座喜味グスクの近くにある、
シラシ御嶽(読谷村字上地)。
奥の白い岩が神の依代で、
かつて座喜味ノロが祭祀をとり行っていた
由緒ある御嶽です。
座喜味グスクも当時は「白石(しらいし)城」と言われていたようで、
このシラシ御嶽も座喜味グスクと深い関わりがあったのではないか
とも推測されています。
また、昔は船に関する伝達合図の「のろし」を
この辺りであげていたようです。
シラシ御嶽のシラシとは、
座喜味グスクを示す「白石(城)」の「シラシ」か、
「(船を)知らせる」の意味の「シラシ」か
それとも単純に「白い石」か。
興味深いトコロですが、
『読谷村文化財めぐり』によると
「知らせる」のほうが有力とのことです。
今は道路沿いの空き地の中に
ぽんっとあり、
見過ごしてしまうほどです。
しかし、ちょっと昔までは、
この一帯は座喜味グスクの麓まで続く
台地上の明るい松林だったそうです。
参
「読谷村文化財めぐり」(読谷村教育委員会/H17)
「読谷山路を行く」(曽根信一著/H8)
「琉球戦国列伝(2刷以降)」(上里隆史著/2012)