がじゅまるの樹の下で。

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肝高の阿麻和利in読谷

2013年09月29日 | ・肝高の阿麻和利レポ

(本日2投目)

「肝高の阿麻和利」

2013年9月28日(土)

読谷村鳳ホール

 

夜公演のみを見てきました。

肝高の阿麻和利が鳳ホールで“公演”をするのは
12年ぶりだそうです。
(ん?最後のあいさつで9年って阿麻和利君言ってなかったかな?)

ってなことで、ワタシにとっては
初の読谷公演レビューです。

 

まんず、
ホールが変わると演出も変わるってことで

アンサンブルさんの隊形とか役者の立ち位置とか
奥行きを活かしたものになってる場面がいくつかありましたね☆

V字隊形のてんてんぶいぶいとか、新鮮でした。

首里の場面の三つ巴の人たちもグッ☆
男サンの旗持ちさんもフォーム変えて高さ変えて
「首里城」という舞台に密度が出ててかっこよかったッス!

舞台の広さが違えば照明等の設備も多少違いが?
肝高神登場のトコであまり照明がバチバチできなかったのはちょい残念だけど仕方ない
このシーン、肝高神がはけて再び明るくなった時、
アンサンブルさんが一瞬のうちに何もなかったかのように再び前を向いていて
初観劇した時すごく印象的だったのよね。
初観劇の時、印象的で記憶に残ってるこういうちょっとした演出、いくつかある。
そのうちの2つは変化して今はなくなっちゃったけど…。

それからバンドさんはサイドの2階席へ。

いつもは穴(バンドピット)の中にいて
すぐ近くの席の人以外はその様子をハッキリ見ることができないバンドさんですが
今回はお客さん皆から見える場所でかっこよかったです。

周辺にも紅型生地垂らして華やかに。

でもあのスペースに楽器とか全部置けたんだ?
あっち、下から見るより結構高さあるし狭いから怖いんだよね…。
(↑高所恐怖症)

そう言えば今回、阿麻和利昇天のシーンでは
そうとうテンポひっぱりましたね~。倍くらいあった?

 

2階と言えば鳥さんですが。

鳥さん増殖してたのはしかんだ(笑)

役者チームの人数が増えたから?

冒頭の注意事項アナウンスでも登場するのは
子どもたちの出番が増えてイイね!

 
タイムスでの描き下ろし(一部修正)より。ちょっとかわいくなってしまったちび阿麻和利。

 

今回ピックアップしようと思った役柄は3名。

まず長者の大主様。

一幕終了間際の「首里の方から何やら怪しい黒い雲が…」のトコ。

ソロの演舞、というか振り。

あれ絶対結界張ってるよね。

で、霊力使いすぎてちょっと息切れした的な。

息切れするほどの必死さ。
初めてみた気がするなー。

そういう細かいトコでリアルでした。

 

次に百十踏揚。

演じた彼女はたぶん肝高の阿麻和利メンバーきっての
感激屋さんだと思う。

いい意味で感情の起伏が大きいというか
リアクションがハッキリしてると言うか大きいというか
…アメリカンな感じ?

だからワタシの中ではベストオブ茂知附按司妃なんですが。

そういや茂知附按司妃の口裂け化粧コワい…。(前も見たけど)
あそこまでしなくても十分面白滑稽に演技できてるから
もっと普通にケバイくらいでいいと思う~(^^;)

まぁ、それはさておき、
そんな彼女が演じる百十踏揚はやはり情熱的。

自分の感情を押し殺したり
姫としてつつましく、はかなげに…
というよりは自分に正直に感情の赴くまま表にだす
という雰囲気。

もちろんちゃんと姫でありつつ。

嫁入りを告げられた時の悲しみ打ちひしがれた様、
(悲しみを100%表に出した舞は独特)
護佐丸を討った阿麻和利を強く責める様、
阿麻和利が刺された時のショックの様、

これまでにない百十踏揚のような気がしました。

(以前も彼女の百十踏揚見たけど、その時よりも個性が出てた気がする☆)

こう振り返ってみると
百十踏揚も色んなタイプがあったことに気付きます。

ハスキー&クールビューティーな百十踏揚から
絵にかいたようなTHEお姫様、まで。

面白いですね。

 

3人目は賢雄。

毎度おなじみの賢雄(笑)

百十踏揚の舞の時から舞台に出てて様子を伺いみる賢雄。

お、どうする?とガン見してたら
百十踏揚の琉歌に反応してました(笑)

――あなたを信じてついて行きます、どこまでも――

「あなた」って別に賢雄のこととも読めるな…

なーんて邪なことを思ってしまったワタシは賢雄贔屓。

まぁ、それはさておき。

今回の賢雄で1番印象的だったのは
阿麻和利最期のシーン。

あのシーンは心情の変化が1番あるのが賢雄で
だからこそ阿麻和利にも負けず劣らず見ごたえのある役なのです。

その賢雄が1番心が揺れ動く演技がとにかく良かった!

死にゆく阿麻和利を王命だ、お国のためだとクールに構えているも
自分を恨んでいるであろう阿麻和利から、
踏揚を頼むと声をかけられショックを受けます。

それからの動揺っぷりったら!

「お、俺は…もしや…とんでもないことをしてしまったんじゃないか…!!?」

という漫画ばりの心の声が聞こえたもん♪

漫画だったら下からのカット(アングル)で脂汗出てる感じ。

動揺からの後悔の念までの移り変わりが絶妙でした!

 

そうそう、3人と言っておいての4人目ですが、
ハッタラーの愛の劇場一人芝居も面白かったよー

見ててこっちが照れるくらいのラブっぷりを演じてくれました(笑)  

 

 

実は今回、たぶん初めて聞きとれたセリフがあります。
(そんなに気にしてなかったというのもある)

鶴松、亀千代の第一声。

「やぁ!アマンジャナー!!」

ああ!(納得)

やぁ!は分かってたんですけどね。

アマンジャナーでしたか。
(ちなみにアマンジャナー、あまんぎやな、は阿麻和利の蔑称と言われてます)

 

次回は肝高の阿麻和利観劇50回目になるみたいです。

それくらいになってもまだまだ発見があるみたい(笑)

 

そしてそして、

祝!グスク公演決定!!

やった~!

ここまでリピーターしてると誘う人誘いきってしまって
もう付き合ってくれる人いなくて一人のことが多いんですが、
グスク公演ならまた見てみたいって人多いんですよね(笑)
さて、誰誘おうかな~?

…って、これが実質卒業公演??

 

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会場に久米島チームの子たちがたくさん来てました!
(もうTシャツあるのね)
男の子けっこういる感じ…!?
久米島は高校があるからね。
これは期待できそう♪♪♪

49の112。


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百十踏揚行脚~国直グスク~

2013年09月29日 | ・『百十踏揚』を読ム

肝高の阿麻和利つながりで、
昨日撮ってきたこの史跡をご紹介。

国直グスク(遠景)です。

伝承によると、金丸(派)によるクーデターに立ち向かうため
鬼大城賢雄や安谷屋按司たちが築いたグスク。

ゆえに、国、直し、グスク。

賢雄の最期については色々説がありますが(→ 
やっぱ新政権(尚円)に立ち向かった故に討たれたという
この説がドラマがあっていいな。
(少なくとも美女狩りよりは…)

ちなみに聖人君子な金丸を描いた「尚円王物語」では
この時の賢雄ついては一切ノータッチでした

 

というわけで、小説「百十踏揚」より
新政権に立ち向かう直前の場面を御紹介。


 

 

「さ、夜の明けぬうちに、行きなさい。
時を移している間にも、敵が近付く。
田場大親、頼みましたぞ」

「はッ、この田場、命に代えて、
うみいないびの前と思徳金様をお守り申し上げまする」

「呉屋も、照屋も、桃原も、皆、頼んだぞ」

田場と並んでいる護衛役たちに、
いちいちその名を呼んでこの踏揚母子の城落ちを託す。

皆、

「命にかえまして」

と心強い。

「うむ。頼んだぞ」

もう一度頷いてから、鬼大城は思戸の側に寄り

「思戸。そなたの気持ち、踏揚から聞いた。
かたじけなく思うぞ。
そなたが側についてくれるなら、心強いことだ。
頼むぞ」

「はい、及ばずながら、うみないびの前を、
お助け致しまする」

思戸は涙をぬぐった。

鬼大城は頷いて、それから踏揚の前へ行き、

「踏揚―――」

と、気持ちを抑え込みつつ、妻の名を呼んだ。

「はい……」

と踏揚は目を上げる。

「そなたには、いろいろと、詫びねばならぬ……」

「もう、そのことは……」

踏揚はさえぎった。

鬼大城が何を言わんとしているか、
聞かずとも分かっていた。


「百十踏揚 713- ※一部省略」(与並岳生著/新星出版)

 

 

一応、P722に国直グスクの事もちょっと書かれてますが
敢えてこちらを。

賢雄と百十踏揚と、息子との別れのシーン。

これがまた泣けるんだな、
賢雄父ちゃんが(涙)


はぁ~、小説「百十踏揚」、大好き。

↑クリックで拡大


ところでこの国直グスク、
どこにあるのかと言うと、ここです。

嘉手納基地の中。

なので入れないし、グスク内部の様子も分かりません。

撮影は向かいにある道の駅の展望台から撮りました。

グスクの前にある黒いかまぼこは
飛行機の収納庫かな…。

 

パノラマ撮影はおNEWの7代目で!

パノラマ撮影がちょ~~~楽~~~~

しばらく続くかも。パノラマ写真

 

  
肝高の阿麻和利レビューはもうちょっと後でね!

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