チャコにとっての『３月』

チャコは生まれてからずっと健康優良児で
ほとんど病院に行った事がありませんでした。

病院に行くのは、狂犬病の予防注射とワクチンを打ってもらう時だけ。
ワクチンが毎年５月末だったから
フィラリアの薬はその時に、半年分一緒にもらっていて
基本的に病院に行ってたのは１年に２回です。

それ以外で病院に行く事も、もちろんあったけど
それは、『ダニに刺された』とか
『アリの巣コロリを食べたみたい』という事も去年あったっけ。


そんなチャコが初めて病気らしい病気になったのが３年前。
３年前の３月始めのある晩、夜中に『トイレに行きたい』と
何度も起こされて。

いつもならビオフェルミンを飲めば、下痢はすぐ止まるのに
この時はあまり改善されず、夜中のトイレが２晩続きました。

それ以外は、ご飯も普通に食べるし、普通にお散歩にも行くし
いつもと変わりなかったけど
下痢が良くならないので、とうとう３日目に病院に行ってみると
コロナウィルスに感染してました。

ワクチンを打っているので、注射１本ですぐに下痢は止まったけど
念の為２日間連続の注射と、数日の投薬ですぐに元気になりました。

幸いというか、ちょうど私が一時仕事を辞めた直後だったから
この時も数日だけどチャコに付きっ切りになれた事は
今考えると、本当に良かったと思います。


チャコの記念すべき病気１号は、０６年３月でした。


そして去年の３月３０日。
チャコは左手（前足）付け根付近にできた腫瘍切除手術を受けました。
＊０７年３月３０日のブログ
＊０７年３月３１日のブログ

私はその腫瘍らしきものを発見した時
まさか・・まさか・・・と
初めてチャコの命の尊さを感じました。

私はその数日後、東京に遊びに行く事になっていたので
東京に行く前に病院に行って、もし『悪性腫瘍です』と言われたら
生きた心地がしないまま、東京に行くか
もしくは打ちのめされてキャンセル・・するか。

そしてもし悪性腫瘍だったら・・
その宣告を受けるには心の準備が必要なので
東京から帰ってきてから病院に行く事にしました。

そんな状況だったから
当然東京に行っても不安で不安でたまらなかったです。



ところで、私が旅行に行く前にチャコは必ずと言って良いほど
事件を起こしてました。

ラップごとご飯を食べちゃったとか
異物を飲食する事が多くて
チャコの事が心配で
旅行に行って大丈夫かという事態になってました。

でも私はそのまま旅行に行ってたけど・・・。
旅先でチャコの無事を聞いて
今後は旅行直前は細心の注意を払わなきゃと
心に誓っていたものでした。



この時チャコには旅行の事を話してたから
チャコは・・寂しかったかな？


お見送りしてくれるチャコ
（この時はまだ昼間のお留守番は外でした）

お留守番のおやつをあげると、外に出てきて
ギリギリの所で、私が見えなくなるまでずっと見てました。
ちょっと寂しそうな目をして・・・
だから私は後ろ髪を引かれまくりで・・・




東京から帰ってすぐにチャコを病院に連れて行くと

『良性腫瘍の可能性が高いけど、切除した方が無難でしょう』という事で
数日後に切除手術をしてもらいました。











病理検査の結果が出るまでの１週間は
家の中には重苦しい空気が漂っていました・・・


そして心臓が破裂しそうな鼓動を感じながら
１週間後、抜糸に・・



結果は・・・



良性腫瘍でした


あの時の、ホっとした瞬間を・・・今もはっきりと覚えてます。
全身の力が抜けて、膝がガクガクして
危うく立っていられなくなる所でした。
＊その日のブログ

あ～、これでまた今まで通りの平和な毎日が戻ってくる
まぁ、チャコは今までほとんど病気なんてしてないんだし
こんなに元気なんだから、チャコが悪性腫瘍になんて
なる訳ないよね～って思ってました。



そのちょうど１年後、チャコが居なくなってるなんて
その時は、想像すらしなかったし、夢にも思いませんでした。


今思えば、去年のこの良性腫瘍が
リンパ腫の布石だったような気がしてなりません。




チャコは３年前に初めて病気をしたのが３月。


去年の腫瘍切除手術も・・・３月。


そして、今年の３月は・・


チャコにとって３月は鬼門だったみたいです。
大殺界だったのかな・・？

私は今年、大殺界の最後の１年です。
ちょこちょこと不運に見舞われながら２年間を過ごして
残りあと１年という今年、私の人生で最大の悲劇が起こってしまいました。

もしかしたら私の大殺界で
チャコが身代わりになってしまったのかも・・・


チャコが私の悪い事を全部背負ってくれたの？


そんな事しなくて良いのに・・

そっちの方が、かぁたんは悲しいよ。

不運な事がたくさんあっても
チャコがいれば、それで良かったのに。
チャコが元気でそばに居てくれるだけで良かったのに。