3月例会を11日(土)に開催しました。参加者数は10名で、当日欠席で投句された方が1名、計33句の中から
選句いたしました。
高得点句及び作者名は以下の通りです。
選評および作句コメントは、代表世話人の小板橋泰山(俳人協会会員・全国結社「万象」同人)が担当。
6点句 空の碧掴まんとして辛夷咲く 作者:立木欣吾
(選評)蕾が赤ん坊の拳(こぶし)の形に似ていることから、こぶしの名が
ついたと言われている。春に見事に咲いた白い辛夷の花が上に伸びた景を、
まるで碧空を掴まえようとしていると詠んだ。情景が目に浮かぶ。碧と白、
色の対照もよい。
4点句 ダンモ聴く微風けだるきはるの午後 作者:三ツ堀哲宗
(選評)モダンジャズのことを「ダンモ」と呼ぶという。春は風の吹く日が多い。
早春は東から激しく吹く強東風。強風の春疾風。この句では、暖かい、のどかな
微風が吹くなか、作者はモダンジャズの曲を聴いている。愁いも感じているのか、
微風をけだるく感じる。春の午後、時の過ぎていく場面をうまく切り取って表現。
3点句 赤子抱く順番待ちや初雛 作者:小板橋泰山
(作句コメント)遠戚の方の初孫の女の子が生まれて、初めての節句を迎えた。
親戚や近所の方達がお祝いに駆け付けた。皆、赤ちゃんを抱っこしたくて、周りを
囲んで座り込み、順番待ちをしている状況になった、新しい生命の誕生を喜び、
健やかな成長を祈る人々の様子を表現。
2.自薦句:
・東島正樹 : 天満宮好文木の香り充つ
・田中とき子: 露地ぬけて旧文学部初桜
・SK : 春一番術後の足を踏ん張れり
・稲垣庸子 : 水温むメダカの背(せな)の輝けり
・陽子 : 啓蟄や虫はどこかと草を抜く
次回は4月8日(土)1時開催です。俳句が初めての方も新会員の方も奮ってご参加ください。
(立木記)
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