うるっ、となるようなものを見てしまった。
ミッフィーの絵のついた封筒が玄関に落ちていて
アレ、わたしのかな?と思って開けたら
息子(中3)への、女の子からの手紙だった。
中1の頃、つきあっていた女の子。
あちらからの告白でつきあったけれど
ついこないだまで小学生だった至らない息子は
女子の精神年齢の高さについていけず
彼女の気持ちに応えきれずに別れることにした、らしい。
落ちていた封筒には
2通の手紙と写真が入ってた。
1通は、付き合いだした頃の
息子のお誕生日の頃らしく。
「Happy Birthday 13才!
○○君の彼女になれてうれしいな
いっぱい好きになってもらえるようがんばります
家にも遊びに来てね
妹に会って欲しいよ〜」
のようなことが書いてあって。
もう1通は、
別れたずいぶん後
中3の最近もらったようで
「あんたが骨折して最後の大会に出れなくなって、めっちゃ怒ってたけど
一緒に、3年間吹奏楽部やれてよかった
バリトンサックスが本当にじょうずだったよ
ほんで、かまってちゃんやなw
これからもよろしく!」
みたいなことがいろいろ書いてあって、
明るくていい手紙だった。
部活で、みんなで一緒に撮った写真が入ってた。
クリスマスに、結構悲惨な別れ方をしたらしいけど
(息子のデリカシーがなさすぎて、恨まれていたとしても納得)
なのに、こんなふうに水に流して
ともだちに戻って明るくつきあってくれて
なんてすてき女子。
つきあってた時は、〇〇〇くんって呼んでたのが
別れてからは、苗字で呼び捨てなのもなんかいい。
2通のお手紙から、
青春のなんともいえない健全なものを感じて
ちょっとうるっとしたよ。
お手紙のことには何もふれず、
また、元の落ちてた場所に落としておきました。
そういえば、
自分宛じゃない、ひとの手紙を見ることって全然ないよね。
今回、たまたま知らないで開けてしまったけど
そんなことって、ふつうは全然ないもんね。
自分宛じゃない手紙だからこそよけいに
なんか、手紙って
ほんとにいいよなぁってさらに思った。
手紙って
会って話してる時より、少し改まってるのがいいんよね。
文字にすると、その筆跡が
どんな字でも、グッとくる。
筆跡って
どんな字を書くんだろう?という想像が
当たらないことが多い。
チャラそうな人が達筆だったり。
男らしい人が、かわいい丸文字だったり。
いつもきちんとしている女性が、解読できないほど悪筆だったり。
そういうのも、なんかいい。
わたしもひさしぶりに手紙を書きたい。
大人じゃない手紙を。
仕事の「お世話になっております」から始まる手紙しか
ここ数ヶ月は書いていない。
季節のあいさつから始まったりしないやつ。
拝啓とか、いわないやつ。
定型じゃないやつ。
用事のないてがみ。
青春みたいなやつ。