明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

ニュースを考える(55)石破首相の答弁はツッコミどころ満載でした

2024-12-09 14:59:18 | 私の意見

こないだテレビで石破首相の国会質疑中継を見ました。チラッと見ただけなので全体像は掴んではいないが、どうも杓子定規な答え方で国民の期待するような内容ではなかったように感じました。石破首相も結局は歴代自民党の首相と同じで野党の質問を「どうやってはぐらかすか」の違いはあるにせよ、質問に真摯に答えるつもりが全く無い点では同じだな、というのが素直な印象です。野党議員の質問に真剣に答えない姿勢はそのまま「国民の疑問にも真剣に答える気が無い」ということです。結局自民党は一つも変わってはいない、と世間に発表しているのと同じですね(勿論支持者に対して意図的に「同じですよ、安心して下さい」とメッセージを発している、とも取れるわけだ)。

しかし野党議員は質問をする割に「詰める」場面が全く無いのはどうしたわけなのか?。質問しただけで終わり、というのでは「こちらの方も期待外れ」と言わざるを得ない。もう少し質疑応答のテクニックを磨いてから代表質問に臨んで欲しいものです。

例えば山本太郎議員が能登半島復興の遅れている件を追及して「自衛隊投入による支援を」と訴えたのに対して、石破首相はまだ出動を依頼されてない、と言ってまともな返答を避けた。その後、野党議員の追加質問があったのかどうかは覚えてないが、例えば次のような「畳みかける質問」というのがあっても良かったんじゃないだろか。

① じゃあ明日にでも依頼があれば、その場で自衛隊に出動させるってことで宜しいですね?、ありがとうございます・・・とか

あるいは

② 「言われないからやってないだけ」っていうような、まるで他人事みたいな言い方ですねぇ。震度7の大災害なんだから、むしろ国が主体になって「言われる前に」積極的に復興をリードする姿勢を示すのが当然じゃないですか。いったい、政府は支援する気があるのかないのか!どうなんですか!?・・・とか

で、石破首相が「いや、やる気満々です」と答えれば「じゃあ自衛隊出動してくれるんですね、有難うございました」とつなげて一件落着。

要するに、相手の回答の弱いところを突いて「追い詰める」テクニックが少々足りなかったように思うんですがどうでしょう?

これは夫婦喧嘩などで良く女性が発する攻めの手口で、相手の弱点を「グサッと一突きにする」得意手なんですよ。つまり国会での質疑応答に、この「女性の鋭い感性と論理的突破力」を使わせて頂くのである。要するに相手の「揚げ足を取って」自分に都合の良いような結論に導くやり方が、こういう「口喧嘩」には有効なんですねぇ。ところが石破首相の答弁に見られるごとき「物事の原理原則」をずらずら述べて「それが大事と考えております云々」などという頓珍漢な答弁を何のツッコミもせず許しているから、野党はダメだと言われるんです。

野党はこれからは、口やかましいオバサン連中を何人か「国会答弁のアドバイザリースタッフ」に雇って質問のやり方をレクチャーして頂く、というのが良いと思う。それで、男じゃ考えつかないような「マジえげつない質問」を連発して政府を追い詰めるような場面が増えれば、国民ももっと国会中継にチャンネルを合わせるんじゃないかな?

とにかく質問に対して「私はそうは考えておりません」などという全く噛み合わないアホな回答をされて、それで役目を終わったつもりになっていては困るんです。

企業団体献金の廃止にしたって石破首相が「献金自体は悪じゃない」などと妙竹林な持論を持ち出して誤魔化していたが、何故このことをもっと追及しないのか?。私は甚だ不満でした。

その昔、各党に政党交付金を配ると決めた時、その代わり企業・団体献金については5年以内に見直すと約束したわけです。それを石破首相は「見直すとは言っても、やめるとは言ってない」と日本語の曖昧さを逆手に取った言葉の解釈で逃げてるわけですね。これが詭弁であることは本人も百も承知な上での「言い訳」なんです。この不誠実な回答を「言い訳するな!」と一喝する立場が「本来の議長の役目」なんですが、どうも議長職が機能していません。役立たずです。

日本語で「見直す」と言えば、「廃止」も選択肢に入っているのは当然です。日本語を解釈する場合は表面上の言葉だけでなく「言葉の裏に隠されている意図」を読み取ることが大事なんですよ。まあ、そんな事も分からないようじゃ「国会議員はそもそも勤まらない」んですけどね。石破氏ももう少し真剣勝負をする政治家だと思っていたけど、結局は「ただの自民党議員だったのね」ってわけです。残念ですけど。

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まあついでにと言っちゃあなんですが、企業団体献金について質疑応答をシミュレーションしてみましょう。

① まず前提として、企業や団体といった組織がその利益の中から献金するわけですから、個人が自由意志でお金を献金するのと違って「はっきりした目的とそれなりのリターンが必要」なことは異論が無いと思います(間違いありませんね?、と確認する)。

② そして色々ある政党の中から特定の党を選んで献金するということは、「その党の政策」が献金をしている企業や団体にとって「メリット」がある、と考えるのが妥当じゃないでしょうか。もしその企業に対して「何のメリットも期待しない」で献金したということになれば、その時点で献金主は個人的な目的に「企業の資金を勝手に流用した」ことになって、ある意味「背任」とまでは行かないまでも、他のメンバーからの批判・追及を受けざるを得ないと考えられます。つまり、企業団体の献金は「組織の意思決定プロセス」を経て行われる筈です。そうですね?(これも確認する。以下同文)。

③ では、受け取った党の方はそのお金を何に使うのでしょうか?。勿論、献金ですから政治活動に使う訳です。飲み食いに使うなんてことは献金の性格から言ってあり得ません。じゃあ政治に使うというのは「具体的に何を指している」んでしょう?。考えられるのは党の政策を実現する為の調査分析費・打合せ会合費・事務所及び秘書人件費など、それと選挙費用です。ところが選挙費用以外はだいたいある程度の金額が見込まれていて、現在は「それなりの額の公費」が配られています。

つまり論理的に言って「選挙対策費用」に使われるのは間違いないんです(これも確認しておく)。

④ じゃあ選挙費用が1000万しか無い候補者と、3億円を自由に使える候補者では「どちらが当選に有利」でしょうか?。聞くまでも無いですね。現在、ポスターや宣伝カーやウグイス嬢それに選挙事務所費用など、選挙に絡む費用は公職選挙法でそれぞれ厳密に制限されており、いくらお金があっても無尽蔵に使える訳ではありません。何故かと言えば「公平という観点」から、候補者間で資金による差があってはならないことになってるからです。

じゃあ意味ないじゃん!、と思う人は世の中の仕組みが分かってない人なんですね。お金は「あればあるほど」良い、というのが候補者の偽らざる気持ちでしょう。貰った献金をどうやって選挙に役立てるのか私には想像がつきませんが、議員の皆さんには「確実に選挙に役立つ使い道」が目の前にはっきり見えているのでしょう。特に自民党の議員さん達は「それが無ければ選挙に勝てない」と思ってる訳です(だって廃止に反対してるのは自民党だけですから・・・これも確認する)。

⑤ つまり何らかの裏金がジャンジャンバラまかれていて、その結果として「自民党が議席を獲得している」、そういう構図が見えてくるじゃありませんか。そんな事は無い、すべて「合法に使っている」というんであれば、その使い道は(自民党に限らず)他の政党でも条件は同じわけだから、一度廃止して「一律、個人献金のみの最高限度額2万5千円」とかに制限してみればどうでしょう?

それで何回か選挙をやってみて、献金があっても無くても「選挙結果に影響は無い」ということが立証できれば「復活を含めて」見直しても良いと思います。

⑥ 石破首相は廃止せずに「公開すべき」と言ってるようだけど、そんなに意固地に企業献金にこだわるのは何故なんだろう?、って勘ぐられる事ぐらい分かりそうなもんだけどねぇ。いつまでも抵抗して献金廃止に反対してると、やっぱり自民党は「金権政治体質」なんだって思われて、来年の参院選に「また大敗」しますよ?、くらいのアドバイスを与えてあげるのが「武士の情け」というものでしょう。

とにかく献金先の党が自社あるいは業界に「有利な活動」をしてくれると思わなければ、献金する企業なんて1社も無いわけで、まさに献金は「政策立案に影響がある」からこそ意味があるわけです。これ、一般常識ですね(議場で拍手!)。

もし自民党が、献金を受けてもそれによって政策を左右することは絶対に無いと言うのなら、「献金があってもなくても」党の政治活動には「全く支障がない」わけだからそれだとただ単に事務所等の「必要経費の補填に充てるだけ」になってしまいます。もし本当に献金が政策と無関係だと言うのであれば、企業は匿名で国に献金して、国から各党に「平等に分配すれ」ば良いのでは?(理論的な帰結)

それじゃ自民党と野党各党との「差がつかない」というのであれば、結局自民党の政策を「献金で後押し」していることになります。これが真実なんですよ、石破首相!。

では企業の献金が「自民党の政治活動を支えている」のが何故いけないか?というと、民主主義においては政策を選択するのはあくまで「個人の意思による」のであり、それは選挙における投票という形で表現する、という決まりになっているんんです(これも前提だから首相に確認するとよい)。つまり1票の積み重ねが「党の政策の力」なのですね。

企業団体が経営会議の末、特定の政党に献金して支えたいと思ったら組織で献金するのじゃなく「社員一人一人」に地道に働きかける必要がある、ということでしょう。例えば企業がある党を支援して「役にも立たない万博」なんぞを何とか実施に漕ぎ着けたいと思ったとしましょうか。ですがその企業が例えば「万博の工事を受注」しなければ何のメリットも無い訳で、その指名を受けるために普段から有力議員に献金して「仲良くなっておこう」とか考えると、これはもしかすると買収疑惑になりかねない危ない考えだと言えます。だから逆に、よっぽど以前から「長い間」献金を続けておかないと、「いざという時」に役に立たないとも言えます。献金する方も大変なんです。

だからこんな「しんどい思い」をして献金するくらいなら、すっぱり廃止してクリーンな政治をやりませんか?、ってな問い掛けを石破首相に投げかけて「本来の清廉潔白な政治」を取り戻しましょうよ!と忘れかけた心の琴線に訴えれば、「やんや」と議場が沸き立って、喝采を浴びること請け合いだと思うのですが・・・無理だろねぇ、石破首相に期待するのは。

まあ、テレビを見たのは本の数分だから何とも言えないが、石破首相にはガッカリです。来年の参院選までは持たないと思いますよ、あくまで個人の感想ですけど・・・



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