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韓国映画「悪魔は誰だ」 キム・サンギョン&オム・ジョンファ

2014-09-26 06:28:07 | 映画(韓国映画)
韓国映画「悪魔は誰だ」を映画館で見てきました。


韓国のクライムサスペンス映画の水準は極めて高い。
残念ながら、このジャンルについては日本映画が韓国の水準まで達していない。作品数も多い。日本の推理小説家の作品も次々韓国で取り上げられているくらいだ。
この映画も評判がよさそうだ。韓国映画ベスト3に入る傑作「殺人の記憶」に出ていたキム・サンギョンも出演している。足が自然と映画館に向く。

15年前の誘拐殺人事件が時効になる寸前に、犯人らしき男が現場周辺を動く気配がある。担当刑事は懸命に捕まえようとするが失敗する。ところが、まったく同じような手口を使う誘拐事件が起きるのである。何から何まで一緒で、身代金の受理場所まで同じなのである。犯人はいったい何を考えているのか?

ハギョン(オム・ジョンファ)は15年前の誘拐事件で幼い娘を失い、犯人が見つからない中、自らも長年情報を集めていた。事件の担当刑事チョンホ(キム・サンギョン)は、事件が公訴時効を迎えるにあたりハギョンのもとを訪ねるが、犯人逮捕を願っていた彼女は、やりきれない怒りをチョンホにぶつける。


時効まで残り5日と迫ったその日、事件現場を訪れたチョンホは、そこに手向けられた1輪の花を見つける。現場の監視カメラを調べると、深夜に何者かが花を置く姿が映っていた。チョンホは、それらの手掛かりを元に捜査を再開する。時効まであと数時間のところで犯人を視界に捉えるが、追跡も及ばず再び取り逃してしまう。結局事件は時効を迎え、責任を感じたチョンホは刑事を辞めることを決意する。そんな折、新たな誘拐事件が発生。


その犯行の手口は15年前のものと酷似していたが。。。(作品情報より)

結果としては、韓国クライム映画らしい残虐さが薄いと感じた。最近日本でも話題になっている幼児の殺人事件がテーマで、誘拐もからむ。謎解きの部分もあり、誘拐のトリックとしてはうまいとも感じる。でも15年後に同じ時間に兵隊さんが同じ電車に乗ったりする??


韓国映画らしいハチャメチャさに欠けている。日本でつくられているサスペンスのような肌合いで、自分には物足りない映画であった。ただ、キム・サンギョンとオム・ジョンファは悪くはない。

ツッコミいれたくなる。
1.犯人が時効寸前に自分が捕まるようなところ行く??
15年の時効寸前に犯行現場に花を添えるなんて、捜査対象になってもおかしくないはず。
こんなバカなことってする?

2.車種を特定して、犯人らしき不審者を見つける。これを普通取り逃がすか??
犯人らしき人間がのっている車種が特定され、街で発見される。刑事は追いかける。でもこれって応援を頼んでもいいんじゃない。いかにもヒッチコックの「海外特派員」における傘の群れのような場面を導き出して犯人が逃げやすいような設定にしているけど、普通であれば逃げられないよ。

3.真犯人あんなに機敏に逃げられる?
時効前の動きといい、第2の事件の時といいこの真犯人かなり運動神経がいいように描かれているが、とてもそうは見えないんだけど。街の路地裏を走りまくったり、列車の下に潜り込んだりするのは、若くないとできないでしょ。この間、兵庫の県会議員が報道陣のカメラに追いかけられて懸命に走っていたっけ。でも老人くさかったなあ。この真犯人は機敏だよ。


最後は日本的浪花節でしめようとする。
これって韓国映画らしくない。この間の沈没船の話でもわかるけど、韓国人には自分だけよければいいという人が多い。ある取引が介在したけど、この結末のようになる人っているの?しかもあの面会ってありうるの?

色々言ったけど、映画を見ている途中に真相はわかっていなかった。先入観なしで見た人は予測がつかなかっただろう。
トリックも各種用意されていてなるほどうまいなあと感じた作品ではあった。

(参考作品)
殺人の疑惑
同じイ・ヒョンホ誘拐殺人事件が題材になる


悪魔は誰だ
トリック満載のクライムサスペンス


チェイサー
韓国クライムサスペンスの最高傑作(参考記事)

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