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円覚寺夏期講座に参加

2014-07-27 08:55:01 | 瞑想・仏教
円覚寺夏期講座に参加してきました(2014年7月19日)。
今回で79回目の本講座は4日間連続で開催され、その初日の講座に参加しました。

3人の講師が下記のタイトルで講演をされました。

・無門関提唱(円覚寺派管長 横田 南嶺)
・自己を深める、世界が広がる(一般財団法人 人間塾代表理事・塾長 仲野 好重)
・風流ならざる処もまた風流(臨済宗福聚寺住職・作家 玄侑 宗久)

山に行く時みたいに5:30に早起きして6:20に家を出て、円覚寺に着いたのが7:40。
受け付け開始の7:30には少し遅れましたが、講座開始の8:30にはまだ余裕があります。


総門の前には、今回の夏期講座の内容が看板で出ています。


大方丈で夏期講座は行われます。


入ってみたら、もう7割くらい席が埋まっていました。
みなさん朝が早いです。
年齢層は60・70代くらいが多いように見えます。
私も席を決めて座ります。


どの講師の話も面白かったです。
横田南嶺管長は無門関という中国の公案(禅問答)の書の一節を解説されました。
われわれ在家の坐禅初心者にはあまりなじみがないのですが、
本格的な臨済宗の修行では公案というのが重要な位置を占めているようです。

仲野好重さんは関西出身の教育者。
孤独、ご縁、使命、許す、のテーマで話をされました。
吉本の芸人みたいな話術のうまさはピカ一でした。

玄侑宗久さんは芥川賞作家にして福島の臨済宗住職。
この人の本はいろいろ読んでいるので、どのような講演をするのか聞いてみたいというのが、本講座に参加した理由でした。
玄侑さんは文系ですが(慶応大中国文学科卒)、とても博識で生物学の知見をうまく引用するんですよね。
昆虫は成長過程で幼虫から成虫に変わっていくが、幼虫と成虫は全く別の生物であって、「先がわからないこと=風流」だと言うわけです。
これは変態という現象で私の学生時代の研究テーマでしたが、こんな考察の仕方は考えたことがありませんでした。
ヒトゲノム解読の結果、30%はウイルスの遺伝子であることがわかった。
99.5%の遺伝子はタンパク質の合成に関わっていない、つまり何をしているかもわからない。
こんなことも、「風流」に結び付けていくのです。
先のことは読めないのがこの世界、何が起きたとしてもそれをたとえば絶望して受け止めるのでなく、
「風流」として受け入れていきましょうということでしょうかね、結論は。



12:20にこの日の講座は終了し、大方丈を出ます。
お坊さんたちが片づけを始めました。


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2 コメント

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Unknown (サマンサどら猫)
2014-08-09 10:34:01
 gooブログに引っ越しされたんですねえ。
 円覚寺の講座、アウトラインを読んでもとても魅力的ですねえ。
 彦根にも、井伊家との繋がりで、清涼寺(我が家のお墓があります)や龍譚寺という大きな禅宗のお寺があります。
 私は1年半前から弓道の道場に通っています。弓にも禅の精神が含まれています、それが魅力でもあります。
 またよろしくお付き合い願います。
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Unknown (wakaby)
2014-08-09 18:05:31
彦根の禅寺も坐禅会などやっているのでしょうか。
何々道と、道が付く稽古事はみな禅宗の影響を受けてるんですよね。道場という呼び方も、禅宗の修行道場から来てるんでしょうね。
こちらこそ引き続きよろしくお願いします。
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