纏った王女がでてくる。
幼い王女もまた父の死を悲しむ余裕がない。
「テンペスト(上)366-」より (池上永一著/角川書店)
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はい。
現在の首里城見学の位置から見ると、
裏側(南東)にあたる場所にあります、継世門(けいせいもん)です。
テンペストの引用を読んでお分かりのとおり、
王が逝去し、次の王がこの門から中に入ることから、
継世門と呼ばれています。
継世門から中にはいると、御内原になっています。
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御内原はまだ一般には未公開のエリア。
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なので、普通に首里城見学のコースからはこちらにはたどり着けません。
一度、場外に出て、城下町をぐるりと回りこむような感じで
やっとたどり着けます。
ワタシもたぶん、初めて対面したような気がします。
(東苑めぐりのときに見つけた場所です)
あたりは民家で囲まれていて、観光客の一人もいませんでした。
かなりマニアックな首里城の一面です(笑)