さてさて、黒百合ヒュッテに戻り、
まったりと過ごす我々でしたが、
こんな時の、時間の経つスピードってやつは、
恐ろしく早いか、遅々とした歩みかのどちらかです。
この日は はたして、どっちだったか…
確かなのは
雨が降り出すのと、おサル隊員のお腹がなりだすのが
ほぼ同時だったこと…
宿泊の人は、今夜は四組、都合8名‼︎
明日はほぼ満員の予定という事を考えれば
めちゃくちゃラッキー
だよね…
ところが、こんな ほとんど貸し切りみたいな この夜、
僕らが見ている横で 次々に受付を済ませる 他三組が
あろうことか
皆 個室を希望しているじゃ あーりませんか⁉︎
え⁉︎
て 事は、つまり我隊が
図らずも 大部屋を貸切個室にしたみたいな感じ⁈
嘘みたい‼︎
めちゃくちゃラッキー、な隊長なのでした。
今夜は さすがに星空は望めそうもないね…
日頃の寝不足解消に、寝ましょ 寝ましょ
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
夜半、風の音に目を覚まします
暗闇の中、
ボンヤリと今自分がいる場所を思い出します
山深い小屋の中で、ちっぽけな自分を痛感する瞬間です
うっすらと白んだ空を確認して
おサル隊員を 起こさないように
そっと外へ出ます。
昨日から一張りだけ張ってあるテント、
ついぞ人の気配は無かったけれど、
ソロの人なんでしょうか…
晴れはしないかもしれないけど、
梅雨の終わりのこの時期に、
泣き出しさえしなければ 御の字です
眺望は望めそうもないし
北八ツ の 湿潤な森の中を彷徨することに…
昨日、我隊と同じルートを登ってきた老若2組は、
それでも天狗岳を目指すようです。
昨晩以来、交わした少ない会話からだけでも
その2組、山の経験が浅いのは明らか…
本当は僕らについて登れれば、と思っているふしが感じられたのですが、
ごめんね、
白駒池方面へ行くと告げると
明らかにがっかりとしていました。
大丈夫、通常のルート通りにさへ進めば、
迷うところも、怖いところも
無いはずだよ
って、目を離した途端、
ヒュッテからいきなり「天狗の奥庭」進もうとしてるし…
どうやら年長の組の、
ちょっと知ったかぶりがちの おじさんに
そっちへ進めば近いと教えられたらしい…
間違っちゃないけど、
大岩のゴロゴロした ここからのルートは
素人さん達には チョット ハードルが高すぎるんじゃない?
慌てておサル隊員に呼び止めさせますが
勧められた本人を前に遠慮したのか
逡巡しつつも そのまま 行くとの返事
んーっ、そうなのっ⁈
それじゃあ、 まあ…、いいんだけど…
なんだか釈然としない感じのまま
2組と別れました
まぁ、結局は自己責任だしねぇ…
と 思う反面
いやっ、あそこはちゃんと説明してあげて
通常ルートを行かせるべきだった、
とも思うし…
う~ん、どうなんでしょ⁈
ところで今朝、山小屋のお兄さん、件のおじさんに曰く、
今日の天気は はっきり言って悪いでしょう、って…
でも、手持ちしたスマホのアプリ、
“お天気ナビゲーター『登山ナビ』 ”によると、
午後3時以降の小雨は示していても、
それまでは時折 陽も射す、そこそこの予報…
さて、どちらを信じて動くべきか…
我隊は結局、アプリ予報を信じて動くことに…
このアプリ
ピンポイントで山頂の天気を予報してくれるのに対し、
他の天気予報アプリの多くは
あくまでも麓の天気を参考にしているので
精度がかなり違う気がします。
それに気付いて以来、注意して使ってみた結果
ますます隊長の信頼度は上がっています。
中山峠の先にある展望スポットへ再び…
ここから 直ぐ向かいに見える山の横顔が
ライオンの横顔みたいに見えることから
名づけられたのか“獅子岩”
時折、霧がさーっと晴れて
硫黄岳の 爆裂火口が顔を出します
なかなかの迫力だね!!
霧を含んだ 湿った風が、尾根上のルートに吹き付ける中
「にゅう」へ向け 黙々と進みます。
振り返ると、東天狗、西天狗が 霧の中から顔を出します
あの、老若2組、無事に表ルートに出れたかなぁ
東側に突き出た岩が見えます。
どうやら ここが「にゅう」のようです…
「にゅう」到着!!
北八ツの森の真ん中にいます…
北側に、これから進む「白駒池」が見えます
西側を望むと…
帰りに向かう、高見石と高見石小屋も、森の中に見えます
何とか 天気はもちそうです。
大きく深呼吸。
澄んだ 森の空気を胸いっぱい吸って、さあ、行きましょう
ん!? 「にう」!?
だいぶ下ってきました。
湿原も現れ、白駒池は、もう 間もなくのようです。
到着です!!
澄んだ水は、北八ツの山に降った雨が染み出した 天然ろ過の水。
冬に来た時、一面結氷して真っ白だったのが
不思議な気がします…
あれっ!?
「にゅう」?「にう」?「ニュウ」?「ニュー」?
すべての謎が氷解です。やはり「乳」からきていたんだねっ!!
でも、あの岩岩が、乳!?
ふ~~む…
ふと、空を仰ぐと、青空がのぞいています…
ムフフッ、やっぱり 俺って、晴れ男じゃん!!
さっ、ここから高見石まで再び登り返し、
渋御殿湯へ戻り、温泉、温泉、
そしてビール!!
急げーっ!!
コースタイムより かなり早いペースで小屋まで戻れたので
小屋の裏手の高見石へ登り、一眺望、楽しんでいきましょう
今 通過してきた白駒池も…
さぁ、では行くべ
“星の山小屋”として知られる 高見石小屋
屋根にある天窓越しに眺めた星空が なつかしいねぇ…
ここからは もう登りはなくて 下るだけ…
前に何度か来た雪の時、その通過に苦労した「賽の河原」も通ります
雪のない今 歩いて、改めて 岩岩のザレたルートだなって痛感
雪で覆われた冬、平気でこの上を歩こうとしていたことに
今更ながら ちょっとゾーッ とします…
隙間の穴に、そりゃ落ちるわけだ…
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
渋で、予定していた便のバスに 何とか間に合いました。
でも、予定でいけば とっくに下りてきていなくてはいけない、
例の若い方の二人の姿が 見当たりません。
どうしたかなぁ、何も無きゃ いいんだけど…
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
ところで、温泉です。
おサル隊員と相談し、今日は 一つ先のバス停まで下ったところにある
「渋・辰野館」へ寄っていく事に…
有名な 東山魁夷画伯も好んだ湯宿と聞いています。
仕事柄、いつも ずっと気になっていたのですが
今日は 早い時間に下りてくることができたので
思い切って寄ってみる事に…
今まで信州で、「信玄の隠し湯」というコピーつきの 温泉には数多く入ってきましたが
「薬湯」という表現は、初めてです。
ちょっと、ワクワク!!
で、
ジャ~~ン!!
最高に、情緒のある そして面白い温泉でしたっ!!
しかも、全部で湯殿が三つもありますっ!!
こらっ!!
おサル君、静かにしなさいっ!!
隣の男湯にまで 一人で騒ぐ声が届いてるし…
おサル隊員 共々満喫っ!!
すっかり 満足して外へ出てくると、
雷がごろごろと…
一雨、夕立がやってくるようです。
もう、梅雨明けも 間近だねぇ…
暑い、夏が もうすぐそこまで…
<おまけ>
件のカップルに、その後、茅野駅で再会。
時間はかかったものの、何とか 無事 下山できたようです。
よかった!!
次は、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂編』です。
お楽しみに!!
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まったりと過ごす我々でしたが、
こんな時の、時間の経つスピードってやつは、
恐ろしく早いか、遅々とした歩みかのどちらかです。
この日は はたして、どっちだったか…
確かなのは
雨が降り出すのと、おサル隊員のお腹がなりだすのが
ほぼ同時だったこと…
宿泊の人は、今夜は四組、都合8名‼︎
明日はほぼ満員の予定という事を考えれば
めちゃくちゃラッキー
だよね…
ところが、こんな ほとんど貸し切りみたいな この夜、
僕らが見ている横で 次々に受付を済ませる 他三組が
あろうことか
皆 個室を希望しているじゃ あーりませんか⁉︎
え⁉︎
て 事は、つまり我隊が
図らずも 大部屋を貸切個室にしたみたいな感じ⁈
嘘みたい‼︎
めちゃくちゃラッキー、な隊長なのでした。
今夜は さすがに星空は望めそうもないね…
日頃の寝不足解消に、寝ましょ 寝ましょ
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
夜半、風の音に目を覚まします
暗闇の中、
ボンヤリと今自分がいる場所を思い出します
山深い小屋の中で、ちっぽけな自分を痛感する瞬間です
うっすらと白んだ空を確認して
おサル隊員を 起こさないように
そっと外へ出ます。
昨日から一張りだけ張ってあるテント、
ついぞ人の気配は無かったけれど、
ソロの人なんでしょうか…
晴れはしないかもしれないけど、
梅雨の終わりのこの時期に、
泣き出しさえしなければ 御の字です
眺望は望めそうもないし
北八ツ の 湿潤な森の中を彷徨することに…
昨日、我隊と同じルートを登ってきた老若2組は、
それでも天狗岳を目指すようです。
昨晩以来、交わした少ない会話からだけでも
その2組、山の経験が浅いのは明らか…
本当は僕らについて登れれば、と思っているふしが感じられたのですが、
ごめんね、
白駒池方面へ行くと告げると
明らかにがっかりとしていました。
大丈夫、通常のルート通りにさへ進めば、
迷うところも、怖いところも
無いはずだよ
って、目を離した途端、
ヒュッテからいきなり「天狗の奥庭」進もうとしてるし…
どうやら年長の組の、
ちょっと知ったかぶりがちの おじさんに
そっちへ進めば近いと教えられたらしい…
間違っちゃないけど、
大岩のゴロゴロした ここからのルートは
素人さん達には チョット ハードルが高すぎるんじゃない?
慌てておサル隊員に呼び止めさせますが
勧められた本人を前に遠慮したのか
逡巡しつつも そのまま 行くとの返事
んーっ、そうなのっ⁈
それじゃあ、 まあ…、いいんだけど…
なんだか釈然としない感じのまま
2組と別れました
まぁ、結局は自己責任だしねぇ…
と 思う反面
いやっ、あそこはちゃんと説明してあげて
通常ルートを行かせるべきだった、
とも思うし…
う~ん、どうなんでしょ⁈
ところで今朝、山小屋のお兄さん、件のおじさんに曰く、
今日の天気は はっきり言って悪いでしょう、って…
でも、手持ちしたスマホのアプリ、
“お天気ナビゲーター『登山ナビ』 ”によると、
午後3時以降の小雨は示していても、
それまでは時折 陽も射す、そこそこの予報…
さて、どちらを信じて動くべきか…
我隊は結局、アプリ予報を信じて動くことに…
このアプリ
ピンポイントで山頂の天気を予報してくれるのに対し、
他の天気予報アプリの多くは
あくまでも麓の天気を参考にしているので
精度がかなり違う気がします。
それに気付いて以来、注意して使ってみた結果
ますます隊長の信頼度は上がっています。
中山峠の先にある展望スポットへ再び…
ここから 直ぐ向かいに見える山の横顔が
ライオンの横顔みたいに見えることから
名づけられたのか“獅子岩”
時折、霧がさーっと晴れて
硫黄岳の 爆裂火口が顔を出します
なかなかの迫力だね!!
霧を含んだ 湿った風が、尾根上のルートに吹き付ける中
「にゅう」へ向け 黙々と進みます。
振り返ると、東天狗、西天狗が 霧の中から顔を出します
あの、老若2組、無事に表ルートに出れたかなぁ
東側に突き出た岩が見えます。
どうやら ここが「にゅう」のようです…
「にゅう」到着!!
北八ツの森の真ん中にいます…
北側に、これから進む「白駒池」が見えます
西側を望むと…
帰りに向かう、高見石と高見石小屋も、森の中に見えます
何とか 天気はもちそうです。
大きく深呼吸。
澄んだ 森の空気を胸いっぱい吸って、さあ、行きましょう
ん!? 「にう」!?
だいぶ下ってきました。
湿原も現れ、白駒池は、もう 間もなくのようです。
到着です!!
澄んだ水は、北八ツの山に降った雨が染み出した 天然ろ過の水。
冬に来た時、一面結氷して真っ白だったのが
不思議な気がします…
あれっ!?
「にゅう」?「にう」?「ニュウ」?「ニュー」?
すべての謎が氷解です。やはり「乳」からきていたんだねっ!!
でも、あの岩岩が、乳!?
ふ~~む…
ふと、空を仰ぐと、青空がのぞいています…
ムフフッ、やっぱり 俺って、晴れ男じゃん!!
さっ、ここから高見石まで再び登り返し、
渋御殿湯へ戻り、温泉、温泉、
そしてビール!!
急げーっ!!
コースタイムより かなり早いペースで小屋まで戻れたので
小屋の裏手の高見石へ登り、一眺望、楽しんでいきましょう
今 通過してきた白駒池も…
さぁ、では行くべ
“星の山小屋”として知られる 高見石小屋
屋根にある天窓越しに眺めた星空が なつかしいねぇ…
ここからは もう登りはなくて 下るだけ…
前に何度か来た雪の時、その通過に苦労した「賽の河原」も通ります
雪のない今 歩いて、改めて 岩岩のザレたルートだなって痛感
雪で覆われた冬、平気でこの上を歩こうとしていたことに
今更ながら ちょっとゾーッ とします…
隙間の穴に、そりゃ落ちるわけだ…
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
渋で、予定していた便のバスに 何とか間に合いました。
でも、予定でいけば とっくに下りてきていなくてはいけない、
例の若い方の二人の姿が 見当たりません。
どうしたかなぁ、何も無きゃ いいんだけど…
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
ところで、温泉です。
おサル隊員と相談し、今日は 一つ先のバス停まで下ったところにある
「渋・辰野館」へ寄っていく事に…
有名な 東山魁夷画伯も好んだ湯宿と聞いています。
仕事柄、いつも ずっと気になっていたのですが
今日は 早い時間に下りてくることができたので
思い切って寄ってみる事に…
今まで信州で、「信玄の隠し湯」というコピーつきの 温泉には数多く入ってきましたが
「薬湯」という表現は、初めてです。
ちょっと、ワクワク!!
で、
ジャ~~ン!!
最高に、情緒のある そして面白い温泉でしたっ!!
しかも、全部で湯殿が三つもありますっ!!
こらっ!!
おサル君、静かにしなさいっ!!
隣の男湯にまで 一人で騒ぐ声が届いてるし…
おサル隊員 共々満喫っ!!
すっかり 満足して外へ出てくると、
雷がごろごろと…
一雨、夕立がやってくるようです。
もう、梅雨明けも 間近だねぇ…
暑い、夏が もうすぐそこまで…
<おまけ>
件のカップルに、その後、茅野駅で再会。
時間はかかったものの、何とか 無事 下山できたようです。
よかった!!
次は、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂編』です。
お楽しみに!!
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