和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

西高東低。関西のこども。

2015-04-02 | 地域
外山滋比古著「思考力の方法 聴く力篇」
にこんな箇所が。

「私はまた、小中学生の作文コンクールの類いの
審査員をした経験がある。前後、十年くらいは
その仕事をした。以前のことだから、いまもそう
であるかどうかわからないが、かつて経験したこと
で忘れられないことがある。何かというと、
関西のこどものほうが首都圏、その他の地方の
こどもたちより、作文がうまいということである。
・ ・そうして何人かの審査員の評価を集計すると、
上位入賞者は関西圏に集中するのである。たいへん
おもしろい結果だが、コンクールを主催するのは
全国紙だったりして、こういう地域的偏りは
学業上も好ましくない、と考えるのも無理からぬ
ことである。事務局の希望を汲んで、東京、関東を
中心に何名かを入賞者に入れるということが、
毎年のようにおこなわれた。
そういうことは、小学校低学年においていちじるしい。
学校で国語の勉強を重ねて、高学年になると、先の
ような西高東低はそれほどはっきりしなくなる。
低学年の関西の小学生は、生き生きした話しことば
で生き生きした文章にする。その点で、東のほうの
こどもは及ばない。
しかし、学校で話すことばは棚上げにして、
文章を読ませることだけを教育していると、
関西のこどもも関東のこどもと同じように、
知識のことばで文章を書くようになって、
おもしろくない作文を書くようになる、
というわけであろう。
学校のことばの教育は大いに反省しなくては
ならないが、そんなことに頭のまわる人は、
学校の先生などしていないだろう。」
(p182~183)


この前、NHKのBSだったか
林修の予備校の先生になる時期の、再現ドラマを
録画しておいて、見たら、これがおもしろかった(笑)。
数学専門なのに、現代国語の予備校の先生になり、
お金に困っていた時期に、さらに関西の女学校の
国語の講師も受持つことになるというお話でした。

それはそれとして、私の場合、
ネットで拝見しているブログは、
数人ほどの範囲なのですが、
そういえば、関西の方だなあ。
関西で育ち、東京に住んでいる方とか
だったりします(笑)。

ちなみに、
外山滋比古氏は愛知県出身。




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2 コメント

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「先生あのね」 (きさら)
2015-04-03 08:04:14
以前神戸市の小学校では
「あのね帳」と言うのが当り
毎日「先生 あのね~」で始まる日記のような物を書いていました。一昔前のことなので 今はどうだか知りませんが。
これは やはり普通の話し言葉(神戸弁)で書くので
とても気楽で 読む先生も楽しかったと思います。

私も今は こうして 標準語(共通語)で文章を打ってはいますが 現実に話すのは 関西弁なので
それがスムーズにできるというのは
不思議なことだなと思います。
ま 関東の方でも 日頃の話言葉と 書き言葉とは
違っていて当たり前なのでしょうから 同じなのかもしれませんね~
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習字 (和田浦海岸)
2015-04-03 16:46:27
小学校の思い出は、
文章ではなくて、
習字でした。
うちの子が
小学生の頃に、
校長先生が
国語の先生で、
生徒に、文を書かせて
卒業の際に、
一人一人の文を
冊子にして渡されました。
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