和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

お先棒を担ぐ所行。

2017-11-05 | 朝日新聞
産経新聞11月5日。
門田隆将氏が「新聞に喝!」に文を掲載しておりました。

ああ、こんな見方をする人がいて、
こんな見方を載せる新聞社がある。
というのを引用。

「政府が出す法案をなんでも全否定し、
修正の要求や対案の提示もなく、
人の言葉尻を捉えた揚げ足取りにだけ熱心で、
ひたすらテレビカメラに向かって
パフォーマンスをする野党。
新聞がそのお先棒を担ぐために
野党議員はますます勘違いし、
日本の国会は、いつの間にか
現実から完全に流離した情けない
『空間』と成り果ててしまった。」

うん。
「お先棒を担ぐ」新聞社は、
きまって、こういう文は載せません。
こういう文が載っていない新聞の購読者。

そういえば、「広辞苑」。

谷沢永一・渡部昇一「広辞苑の嘘」(光文社)が
出たのは、2001年でした。
その「結びにかえて」で渡部氏は、こう指摘しておりました。

「人は自分の引く辞書を信頼する。
辞書には誤植や誤記はないはずだ、
という先入観が一般にある、
と言ってよいであろう。
そこにつけ入るとは、
何たる悪辣な所行であろうか。」(p281)

ついでに「広辞苑の嘘」の「序にかえて」で
谷沢永一氏が、広辞苑(第三版)を指摘しております。

「問題は第三版(昭和58年)で行われた改訂である。
市村宏は斥けられたらしい。
編纂は新村猛、金岡孝の二人のみならず、
また『岩波書店辞書編集部』だけではなく、
『遺著刊行会』がこれまた編纂に加わることになった。
委員の数と氏名は明記されていないことの意味を考え、
『辞書編集部との協同のもとに』と念を押している語気から察し、
また氏名を伏せる措置が必要であったことから推して、
『刊行会』を実質上構成したのは、岩波書店の
とくに選ばれた尖鋭分子の編集者であったろう。
じっと我慢の雌伏していた岩波書店が、
ようやく『広辞苑』を支配するに至った。
その証拠に、市村宏時代の穏当な語法は影を潜め、
共産主義による独善的解釈が勢いよくのさばる。
『広辞苑』は第三版によって劇的に変化し、
左翼理論の活発な演習場に化した。
・・・」(p16)

う~ん。
2017年の今でも広辞苑は売られ。
2017年の今でも朝日新聞は読まれ。
「何たる悪辣な所行であろうか」。
コメント
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