《ヒント3つ》 C《森のようちえん》
「はい、おててつなぎますよ!」
年中さん64人の「森のようちえん」。
『前がつかえるたびに歩行が止まります。かと思うと、またすぐに「はい、急いでついてきて」と促されます。』
うしろのほうの子どもたちは振り回されっぱなし。そのせいか、前後左右の子ども同士のいざこざが発生。ときおり響く先生の大声。自分のペースであるけず、見たいものがいっぱいなのに、立ち止まって見れない。
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広場に到着。そこでも先生が「すべるから脚に力を入れて降りるよ!」と声を張る。
『それを見ていた園長が「走ってすべって転んでそこから学んで、それを見たまわりの子どもたちもそこから学ばせてもらえばそれでいいと思うんですけど、私がそう言ってしまうと、先生たちが自分で考えなくなっちゃうので黙ってます」。森のようちえんでは子どもたちだけではなくて、先生も失敗から学ばなければなりません』。
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これも、私の翻訳はいらない。
「制度が整わなければインクルーシブ教育じゃない」という専門家もいるけれど。
ニュージーランドの国立公園じゃなくても、都市部でも「森のようちえん」できる、という話。
『「あれがない、これが足りない」と嘆くのではなく、いまそこにあるものを最大限活用してなんとかする姿勢ともいえます。その姿勢自体から子どもたちが学ぶものも多いのではないでしょうか」』
※引用は『森のようちえん』おおたとしまさ