■在りし日の勝連城■
城は、勝連半島を貫いて伸びる琉球石灰岩の脊梁大地の北端、
一番高い所に築かれている。
自然の断崖を縁取って築かれた城壁は、鋭く聳え立って、
人を寄せ付けない構えである。
天守に当たる一の郭は海抜90メートルあるが、
そこは南側――踏揚が降り立った南風原の港から
そのまませり上げて鋭くそそり立っており、
麓から眺めると、いかにも天を突くようだった。
(中略)
つまり、勝連城は南風原御門、北原御門、東御門と3つの外門と、
2つの内門をもった構えである。
そんな構えの中に、内部もまた高い内壁を巡らし、
下グスクから上グスクは見上げるように高い。
東グスクから眺めると、三段構えの上グスクは、
それ自体が、城の中の城といったところである。
「百十踏揚 226-」より (与並岳生著/新星出版)
このブログでも、幾度となく登場している勝連城跡ですが、
在りし日の勝連城の姿は、このようだったと考えられています。
この図はパンフレットや、入り口の案内板で見ることができます。
現在、勝連城跡見学で上ってくる方向は西原御門方面、ということになります。
(南風原御門の通路跡も一応ありますがネ…)
これを見ると、今「城跡」として見学できているのは
上の、ごく一部分なんだなー、ということが分かります。
勝連城跡の発掘調査は続行中。
下グスクの整備・公開も待ち遠しいです