瀬戸内晴美(寂聴さん)著の小説を
はじめて読みました。
寂聴さんが、人生の指針みたいな、
そういうヒューマンな本をたくさん出版されてるのは知ってたけど、
そういうのは読んだことない。
すばらしいことがきっとたくさん書いてあると思うのだけど
失礼ながらそういう本には興味がない。
それより、そういう境地にいたるまでの、
至る前の人間に、興味がある。
寂聴さんが仏門に入る前の、
破天荒に生きてはった瀬戸内晴美だったころの本。
当時センセーショナルで向かい風を浴びつづけたという彼女の私小説とも言われるソレは、
とにかくすさまじかった。
限りなく人間やった。
特に面白い!とか感動!とか
そういうわけではなかったんやけど。
でも、
この感情のえがきぶりはすごかったぁ
読んでて、次どうなるの?みたいな
手に汗握る展開の小説よりも
こういう特にストーリーのないような小説がすき。
ストーリーで魅せるのじゃなく、
どこまで文章で叙情をやれるか。
それだけで真っ向勝負してるような
わたしは小説家じゃないから
そういう事を
音楽でやりたい。
そういうギタリストになりたい。