「日本が核武装してもいいのか」 米有力政治家が中国に対北圧力を要求
≪ギングリッチ元米下院議長は20日のワシントン市内の講演で、北朝鮮核問題に関して「中国は北朝鮮を支え続けて日本が核武装する結果となった方が安全か、北朝鮮の核放棄を強要した方が安全か真剣に考えるべきだ」と述べ、日本の核武装懸念を引き合いに中国に北朝鮮への圧力強化を求めた。≫
表面的には、北朝鮮の核武装を黙認している中国に対して、アメリカが日本の核武装をカードとしてちらつかせているような印象である。
大方の諸兄もそのような認識だろう。
日本の核保有は実に奥の深い問題である。様々な要素が複雑に絡み合っており、日本人でその全容を把握している碩学はあまりいそうにもない。
この表面的な記事の内容だけからしても、北朝鮮が日本の核武装化に大きく貢献していることが解る。
この問題は北朝鮮の国体をどのように認識するかで、意味合いが大きく変わってしまう。
まず、常識的なラインとして、北朝鮮を「アメリカとは敵対しており、中国とは友好的な国家」として見た場合。
ギングリッチ氏の発言は馬鹿正直ともとれる。「北朝鮮の抑制にもっと努力しろ」と中国に催促しているという解釈である。
次に、「北朝鮮が中国の傀儡国家である」と見た場合。
北朝鮮の核開発は、中国のアメリカに対する挑発行為と解釈できる。
その場合、「同じく傀儡国家の日本を対抗させるぞ」という意味合いになり、アメリカは日中戦争も辞さない態度である。
最後に、北朝鮮がアメリカの傀儡国家であった場合。本ブログではもっぱらこの説を採用している。
中国よりもアメリカの影響下で行動する国ということだ。
この場合、北朝鮮は中国を牽制する大きな要因になる。
実はもう一つ可能性があった。それは、北朝鮮が米中露の合作国家である場合だ。朝鮮動乱以降の一連の流れは実はなれ合いで、「世界を二極化するための猿芝居として偽装代理戦争が行われた」と解釈するのである。現在の休戦ラインは最初から想定されていた。
しかし、この説を採用しても、結局はアメリカの傀儡国家説と大同小異である。合作の仕手の一方だったソ連が自滅してしまったからだ。元から極端に国力の低かった中国にさして発言権があったとは思われない。ソ連を継承したロシアも大幅に発言権がダウンしてしまっただろう。
しかし、ここで北朝鮮がアメリカの傀儡国家であることを証明するのに紙幅を費やすのは、文章がますます冗漫になって億劫である。
詳しく知りたい人は「北朝鮮 アメリカ 傀儡」とでも検索してみてください。
私の書いた過去記事がいっぱい引っかかってしまうのは否めないが、結構いろんな人が傀儡説を主張していることが判る。
【主張】鳩山代表発言 非核三原則見直す好機に
民主党政権になったところで、日本がアメリカの属国でなくなるわけではない。宗主国様の命令は絶対なので、アメリカが日本に「核武装しろ」と命じたら、日本はそれに抵抗することができない。非核三原則など絵に描いた餅であることは識者の常識である。
護憲派などと称している連中が売国奴なのはこういった事情だ。できもしないことを国民に喧伝してたぶらかしているのである。
一部のバカウヨなどは、「日本も核武装しろ」などとはしゃいでいるが、何も知らないで騒いでいるのならただの馬鹿だし、知っていてうそぶいているのなら、護憲派と同じ穴の狢で売国奴である。
中国が日本の核武装論を懸念、先月の外相会談で直接表明か
中国にとって日本の核武装が脅威であることは間違いない。ロシアが没落したので、アメリカにとっての現在の仮想敵国は中国である。中国がいずれ台頭してくるであろうことは数十年前から予測されていた。
そのためのシナリオも用意してあった。
日本の政治家が売国奴揃いでも、中には国士もいる。単独でアメリカの属国状態を逃れるのは難しいので、「中国と組んで何とかならないか?」と考える発想は自然である。
日本が中国と接近して一番困るのはアメリカだ。落ちぶれたとは言え、日本がアメリカにとって貴重な財布であることには変わりはない。ただ、日本が中国相手に経済活動してくれないとぼったくれないのもアメリカの悩みである。
中国が台頭してきた背景には日本が行った莫大な経済援助によるところが大きい。しかし、中国が日本に感謝していないのは言うまでもない。日本の経済援助はアメリカの命令で行ったものだからだ。日本を使って中国をアメリカの経済圏に取り込もうとしたのだ。
しかし、中国はアメリカの属国ではないから、日本のように思うようには動いてくれない。
中国も日本を狙っている。日本を奪って属国化できれば、覇権をアメリカから奪うのも夢ではない。
いずれにせよ、今回の核武装論は、日本や北朝鮮に触手を伸ばしている中国に対してアメリカが牽制したものであろうと思われる。
中国の武器は核兵器ではない。外貨なのだ。日本と違って自国の外貨を自由に使えるので、アメリカにとっては脅威である。
アメリカが中国に対抗する手段は言わずとしてた軍事力である。
いったい、日本が属国状態を抜け出すにはどうすればいいだろうか?
現状で中国と組むのはリスクが高すぎるだろう。インドあたりと組めればいいのだが、まだその土壌はできていない。
かつて南アフリカやオーストラリアが人種差別主義を取っていた頃、日本人だけは例外として「名誉白人」として扱われていた。「金を持っているから一応白人として見なしてやる」という理屈だ。それに喜んでいた馬鹿も結構いたものだ。
EUは米中に対抗できる勢力である。同じ敗戦国のドイツやイタリアがアメリカの軛から逃れられたのもEUあってのことである。
もし、日本がEUに拾ってもらえたら、とりあえず属国状態からは解放される。
しかし、アーリア系白人同盟であるEUが極東の黄色人種国家をすんなりと受け入れてくれる可能性は少ない。
トルコなどかなり前からしつこく加盟申請しているが拒絶されている。同じアーリア人のイランあたりが加盟申請したらどうなるか見ものだ。案外インドもOKかも。
唯一の可能性はやはり金である。かつて「名誉白人」の称号をもらった時の様に、まだ残っている資産を有効に活用するのも一つの方策である。
日本がEUに加盟することは、不可能ですか?
準加盟国扱いになって「見なし白人」になれたら、それでも今よりはだいぶマシなのである。
日本人は現在の惨めな状況をもっと自覚するべきなのだ。
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hamada
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