資源が完全に枯渇状態の日本にとって高速増殖炉の成否は死活問題である。
高速増殖炉
高速増殖炉の開発には高度な技術が要求され、開発費もかかることから、現段階では日本以外は二の足を踏んでいる。
日本の威信をかけて開発している「もんじゅ」だが、開発には困難を極め、事故も多発している。
高速増殖炉原型炉もんじゅの廃炉を訴え、市民団体が集会
≪平成7年のナトリウム漏れ事故から停止し、運転再開に向け準備が進められている高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の安全性や存続をめぐり、反原発の市民団体メンバーらが18日、敦賀市で集会を開き、廃炉を訴えた。 ≫
「もんじゅ」が成功してしまうと日本のエネルギー問題は大幅に改善され、日本経済も復活してしまう。そうなっては困る組織が必死に妨害しているのである。
高速増殖原型炉もんじゅ、運転再開 火災から14年ぶり
≪1995年12月のナトリウム漏れ事故で停止していた日本原子力研究開発機構(原子力機構)の
高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市、28万キロワット)が6日午前、運転を再開した。
高速増殖炉は熱伝導にナトリウムを使うため、空気中の水分と反応して火災を起こしやすい難点がある。
火災による停止から14年5カ月。原子力施設では世界でも異例となる長期の運転停止期間を経て、国が未来のエネルギーと位置付ける核燃料サイクルの中核施設が動き出した。
もんじゅは85年に着工し、94年に初臨界に達した。
しかし、出力40%で運転中の95年12月8日、2次系ナトリウム配管の温度計が設計ミスで折れ、 ナトリウム約640キロが噴出。空気中の水分と激しく反応して火災が起きた。
原子力機構の前身の旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)は、事故直後に現場を撮影したビデオの一部をカットして公表。「情報隠し」と強い批判を受けた。その後、組織改革などを進めて体制を見直し、07年5月に改造工事を終えた。 ≫
ということで14年もかけて再開にこぎ着けたのだが…。
運転再開直後に放射能漏れ警報6回のもんじゅ、今日もトラブル
≪原子力機構は8日、もんじゅで、原子炉を冷却する系統にナトリウムを出し入れする際に使う配管の温度が一時的に上昇し警報が鳴ったと発表した。
通常は220~230度で制御するが、一時的に250度に上がり、正常に戻った。
同機構は、通常の運用の範囲内で起きる温度上昇で機器の故障ではないとしている。 ≫
と、何となく心許ない再開ぶりだった。
制御棒の挿入操作にミス、試験を一時中断 運転員は今回制御棒を初めて操作、約2時間後に全挿入を完了
国家の命運をかけたプロジェクトなのに未経験者をこの時期に堂々と使う神経には恐れ入った。
故障相次ぐ高速増殖炉原型炉もんじゅ、社民党福島党首「一度立ち止まってきっちりと点検をすべきだ」
弱小化してプロ市民と代わり映えしなくなってしまった社民党だが、みずほタンの言っていることもモットモである。みずほタンならずとも「もう止めて!」と叫びたくなる惨状である。
もんじゅ再開から1週間 警報220件超、ミスも
「隠蔽するな、公開しろ」とプロ市民がうるさいので、公開したらこうなりました。
「もんじゅ」で白煙上がる 廃棄物処理建物内のクレーン付近で 福井
おいおい…
そして、
もんじゅ:炉内中継装置の落下 つかみ部に異常
≪原子炉停止中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、炉内中継装置(長さ12メートル、直径55センチ、重さ3・3トン)を原子炉容器内に落としたトラブルについて、日本原子力研究開発機構は29日、装置をつり上げていたつかみ部に異常が見つかったと発表した。
今後、装置を取り外して詳しく調べる。
原子力機構によると、つかみ部は2本のつめの間に押し棒(幅90ミリ、厚さ63ミリ)を入れ、つめを外側に広げて支える構造。カメラの画像を調べたところ、押し棒が90度回転したため、つめの広がりが本来の90ミリではなく、63ミリと少なかったことが分かった。このため、約2メートルつり上げたところで、つめが外れたとみられる。同装置は03年に分解点検をしていた。≫
今回の事故は情けなさ過ぎる。開発者の緊張感を疑ってしまいたくなるようなお粗末な事故である。
耐久性に余裕を持たせて設計すれば起こりえない事故のように思われるのだが、3センチの隙間発生で3トン以上のものが落ちるとは工作や整備上のミスに加えて設計上でもミスがあったとしか思えない。つまり、3つのミスが重なって起こった事故なのである。
日本原子力研究開発機構内部にアメリカか中国の工作員がいて破壊工作でもしているのだろうか?
それとも、結局は天下りのハコモノ企画だったのか?
隣接している福井県の皆さんもたまったものではないだろう。
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佐藤良賢
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