映画とライフデザイン

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映画「エアポート75」 カレン・ブラック

2013-08-16 09:08:31 | 映画(洋画 89年以前)
映画「エアポート75」は1974年公開のパニック映画だ。

カレンブラックという俳優が亡くなった。「イージーライダー」の売春婦役で名を売り、「華麗なるギャツビー」ではヒロイン、デイジーの夫と不倫を重ね不慮の死を遂げるウィルソン夫人を演じた。「エアポート75」ではメジャーな俳優が大勢出演している中で実質的な主演を演じている。彼女にとっても一番いい時代だったのかもしれない。彼女が好きかどうかを別として、全盛時の彼女を映す航空パニック映画を見てみたくなった。娯楽としてみる分には十分楽しめるスリルあふれる映画と言える。

コロムビア航空の409便が、定刻通りにワシントンのダレス国際空港を飛び立ち、ロサンゼルスに向かった。
飛行機に乗り合わせている乗客には、有名な映画スター、グロリア・スワンソン(本人)とその秘書ウィニー・グリフィス(O・サマーランド)、ロスへ難しい腎臓の手術を受けにゆくジャニス・アボット(リンダ・ブレア)とその母、アル中気味の中年婦人デバニー(マーナ・ローイ)、コロムビア航空副社長婦人のパトローニ(スーザン・クラーク)と息子、カトリックの尼僧、ルース尼(ヘレン・レディ)とベアトレス尼、かつては有名な喜劇俳優だったバーニーなどがいた。
ジャンボ機の2階にある操縦席にはステイシー機長(エフレム・ジンバリスト・ジュニア)、彼を補佐する副操縦士、航空機関士のがいた。そしてナンシー・プライア(カレン・ブラック)が多勢のスチュワーデスを指揮していた。
ロス上空に濃霧が発生。やむなくソルト・レイク・シティに急拠着陸することになり、下降を開始していた。同じ時刻、ジャンボ機のすぐそばを自家用の小型ジェット機が同じ空港をめざして飛んでいた。ところが、操縦者は、操縦桿を握りしめめたまま、心臓発作で胸に激しい痛みを感じていた。操作不能になり小型ジェット機は急カーブを描いてジャンボ機に接近、激突した。前面ガラスが破壊され、副操縦士は機外に放り出された。機関士も即死、機長は重傷を負って操縦不能となった。巨大なジャンボ機と乗客の命はナンシーの手に委ねられた。彼女は地上の管制塔から送られてくる指示で操縦桿を握りしめた。

一方、地上ではこの緊急事態のために関係者が急拠空港に駆けつけた。コロムビア航空の副社長ジョセフ・パトローニ(ジョージ・ケネディ)、パイロットでナンシーの彼氏アラン・マードック(チャールトン・ヘストン)。そして空軍の軍人たち。ジャンボ機を救う方法は激突の際にあいた穴からパイロットを乗り込ませることことだった。直ちにジェット・ヘリコプターの準備が整えられ飛び立った。数千フィートの上空でヘリコプターをジャンボと等速にしてからロープを渡し、ジャンボの破壊した穴へ降下しようとしたのであるが。。。

この映画のそれぞれの場面がありうることなのか?なんてことはあまり考えない方がいいだろう。
一言で言うと、小型ジェットがジャンボ機の操縦席に激突して、操縦者が死亡または負傷し、スチュワーデスが操縦桿を握るということなのだ。そして、救助隊が突入して助けるという構図である。それなのでスチュワーデスが実質主演ということになるのだ。


この航空機が衝突からずっと危険にさらされている。脚本家は次から次へとピンチに陥らせる。
観客を次から次へとハラハラさせる。このタイミングがいい。飽きがこない100分であった。

そういうパニック映画にまさにあっている女優が2人出ている。
まずはグロリア・スワンソンだ。トーキー映画時代に人気俳優だった彼女のキャリアはあまりよくはしらない。ただ、凄い活躍だったそうだ。しばらく沈黙があった後、映画史上に残る名作「サンセット大通り」に出演する。この映画はある意味スリラーだ。そこで演じる不気味な女優役は凄い。

この映画で割と小柄なことに気づいた。アメリカ人みんな背が高いからそう感じるのかと思っていたら、実際彼女は150cmだったそうだ。意外だった。「サンセット大通り」の彼女はどうみてもウィリアムホールデンと背の高さが変わらないように見えたからだ。

そしてこの映画の数年前に大ヒットになった「エクソシスト」で主演を演じたリンダブレアが出演している。この映画はリアルに公開の時友人と見に行った。映画を見ている間ずっと圧倒されっぱなしであった。気触悪くてしばらくこの映画の余韻が残った。

ここではおとなしい。難病の患者を演じているからだ。

それでもこの2人が出ていると何かが起きるかもしれないと当時の観客は妙な期待をしてしまうのではないだろうか?

あとはヘレンレディが尼さん役を演じてギターで弾き語りをする。これがなかなかいい。
自分秘蔵のヒットチャートノートによれば、彼女は72年12月に「アイアムウーマン」73年9月「デルタの夜明け」で2曲全米ヒットチャート№1に輝いている。そのあとの出演だ。

一発屋はいくらでもいるが、2曲№1になる人は少ない。ここで歌われる声は懐かしい。
チャールトンヘストン、ジョージケネディという名優も加わり楽しく見れる娯楽作品に仕上がった。


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2 コメント

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Unknown (ミスタークラッシュ)
2024-02-18 15:03:20
お疲れさまです。1978年くらいに買った映画音楽のLPレコードの中にテーマ曲が入っていて2024年2月18日に初めて見ました。やっぱり1986年8月12日を思い出してしまいますね。「大空港」の流れなのか色々な人間模様が出てくるのでだれが主人公なのかわかりにくいのが印象でした。カレンブラックさんをもっと中心に描いた方がよかったと思います。漫画の「バイオレンス特急」のある話しの中に乗り込む話しがあって、どちらが先に発表されたのか気になりました。
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ありがとうございます (wangchai)
2024-02-18 16:22:13
ずいぶんと古い記事なのにコメントありがとうございます。

ちょうどカレンブラックが亡くなった時に追悼の気分で書いた記事です。
この映画が公開された年にロバートレッドフォードの「華麗なるギャツビー」にも出演して、重要な役で出ています。あとはアルフレッドヒッチコックの最後作品「ファミリープロット」でも同じく重要な存在です。彼女にとっては重要な時期だったですね。

何せ「エアポート75」は「サンセット大通り」のグロリアスワンソンや「エクソシスト」のリンダブレアといった映画史を代表するキモい俳優が出ている凄い映画です。カレンブラックは2人の名優と並ぶ怪優ということなんでしょうね。

1985年の夏は自分にとっても色んな意味でアツイ夏でした。今年も新年早々悲しい事故が起きたけど、こんな話がないことを祈ります。訪問ありがとうございます。
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