山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

白馬八方・唐松岳 八方ふさがり!?編(前編)

2012年09月30日 01時11分54秒 | 北アルプス
今年も夏が、夏山シーズンが終わった。

そして下界が厳しい残暑にバテバテになっている間にも、

着実に山には「秋」がちかづいていたんだね…

そろそろ、10月の声を聞こうかという先週末、

そんな秋の訪れを確かめに、白馬八方尾根から唐松岳へと 出掛けて来た。


行く前日の天気予報では、前日までの天気の崩れは回復に向かい、

昼前からは穏やかな秋晴れの空が広がるはずだった…

…のに、その朝、白馬行きの特急バスに 長野駅前から乗り込んだ時、雨は本降り

おどりゃー、責任者出て来ーい!!





失礼いたしました…

気を静めて、冷静に参りましょう、ええ…




ん!? んんっ!?



女神輿!? いゃっ、後ろに男どももいるぞ…





男達が担ぐ神輿には、『白馬八方温泉』と刻まれ、岩が積まれてる



ひゃーっ、時折 ぶっかけてるの、「ちから水」かと思ったら、ありゃ温泉だ!!



突然の祭礼神輿の出現に 思わず熱心に見ていたら、

はっぴを着たお兄さんにコップに並々とお神酒を振舞われてしまった…

これから山登ろうっていうのに、ほろ酔い気分で、いいのか。俺!?

ハハッ、縁起物でぇぃ!!

波乱の幕開け(笑)







八方ゴンドラ『アダム』で、一気に標高を稼ぐ。

上に行ったら、雲が切れているのでは…、   何てわけ なかった、やっぱり





ゴンドラ降りたら、更にリフトを2本乗り継いで、標高1840mの雲海からスタート。







ここから『八方池』までは、晴れていれば恰好の(初心者)トレッキングコース。

道標も道も整備されている。ただ、このあたりの山塊の土壌は、「蛇紋岩」と呼ばれる独特の岩礁帯。

雨に濡れると極端に滑りやすくなり、危ないこと この上ない。

足元でこけないように、 それだけに気をつけつつ進む。




今まで他の山で目にしてきた中でも 特に八方尾根のケルンは大きくて立派。

これは「八方ケルン」。でかっ



程なく『八方池』に到着、さすがにこの天気では人影もまばら…



この高さに、池があるのが珍しい。 昔はもっとたくさん池があったらしい… ( 四方八方に!?…)

池には サンショウウオが住んでるらしい… ( これ、ほんと )



池越しに、『 白馬三山 ( 白馬岳・杓子岳・鑓ヶ岳 )』と 『不帰ノ嶮(かえらずのけん)』が望め、

ご覧の通り 池の水面にもそれが映り込み、何とも言えない絶景です。



ん!? ん!? 絶景!? 何が?  何も見えないし 何も映ってないじゃ… 

渇ーっ!! 心眼で見るのじゃ、心眼で!!

ほれ、見えてきたであろう、絶景のさまが… ( はぁ!? っていうか、あんた誰よ、渇ーって…)





『八方池』から先は、いよいよ本格的な登山ルート。

一瞬、雲と霧が切れて、前方に 目指す『唐松岳』が顔をのぞかせる。





ほんの少し色づきだした ダケカンバの樹林帯を越して しばらく登ると、

八方尾根上の最後のケルン、『丸山ケルン』。

あと、小一時間ほどで、山荘に到着するはず。がんばれ、おサル隊員





いくつか 稜線の左をトラバースして進むと、霧の中からいきなりエンジ色の山荘が姿を現す。





雨は収まり、霧も心なしか薄まってきた。

ザックを置いて行けば唐松岳のピークまで、山荘から片道20分。行って行けないことは もちろんないが、

今日は おサル隊員の調子が今ひとつ良くないようだ。( 翌日、便秘が原因と判明、まったく…)

明日の天気回復を待って行っても良かべぇ、と、そそくさと山荘の中へ。





山荘の中は、とっても清潔で、きれい。今日は宿泊者が多くないので、一番新しい建物の、本館だけの使用だとか。

担ぎ上げたワインとつまみで、夕食前からプチ宴会のスタート。へへっ


お天とうさん、明日は晴れてくださいね

( 後半に続く…)


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赤岳の頂から 下山編

2012年09月28日 13時42分27秒 | 八ヶ岳
さて、赤岳山頂からの風景を心行くまで満喫したら、さぁ、ぼちぼち下りて行きましょか。





登りでは ひたすらピークからの眺望を想像し、心を躍らせ、

頂上では (実は)ひたすら下山した後の冷えたビールを想い、心弾ませる…

それが、我が warazaemon 隊の山行の実態かも知れないね…(笑)


おサル隊員の場合、それに温泉が加わり、湯船に首まで浸かる至福の時を妄想しているに違いない。

時折 腑抜け顔になるし…(笑)

くーっ、たまらん  イメージっす、あくまでも

地獄谷野猿公苑の写真地獄谷野猿公苑 (トリップアドバイザー提供)


ところで、いつも思うのだけど、ピークから下るときのルートって、

そのとっかかりのところが

案外 表示がアバウトだったりしない?

赤岳から文三郎尾根、または阿弥陀岳へのルートのとっかかりが、まさにそんな感じで、

頂上の隣で休んでいたおじさんと、しばし ルート を巡って情報交換。





おじさん曰く、「あっちかと思って少し下りてみたけどよぅ、すんげぇ岩場でよぅ、

とても下りられたもんじゃねぇし、兄ちゃん達、道 わかるかい?」

言われてみれば確かにその道、数m先で、見事に切れ落ちている…

それらしい とっかかりを あちこち探してみるものの、

進む先の稜線に繋がるべき まともなとっかかりが見当たらない…

仕方なく来た道を戻りかけたところで、やっと本来のルート発見。

やれやれ。 

中岳へ向け再スタート。





しかし、いきなりの

岩場 急降下…




『槍ヶ岳』の あの尖がりを経験していたから、ちょっとは平静を保てたものの、緊張が続く…

でも、下りだから、まだいいか…

ここを 逆のルートで登る人達は、きっついだろうなぁ…、

こんな励ましが…



少し、心が和むね!!



見上げれば、稜線越しに、抜けるようにまぶしい青空… 最高!!




阿弥陀岳が見事なほど 鮮やかに見える!!



雲一つないように見えても、稜線の東側( 野辺山側 )から吹き上げる風が ピークを越す時、

雲が湧き上がっているのがよく見える。やっぱり 山は『雲 発生装置』なんだね…


何とか、『文三郎尾根』の分岐まで下りて来れた… フーッ



この先の、「中岳のコル」から「行者小屋」へ、更に下ることになる。





warazaemon 隊長、ここで

痛恨のミス!!  

「行者小屋」への下りの『コル』は、中岳のちっちゃなピークを越した向こう側。

隊長、何を勘違いしたか、手前側とばかり思い込み、結局見つけられなかったものだから

先ほどの『文三郎尾根』分岐まで登り返し、『文三郎尾根』を「行者小屋」へ下る羽目に…

おサル隊員殿、大変失礼いたしました。 この場をお借りして、こっそり謝っとこーっと… 







どうにか「行者小屋」に到着。まだまだ空は青く、雲もさほど 広がってきていないし、もう楽勝じゃん!?



じゃあ ちょっと遠回りにはなるけど、折角だから帰りは「北沢コース」で行こう、ってことで、目指すは『赤岳鉱泉』。

30分ほど、のんびり歩くと、とてもきれいな山小屋が…  





冬の八ヶ岳、雪山登山の最前線基地となる『赤岳鉱泉』です。



中も、この通り。 とっても清潔な、いい感じの山小屋です。

しかも見えます?、宿泊者向けの食事メニューが 受付横に書かれているけど、今晩の夕食、

な、な、なんと 「 ステーキ 」って、

きゃーっ、素敵!!

( その時 隊長は、おサル隊員の目が ギラッ

と光ったのを見逃しませんでした )


この辺り、沢の水量が豊富なため、お風呂もあるって話しだし、絶対 また泊まりに来よっと。



赤岳をこの位置から仰ぎ見ると、ほんとに さっき まで、あの頂に自分が立っていたなんて信じられない…

( ↓ ここ、柳沢慎吾の口調で読んでね ↓ )

待ってろよ、赤岳!!

また来てやっからよぉ、じゃぁな、あばよっ!! 
  ハイハイ…






こうして また一つ、素敵な山行の記憶が増えました。

この後、美濃戸のバス停で、とっくに2時間も前に着いていながら、

余裕ぶっこぎ過ぎて、(実はビールかっくらっていました

危うく茅野行きの最終バスに乗り遅れそうになった事件なんて

ううん、ほんと些細なことだし… 

美しい記憶の前では、取るに足らないこと… (ウソこけよ!!)

そう、他愛もない… もしかしたら夢だったのかも… フフッ

アディオス…


( 赤岳編、これで完結です、お読みいただき ありがとうございました )

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いざっ、八ヶ岳 赤岳の頂へ 2012夏

2012年09月22日 14時14分12秒 | 八ヶ岳
『赤岳天望荘』、その名にたがわぬ素晴らしい満天の星の光景に

翌朝の快晴を確信し、再び寝床に入るも、気持ちが昂ったまま熟睡できず

朝を迎えました。( それでも いびき だけは相変わらずだったみたい…)



富士山って、何てきれいなシルエットなんだろ…



赤岳の頂が、その名の通り 朝陽に真っ赤に染まりだす…






山に登って何が楽しいって、日没の時と、日の出の時間と、

刻々と変化する空と 雲と 眼前の風景を、清々しい空気の中で堪能できること…

昨晩みたいに晴れていれば 満天の星だって…


もちろん、そんな時ばかりじゃなくて、激しい雨や風の音に心細く 布団の中で丸まっている時だってあるけど

それだって都会じゃ味わえない経験。

丸ごと楽しんで、また街へ帰っていく…




改めて 今日登っていく、赤岳の頂への稜線を仰ぎ見る。

いざっ、あの頂へ!!






天望荘の個室棟の側にある談話室にも、朝陽がいっぱいに射し込んでる





清里や野辺山側を望むと、重なり連なる山々のシルエットが とても美しい…




朝食 ( もちろん、バイキング!! ) 

そう、あれがバイキング  だったのは間違いなく… ( しつこい!! )

…を済ませ、7時前に出発!!



僅かな時間で、ずいぶんと日も昇ってきてる。



朝一なのでペースは抑えて、30分ほどで  山頂到着!!



途中、振り返ると、『天望荘』が、稜線上にへばりついてるのが見える。




赤岳のもう一つの山小屋、『赤岳頂上山荘』横から。ほんとに、頂上にあるんだね。




おさる隊員、例によって ひょこひょこ 隊長追い越して、向こうで手を振ってるし

おっさん達がたくさん、くつろいでます ( おいおい、おまえも おっさん だろ )

おっさん、ちょっと気取って、ポーズ!!





失礼しました…

絶景です。お口直しに、しばらくご堪能下さい…





北アルプスです。  穂高連峰と、右の尖がり、見えます? あれ、『 槍 』です、槍…

そう、この間 登って来た、え? 

もちろん私が登ったんです、ええ、『 槍ヶ岳 』…

( やかましっ!! )


失礼しました…

お口直しに、しばらく…






( この後 下山編に続きます…)


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八ヶ岳 赤岳の頂へ 2012夏 2

2012年09月18日 04時48分51秒 | 八ヶ岳
赤岳への前進基地、『行者小屋』で、その背後に聳える屏風のような山塊に

しばし圧倒された warazaemon一行、気を取り直し 先ずはエネルギー補給。



あそこに大きく張り出したのは『大同心』? 『小同心』?

予定通り行けるんやろか…  不安がよぎるも、行かなしゃあないな…

いくつかあるルートから選択したのは、『地蔵尾根ルート』

『行者小屋』のすぐ裏の森から、急登が始まる



… ザレた足場に、斜度のきつい登り

上が岩場なのはわかっているから、ストックをしまわなきゃいけないのものの

ついつい きつい登りに手離せないでいる…   はぁはぁ、ぜぇぜぇ…



振り返ると、さっきまでいた「行者小屋」が、あんなに小さく、しかも真下に…





( この後、岩場の稜線に至るまで、 余裕無かった為、写真がないッス…)




… 稜線に近づくにつれ、ガスがかかりだし、時折 雨粒も降りかかるし



いわば これが岩場、みたいな「 ハシゴ 」に「 鎖場 」をクリアし、

霧の中から「お地蔵さま」が現れた…  ここが「地蔵の頭」?

『槍ヶ岳』の登頂経験から まだ日が浅かったからか、意外と

隊長、どうだいっ、へへっ びびらずに来れたぜぇ

もう『 天望荘 』はすぐ!! ( の はず… )

念のため お地蔵様に、道中の安全を 改めてお祈りしとこ





細い稜線は東側から風が吹きつけるし、ガスってるし、と

隊長が慎重に 慎重に歩く脇を、

おさる隊員、ヒョイヒョイ と追い越して行く…

こういう時、おさる は強い  ( ある意味、うらやましい…)



さてさて、『 赤岳天望荘 』、こんな高い稜線上に、しかも頂上直下にあるくせに

なんと、 「お風呂」があるんだぜぃっ、

どうだっ、ワイルドだろうっ!?
 、

もひとつ ついでに“売り”は、 『 バイキング 』!!



この ダブルパンチ に参らない登山客は、いないっしょ!?

おさる隊員が、 先を急ぎたい気持ちもわかる ( ほんの少し )





雨が強くなりだす直前、何とか『 天望荘 』に飛び込む、フーッ

「 ごめんなさい、お風呂は今日 メンテナンスで、使えません…」

はい はい、 …えっ!? い、今、な なんて言いました?

その瞬間、「天望荘」は、「失望荘」に… 

( ご、ごめんなさい、悪口じゃないから、ね、ねっ!?)


ショックに、打ちひしがれ、荷物を部屋へ置きに行き( とても清潔な部屋!!)、たそがれて外へ出てみると…



ガスが切れはじめ、なんとはなく、天気は良い方向に向かっているみたい



諏訪方面が望め、



「中岳」越しに 「阿弥陀岳」も望め、



「赤岳」も、初めて顔を出す…



気を取り直そう、そう、まだ お楽しみの「バイキング」があるぜ…



…(多分)トン汁と、(多分)野菜のてんぷらと、きのこと野菜の「おひたし」と、みかん入り杏仁豆腐の

おいしい夕食だった。あ、バイキングだよ、もちろん…



山なんだから、そう、ここは、山。

下界と同じに つい イメージしてしまった自分たちがいけない。



こんな山頂近くでは貴重な水で淹れたコーヒーが美味しくて、フリーをいいことに3杯も飲んでしまう

( やけくそ!? ううん、滅相もない )

そのお蔭で、夜中 目が覚めて ふと外を見ると、満天の星!!

それはもう、今まで見たこともない星空に、言葉が出ない…



明日は快晴間違いなし!!

期待に胸が膨らむぜ!! ( 腹は最初から膨らんでる )



( まだだ後半に続く…)


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八ヶ岳 赤岳の頂へ 2012 夏 1

2012年09月16日 19時39分02秒 | 八ヶ岳


この場所、山登りをする人には、馴染み深いでしょう? 

そう、ここは南八ヶ岳の主たる登山口の一つ、美濃戸口。



8月後半に入れておいた連休を前に、天気も良さそうだし、さて どこ行こう?

とは言え、夏もそろそろ終盤、夏山も多分、今シーズン最後かなぁ…と

北アルプスは、ちょうどこの時「涸沢フェスティバル」で さぞ混むに違いないし…


んじゃあ、「槍さま」登頂で 調子に乗っている今、

八ヶ岳主峰 「 赤岳 に 挑んでしまおうじゃないの、ん!?  どうよ?

と、そんな会話が隊長と隊員の間で あったような 無かったような…



勢いとは恐ろしい あまり躊躇も無く決まった 「 赤岳 」挑戦

新宿発 「あずさ1号」7:00 ⇒ 茅野駅 9:08、 アルピコ交通バス 9:35 ⇒ 美濃戸口10:15 と

気付くと ここ美濃戸口に。


ここから林道を1時間かけて、更に奥の登山道入口の『 美濃戸 』まで

途中、美濃戸まで、マイカーで乗り入れる登山客を、羨望と嫉妬の目で見送っていたの、あれ私です



「美濃戸山荘」。冷たい沢水に、トマトやきゅうり、スイカにビール、etc.美味しそうに冷えていました。

ここで道は、北沢、南沢に道を分け、本格的な山道に…

( 後で気付いたんだけど、北沢の方のルートは、この後まだ1時間近く林道歩きが続くみたいです…)

赤岳への前進基地、『 行者小屋 』へは、南沢ルートが最短

赤岳頂上の僅か下に位置する『 赤岳天望荘 』へ、今日中に登ってしまう予定の我が隊、

ここで時間をロスするわけにはいかない。



幸い朝から快晴に恵まれている我が隊でしたが、八ヶ岳は午後から雲が広がることが多く、

恐いのは『 雷(かみなり)さま 』

気になるのは、美濃戸から見上げた赤岳方面に、かなり厚めの雲がかかりだしていること…




標高が上がっていくとはいえ、まだ夏。 歩けばどんどんと汗が、汗が、汗が…



どうにか、「 行者小屋 」に到着。

なんか、西部劇にでてくる開拓中の街みたいな雰囲気。

保安官が歩いてたり、お尋ね者の銀行強盗の輩が歩いてたり……  ( しません。)

背後には、まるで屏風を立てたみたいに、いきなりの「 山の壁 」。

今までの登りは、ほんの序の口、今 見えているのは、大関、ううん、横綱級だよ!!

しかも、稜線に近い上の方は、岩、岩、岩…

いったいどうやって がぶり寄ればいいやら… 下手にがぶり寄ると、「 うっちゃり 」を喰いかねないよ!!


隊長、今更ながら気付きました、赤岳は、八ヶ岳の主峰だということに…

隊員も忘れていませんでした、かつて八ヶ岳の権現岳に苦労して登った時、

権現岳小屋の 眺望抜群の一人用トイレの中から、仰ぎ見る赤岳方面の あまりに恐ろしい光景に

出掛かっていた お○○こが、ショックで止まってしまったことを…



にわかに立ち込めだした、怪しげな雲!!

危うし、warazaemon 一行、はたして この後一体どんな困難が待ち受けているのでしょう



( 後半に続く…)


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帰省 2012夏

2012年09月16日 13時38分15秒 | 日記
東京生まれの自分には、故郷 ( ふるさと ) と呼ぶほどの場所が無い。

ただ、心の拠りどころとしての場所なら、いくつかある。

生まれ育った 大森や池上。   そして 父と母の故郷、福島県の会津…


生まれ育った東京の家は既に無く、今、父が暮らす会津へは、年に一度くらいしか行かないが

行く度に、心の奥底にしまいこまれた故郷 ( ふるさと ) に対する渇望が 心を揺さぶる…

きっと、DNAに 意識せず刻み込まれた、自分の原風景が

そこにあるんだろう…





会津盆地の北寄りにある、現在の実家の裏手から北西の方角を望むと、

万年雪を湛えた飯豊山塊が見える…

反対の東の方角には、会津磐梯山も見える…



家の裏手に、小さな川が流れていて、そこにかかる古びた橋の辺りから眺める、

こんな 何でもない風景が とても好きで、帰省する度、いつも足を運ぶ …







何も無いけど、心を満たす何かが ここにはあって、いつも“ふるさと”を思う時、ここの風景を思い浮かべる。

東北の短い夏の一日が、今日もまた暮れようとしている…








蝉時雨の にぎやかな昼も過ぎ、「 ヒグラシ(蜩) 」の声が、涼風を運んでくる…



今、温泉宿に来ている。

会津は温泉が多く、盆地の東も西も、北も南も、一時間も車をとばせば、好みの温泉を見つけることが出来る。

今日は、南に位置する「 芦ノ牧温泉 」まで、足を延ばした。 その宿の名前は『 仙峡閣 』。

大型の旅館が多い 芦ノ牧温泉の中で、『 日本秘湯を守る会 』登録の唯一の温泉宿だ。



団体客中心に、温泉街がにぎわった時代は とうに過ぎ、どこか寂しさの漂う温泉街。

ましてや震災の風評被害もあれば゜尚更だ。

だけど、それぐらいの方が、むしろ温泉の風情を よけい感じられて、いい。

静かに、石造りで深めの湯船につかる…  至福の時間。



夕立が通り抜ける。

山間の温泉宿、夕立のお蔭で クーラーなんていらない、心地よい涼しさの中で、眠りにつく…



翌朝は、承知で朝寝坊し、朝湯を楽しむ。

さぁ、父を実家に送り届けたら、帰京だ。

芦ノ牧温泉駅の名物駅長さんに ご挨拶。





会津磐梯山、また帰ってくるまで、父をよろしく…





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北アルプス 槍ヶ岳一本勝負 完結編

2012年09月10日 01時39分37秒 | 北アルプス
あらかじめ言っておきますが、 わたくし warazaemon、
高所恐怖症 です、へへっ。
自慢じゃないけど、観光つり橋を渡っただけで、凄いぜぇ!!   心拍数、血圧共にMax UP
( おいおい、自慢してんじゃん)
大きな体に 少女のように繊細な精神を持つ warazaemon さま、
おだてれば木に登ってしまうブタさんや、きゃっきゃっ笑って危なっかしい所を飛び回る おサルとは違います
ジェットコースターなんて、乗る人の気が知れません


そんな わたくし、憧れの 『槍さま』 登頂を前に、実は山荘のベッドの中で一晩中
念仏を唱え…  じゃなかった、イメージトレーニングに努めておりました。


翌朝の朝焼けは、ですから 元気なうちに見れる最後の…
( だから、そうじゃ な く て…)


とにかく とても 清々しい朝でした

はやる気持ちを抑え、朝食をもりもりと平らげ、すっきりと快便!!
もうこれで、登頂を回避する理由はなくなってしまいました、はぁぁ…
( 行きたいんだか、行きたくないんだか、一体どっちなんだ、ああっ?)


登頂で込み合わないようにと、手早く準備を済ませ、さぁ出発!!
今日も朝から、快晴です


イメージトレーニング通り、慎重に、慎重に…  この足場から 次にあの岩をつかんで、と…



鎖も登場、ハシゴも登場、一歩一歩ごとに高度感が着実に増していきます…
ププッ 少し前を、ハシゴで登る人の「へっぴり腰」に、ちょっとだけ気持ちが和みます。

( おいおいっ、判ってないな、お前のほうがもっと「へっぴり」になってるんだけど…)


意識して なるべく下を見ないように登っていきますが、
それでも視界の端から小さくなった登り口と、山荘の屋根が…
隊長、恥ずかしながら お尻が キューッ っと すぼまるのがわかります



♪アルプス一万尺 小槍の上で アルペン踊りをさぁ踊りましょ♪ 
ランララッラ ラララッラ ランララッラ ラララ…♪  そう、あの『アルプス一万尺』で
アルペン踊りを踊るのが、ここ『小槍』の上なんですが…

( 一体どこぞのアホが こんな狭い岩の上で踊れるんじゃい!?)


頑張れ、自分。 頑張れ、隊員。 隊員を気遣う余裕も…  ( ホントかい!?)

そして最後のハシゴを上りきったところに、歓喜のステージはありました




やったー、ついに登りきったどー

( ここ、皆さん、頭の中で『ロッキー』のテーマをバックに ご唱和ください )
エイドリアーン 

ちょ、ちょっとたんま!!
どこかの山の上でもやった、このパフォーマンスを、さすがにこんな狭い尖がりの上でやれるほど
隊長のハートに毛は生えていません、  控えめに、ごく控えめに 小さくガッツポーズ




それでも満足げな、warazaemon 隊長 です、へへっ







あらっ? もえちゃん?
そう、先ほどから登頂が渋滞気味だったのは、そうか、「押切もえ」撮影隊ご一行さま の…!?
よくよく回りを見渡すと、山頂は撮影スタッフばかり…

え!?  放映いつだっけ?  えーっ!? 中京地区だけ? 



※後半、ここから、テーストを変えます。気持ち しっとりと 読み進めください。


穂高方面も、きれいに晴れ渡っています。
爽やかな風が、下から吹き上げて、体の脇を通り抜けていきます…
とても、静かです…






初めて そのシルエットを、燕岳の稜線の上から目にした時から2年余り…
もっと感動が湧き上がるのかと思っていましたが…
いつかは…、一度は…、と憧れた、その尖がりのてっぺんに、今 自分が立っていることの実感が
まだまだ湧いてきません。

喜びは大きいほど、静かに ゆっくりとやって来るものなのかもしれません…

槍ヶ岳は、僕のそんなちっぽけな感慨に関係なく、ただ ただ 天空に向かい屹立しているだけです…

うん、また、来よう、 
そう、今度はあそこに見えている稜線をたどって…

何度でも、いつでも、『槍さま』は、待っていてくれるから…



再び上高地へと下る道を、後ろ髪をひかれるような、少しさびしい気持ちで歩き続けます。
振り返るたびに、槍ヶ岳は、槍沢の風景は、いよいよ美しく、忘れられない光景として目に焼きつきました。

三歩さんも言ってたっけ… 「一度登った山は、今まで以上に美しく見える」って…










横尾まで戻りました。
往路のときに感じた、『ここまで無事下りて来た登山客の安堵と、これから登っていこうとする者の高揚感とが
入り混じった不思議な雰囲気が、ここ横尾には満ちています…』という表現、
あながち間違っていなかったな…



朝陽の中を歩いた往路の 上高地~横尾間のルートも、
午後の陽射しの中を歩く 横尾~上高地の間のルートも、それはそれは美しいものでした…
上高地を、上高地からのルートを開拓した多くの先人が、なぜ それほどまでに ここを深く愛したか、
今回の山行で少しだけわかった、気がします…


こんな 何気ない光景の一つが、なぜだか 今も印象的に目に焼きついています…


忘れられない、かけがえのない山行となりました…



< おまけ >

上高地まで あとわずかというところで、くだんの「もえちゃん」に、さくっ、て追い抜かれてしまいました…
あらっ!? 意外と早いじゃん、(ふふん、がんばってんじゃん) あらっ!? あれっ!? おかしいな、追いつけない…

とうとう見えなくなっちゃいました…(呆然)




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北アルプス 槍ヶ岳一本勝負 その三

2012年09月08日 19時14分12秒 | 北アルプス
槍沢ロッヂでエネルギー補給し、本格的な登りを再スタート。


ところが、さっき チラッ と見えたはずの『槍さま』が、その穂先さえ 一向に見えてきません。

相変わらず登る先の山塊は、呆れるほど大きくて、やっぱり一気登りは無謀だったかなぁ…
( だから 云わんこっちゃ無い…)



「ババ平」のキャンプ地まで登ってきました。テントが何張りか、学生さんのワンゲル部合宿かな?
「ぐずぐずしない!! 一人のぐずが トラブルを生むぞ!!」
引率の先生らしい言葉に 我が事のように はっ!!
ごめんなさい、先生、心を入れ替えて頑張りますっ!!
( 頼むで、隊長はん…)



大きな雪渓が現れてきました。心持ち涼しい風が吹き渡ります。
しかし、ここで隊長、地図を読み誤って、道を間違えかける失態
隊員に指摘され、10分ほどのロスで済んだものの、 やれやれ…
やばい、ここは隊長らしく、こんなことは織り込み済みと平然と構えとかないとね…
( おいおいっ…)



雪渓を抜け、小さなこぶを左に大きく回りこんできたところで、視界の先の風景が変わりました。
見上げると稜線辺りにかかっていた雲がきれかかっています。


ん? んんっ? 稜線に小屋影らしきものが… 
あれっ? ああっ、あれは!!



きゃーっ!! 『 槍さまっ!!』 あなたなのねっ!!

俄然、テンションがUP  隊員と共に盛り上がりまくります
( やかましいなぁ… ちゃっちゃと行かんかい…)

恐らく今日の宿、「槍ヶ岳山荘」と、手前に見えるのは「殺生ヒュッテ」かしらん?
あの、ずーっと憧れ続けた『槍さま』が、もう、そこに、目の前です。



ここからが、じつは辛かった…
早朝から長時間動き続けてきた疲労と、しかも最後の最後の登りが一番の急登。
斜度だって、かなりのもんです。
一歩一歩が、重く、辛い…
少し登っては見上げるものの、一向に近づかない『槍さま』
ああっ…
( 何をオーバーな…)



下からすぐそこに見上げたはずの ここ『殺生ヒュッテ』まで、ほんと、1時間近くかかったんじゃないかなぁ…



さぁ、今度こそラストスパート!!  山小屋のおいしいご飯が待っています( はず)


と、いうことで ジャン!!

( 食欲だけは減らんな、まったく…)

到着直後は、もう脱力状態で、写真どころではなくて…
朝6時半から歩き始めて、到着が夕方4時半。 実に10時間の一気登りでした。
やっと一息入れて、外へ出てみると、夕日がだんだんと『槍さま』にかかりだし、
山のゴールデンタイムのスタートです。




いよいよ明日は、朝一番から『槍さま』アタックです。
今からドキドキ…  初めて愛を告白する前の 乙女のようです…
( いい歳したおっさんが、何言うてますのん、こっちが恥ずかしくなるわ…)


ん? 山小屋の客が 皆 「もえ」「もえ」と、口にしています?
何だ? いつから ここは「萌え~小屋」になったんだ?
そう思った次の瞬間、隊長も思わず「もえ~」と…
もちろん、隊長、節度のある大人ですから、心の中で口にしただけです、ええ。
( ふふん)
押切もえ ちゃんでした、それは…。
NHKの秋の番組取材で、槍ヶ岳登頂をするもえちゃんを撮影しにやって来たみたいです。

「もえ」に登れて、隊長に登れない訳ないでしょ、明日はやるっきゃないね!!

登頂編は、この次ね


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北アルプス 槍ヶ岳一本勝負 そのニ

2012年09月03日 04時41分50秒 | 北アルプス

明神から道を分け、さあ いよいよ『 槍さま 』への登りのスタート。

思えば、初めての北アルプス 燕岳デビューの二年前、暮れ行く燕山荘の前で
雲間から顔をだした あなたさまに、あぁ…私の心は射抜かれたのでした キュン

それ以来、あちこちの山で 「 あそこに槍がみえるぞ!! 」だの、「 あれ、槍じゃない? 」だのと
あなたさまのお名前が囁かれたり呼ばれる度に、振り向く私の目に飛び込んでくる
そのシャープな横顔…
私のハートは 乙女のように高鳴るばかりでした… ハァ…

やっと今日、お会いできるのですね、待っててくださいね…




水量の豊かな槍沢沿いに続く道は、適度な木陰もあって、気持ちよく歩けます。






槍沢ロッヂに到着。普通はここで一日の行程を終え、一泊して 明朝早くからの
『槍さま』アタックに備えるんですが、我が隊は早朝に上高地を出発できたので
ここを直進、一気に山頂直下の「槍ヶ岳山荘」まで行ってしまおうとの計画。
山ガイドブックによると、健脚向き なルート設定です。
(オイオイ、大丈夫か?)

ところで槍沢ロッヂ、山小屋らしからぬ、とてもきれいな居心地の良さそうな宿です。
加えて、実は上高地からここまで、山小屋には珍しくどこもお風呂があるんです。
水量豊かな槍沢沿いならでは、だね
(ということは、この先 お風呂はガマン、ってことだね、とほほ…)

ロッヂ前の少しだけ開けた場所に、単眼鏡がセットされていました。
?? 覗いて見ると、何と 『槍さま』の穂先が見えるじゃん!!

(うひょーっ!! 行こ行こ、早く行こ!!)

(後半に続きます…)

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