侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

一見先生を悼む

2010-01-10 23:30:55 | Weblog
 友人の軽井沢の別荘に遊人カンパニーで冬の合宿をしたことがあった。暖炉には薪を燃し、その灯りの下にみなが集まり、
先生手製の天ぷらや鍋に舌鼓を打ち、食後はトランプマジックのご指導をしていただいた。
 又、沢山の映画や落語、お芝居のビデオをご持参下さり、映画鑑賞会もした。

又、芭蕉の奥の細道を尋ねて、東北へ、源氏物語のゆかりの場所も歩いた。熊野の那智大社にも、奈良大和路も歩いた。
 全て手書きのテキストをご用意下さり、すぐに忘れてしまう私たちを叱咤激励しながら根気強くご指導下さった。

 又あるときは西鶴の好色5人女を読み、伊勢物語、更級日記も読んだ、、ハズだが、不出来な生徒だった故、シッカリ身についていなかったことが哀しい。殆ど授業の後の反省会の方が楽しみだったかも、、
 
 展覧会にも良くご一緒させていただいた。その時も先生はしっかりテキストを拵えて来て下さっていた。

佐倉の川村美術館にも出かけた。

 長年東洋インキにお勤めでいらしたので色彩学がご専門ではあられたが、様々な切り口から色について語って下さった。
まさにマルチ人間でいらした。
 勉強家で努力家でその時解らなかったことでも次回にはキチンとお調べになり教えて下さった。

 研修旅行とはいえ、すぐ、お店に立ち寄りたがる私たちの手綱を引き締め導いて下さった。

今更ながらとても得難い様々な体験をさせていただいたものとあらためて感謝を申し上げたい。

 一見先生、本当にありがとう御座いました。

 先生に学ばせていただいた事のいくつかを今あらためて真面目に向き合う機会を頂いております。

 先生のように、生きてある限り一生勉強、の気概をもって生きたいと思います。

ご冥福をお祈り申し上げます。

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