1 トランプの本質は、さらなる世界の成長にある
米朝首脳会談の結果、日本は結局アメリカに置いて行かれて中国防衛の盾にさせられるか、それともアメリカと縁を切って日米安保を解消し独自で大国を目指すのか、2つに一つの選択を迫られる事態にハマってしまった。これはアメリカが日本の対中国及び世界戦略での利用価値と経済戦略における損失や貿易摩擦を天秤に掛けて、マイナスと計算したことによる冷静な判断である。英米はフランス・ドイツとはちょっと違い、判断はあくまで超現実的な損得勘定なのだ。日本の役割がほとんど意味のないお飾りに成り下がるのは、ソ連が崩壊して共産主義が英米の信奉する世界秩序にとって脅威ではなくなって以来、ずっと考えられていた「新しい世界秩序」への道筋の一つに過ぎない。彼はブレてはいないのだ。
2 トランプは東アジアを中国に譲り渡す予定である
今まさに世界で問題となっているイスラエル・パレスチナ問題・シーア派・スンニ派のイスラム宗教問題・そして中国南沙問題は、ほぼ方向性が見えてきた。後はEU問題と東アジア問題である。EUはすったもんだしているが英国が抜けてNATOがEU軍に改編されると、ロシアとの対立も一区切りがついて、中国・インドの2大消費国をハイエナが貪り食う時代に突入する。韓国も北朝鮮もそれに乗っかってなんとか南北合体(それとも連立かも知れないが)を達成し、中国の覇権に入っておこぼれを貰って生きていくことは明確である。東アジアはもうアメリカから中国に覇権移譲が約束されたも同然なのだ。世界の成長を加速させるには、戦争などするより経済である。
3 トランプは日本には何の感情も持ってはいない
そして今回安倍晋三の会談直前までの必死の努力にも関わらず交渉事のメンバーに入れて貰えなかった日本は、アメリカの傘に残って有名無実の同盟国として骨の髄までしゃぶられるか、独立してただ一人中国の強大な覇権に立ち向かって東アジアの隅で戦い続けるか、どちらを取るかトランプに突きつけられた形である。どちらを選んでも、行き先には茨の道が待っていよう。結局は「独自の文化と精密作業に優れた勤勉な国民性」という評価に甘んじてほそぼそと生き延びて行くにしても、過去の栄光は無残にも打ち砕かれて衰退していくであろうことは間違いない。それが悲しいかな日本の近い将来の「未来図」である。
4 ポンペオは想像以上に切れ者である
トランプが頭がいいのは、数々のロシア疑惑とかスキャンダルとか側近の解雇とか移民問題やメキシコの壁問題など、難題が山ほどあるのに未だに支持率が30%以上と盤石で、叩かれることを何とも思わない強いメンタルを持った相当な叩き上げの、実戦経験豊富な天才的経営者であることだ。それに今回北朝鮮との交渉を一手に仕切っていたポンペオ国務長官も、
実は大した切れ者ではないかと私は睨んでいる。北朝鮮問題には素人だと能力を不安視されていたが何のその、見事に役目を果たした実行力はもしかするとトランプ以上の実務家かも知れない。ボルトンも問題にならずに会談を終えたところをみると、悪口の言い合いは「やらせ疑惑」も出てこよう。とにかくトランプはテレビ番組を持っていたぐらいだから、「メディアを最大限に上手く使った」初めての大統領であると言える。大して中身のない話し合いを「世界が注目する世紀の会談」にまで持って行ったのだから、テレビの敏腕プロデューサーとしても一流である。
5 玉川コメンテイターは田中宇に賛成か?
羽鳥慎一のモーニングショーでコメンテイターをしている玉川徹氏は、最近トランプの覇権放棄ということを言い出している。これは私の信頼する田中宇が前からずっと言っていることだ。ようやく田中宇の主張の正しさに気がついてきて、色々と過激なことを言い始めている。今だに「正義の国アメリカが悪の北朝鮮をやっつけてくれる」と信じているアホな専門家・事情通が、トランプを「政治を知らない大統領」扱いをして、失敗の原因をトランプのせいにしているが大間違いだ、と言わんばかりの勢いで玉川氏が一席ぶっていた。田中宇も映像で出演しているので、私的には非常にインパクトがあったことを報告したい。ようやく地上波のワイドショーでも田中宇の覇権放棄理論が取り上げられたというのは、まだ少しではあるが「光」が見えてきたのだ。早く日本人も、「日米安保体制の眠り」から目を覚ましてほしいものである。
6 拉致問題は日本の足かせ
世界をどのようにして自国経済に有利に動かすか、という戦略から物事を考えると、共産主義と相対するというイデオロギーの戦いは既に過去のものになってしまった。日本はこの国際情勢の変化に取り残されて、未だに共産主義社会を恐怖のシステムとして見ているが、もうそんな考えでは「経済戦争で生き残れない」時代に突入しているのだ。日本が今のまま繁栄しつつけて独自の王国を築くためには、唯一拉致問題を「国家の枢要課題」からはずし、警察の行方不明者リストに載せて「市民レベルで捜索することを北朝鮮に願い出る」ことしかない。北朝鮮にとっては拉致問題は一般の人権蹂躙の犯罪であるから、通常の犯罪被害者=行方不明者を捜索したいという「日本の家族」に協力することは問題ないであろう。犯人として追求するのではなく、可哀そうな行方不明者を「一緒になって」探して貰うのだから仲間である。「張本人のくせに何を言ってるんだ!」と拳を上げれば、解決する道は永久に閉ざされてしまうのではないだろうか。
7 アメリカは拉致問題には手を出さない
アメリカに圧力をかけてもらうといっても、折角の合意できた関係を拉致問題ごときで無駄にしたくない、というのがトランプの本音だと思う。拉致問題は解決しているはずだ、と北朝鮮が言えば、良好な関係を築いたばっかりの相手のいうことを聞かざるを得ないであろう。それでも日本が強硬に主張すれば、日本だけが南北融和の経済的果実から締め出され、中国覇権の広大な経済圏からも蚊帳の外状態でお手上げになる。アメリカは世界の経済活性化が目的だから、日本だけの個別の問題で「金にもならない拉致」などに構ってる暇はないだろう。こうなれば日本も北朝鮮を「敵性国家」から解放して国交正常化を行い、拉致被害者を両者協力のもとで搜索するというのが私の描いているシナリオである。もし運良く見つかって被害者が何人かでも帰ってくることが出来たなら、その時は正々堂々と恨みを捨てて「ありがとう」ぐらいは言っても良いのではないだろうか。でも多分日本人は、北朝鮮に感謝することなどは「絶対しない」と息巻くであろう、たとえ拉致被害者が帰ってきたとしても、である。政府が持ち上げ、マスコミが膨らました「極悪非道の北朝鮮金正恩体制の象徴」が拉致被害者なのである。拉致問題はもう単なる個人の問題を超えて、「国家の威信」の問題にすり替わっているのだ。つまり、拉致家族が良くても「国家・民族が絶対許さない」状態にまで、「憎しみの感情」は高まっているのである。この国民感情をもとに戻すのは、韓国の慰安婦問題を見れば「容易ではない」ことは、もう安倍晋三は重々わかっていると思うのだが。日本が北朝鮮を拉致罪で糾弾せず実行犯の追及を諦めて水に流すことができれば、案外簡単に返してくれるのではないかとも思うのだが。だって北朝鮮だって「何の得にもならない拉致被害者なんか、さっさと終わらせてケリをつけたい」と思っているに違いない。日本が「拉致被害者を返してもらうこと」だけに集中すれば、そのほかのことは不問に付したっていいではないか。所詮は拉致問題などは、「大した問題ではない」と私は考える。炎上を覚悟でいえば、何も不幸な運命に翻弄された人は拉致被害者だけでは無いのだ。
8 総括
結局トランプは、アメリカが世界の警察から退いて世界秩序を再編し、第二次世界大戦後より「もっともっと大きくなった地球規模の経済圏」でもう一度、古き良きアメリカ・ファーストを復活させたいのである。そしてそれは「白人の国」になるであろう。もちろんその場合の白人の国というのは、黒人の国やアジア人の国と言ったのと同じ意味で、白人優位主義の意味は全く無いということは付け加えておきたい。トランプは、いま世界経済発展の地ならしをセッセとやっているところである。
米朝首脳会談の結果、日本は結局アメリカに置いて行かれて中国防衛の盾にさせられるか、それともアメリカと縁を切って日米安保を解消し独自で大国を目指すのか、2つに一つの選択を迫られる事態にハマってしまった。これはアメリカが日本の対中国及び世界戦略での利用価値と経済戦略における損失や貿易摩擦を天秤に掛けて、マイナスと計算したことによる冷静な判断である。英米はフランス・ドイツとはちょっと違い、判断はあくまで超現実的な損得勘定なのだ。日本の役割がほとんど意味のないお飾りに成り下がるのは、ソ連が崩壊して共産主義が英米の信奉する世界秩序にとって脅威ではなくなって以来、ずっと考えられていた「新しい世界秩序」への道筋の一つに過ぎない。彼はブレてはいないのだ。
2 トランプは東アジアを中国に譲り渡す予定である
今まさに世界で問題となっているイスラエル・パレスチナ問題・シーア派・スンニ派のイスラム宗教問題・そして中国南沙問題は、ほぼ方向性が見えてきた。後はEU問題と東アジア問題である。EUはすったもんだしているが英国が抜けてNATOがEU軍に改編されると、ロシアとの対立も一区切りがついて、中国・インドの2大消費国をハイエナが貪り食う時代に突入する。韓国も北朝鮮もそれに乗っかってなんとか南北合体(それとも連立かも知れないが)を達成し、中国の覇権に入っておこぼれを貰って生きていくことは明確である。東アジアはもうアメリカから中国に覇権移譲が約束されたも同然なのだ。世界の成長を加速させるには、戦争などするより経済である。
3 トランプは日本には何の感情も持ってはいない
そして今回安倍晋三の会談直前までの必死の努力にも関わらず交渉事のメンバーに入れて貰えなかった日本は、アメリカの傘に残って有名無実の同盟国として骨の髄までしゃぶられるか、独立してただ一人中国の強大な覇権に立ち向かって東アジアの隅で戦い続けるか、どちらを取るかトランプに突きつけられた形である。どちらを選んでも、行き先には茨の道が待っていよう。結局は「独自の文化と精密作業に優れた勤勉な国民性」という評価に甘んじてほそぼそと生き延びて行くにしても、過去の栄光は無残にも打ち砕かれて衰退していくであろうことは間違いない。それが悲しいかな日本の近い将来の「未来図」である。
4 ポンペオは想像以上に切れ者である
トランプが頭がいいのは、数々のロシア疑惑とかスキャンダルとか側近の解雇とか移民問題やメキシコの壁問題など、難題が山ほどあるのに未だに支持率が30%以上と盤石で、叩かれることを何とも思わない強いメンタルを持った相当な叩き上げの、実戦経験豊富な天才的経営者であることだ。それに今回北朝鮮との交渉を一手に仕切っていたポンペオ国務長官も、
実は大した切れ者ではないかと私は睨んでいる。北朝鮮問題には素人だと能力を不安視されていたが何のその、見事に役目を果たした実行力はもしかするとトランプ以上の実務家かも知れない。ボルトンも問題にならずに会談を終えたところをみると、悪口の言い合いは「やらせ疑惑」も出てこよう。とにかくトランプはテレビ番組を持っていたぐらいだから、「メディアを最大限に上手く使った」初めての大統領であると言える。大して中身のない話し合いを「世界が注目する世紀の会談」にまで持って行ったのだから、テレビの敏腕プロデューサーとしても一流である。
5 玉川コメンテイターは田中宇に賛成か?
羽鳥慎一のモーニングショーでコメンテイターをしている玉川徹氏は、最近トランプの覇権放棄ということを言い出している。これは私の信頼する田中宇が前からずっと言っていることだ。ようやく田中宇の主張の正しさに気がついてきて、色々と過激なことを言い始めている。今だに「正義の国アメリカが悪の北朝鮮をやっつけてくれる」と信じているアホな専門家・事情通が、トランプを「政治を知らない大統領」扱いをして、失敗の原因をトランプのせいにしているが大間違いだ、と言わんばかりの勢いで玉川氏が一席ぶっていた。田中宇も映像で出演しているので、私的には非常にインパクトがあったことを報告したい。ようやく地上波のワイドショーでも田中宇の覇権放棄理論が取り上げられたというのは、まだ少しではあるが「光」が見えてきたのだ。早く日本人も、「日米安保体制の眠り」から目を覚ましてほしいものである。
6 拉致問題は日本の足かせ
世界をどのようにして自国経済に有利に動かすか、という戦略から物事を考えると、共産主義と相対するというイデオロギーの戦いは既に過去のものになってしまった。日本はこの国際情勢の変化に取り残されて、未だに共産主義社会を恐怖のシステムとして見ているが、もうそんな考えでは「経済戦争で生き残れない」時代に突入しているのだ。日本が今のまま繁栄しつつけて独自の王国を築くためには、唯一拉致問題を「国家の枢要課題」からはずし、警察の行方不明者リストに載せて「市民レベルで捜索することを北朝鮮に願い出る」ことしかない。北朝鮮にとっては拉致問題は一般の人権蹂躙の犯罪であるから、通常の犯罪被害者=行方不明者を捜索したいという「日本の家族」に協力することは問題ないであろう。犯人として追求するのではなく、可哀そうな行方不明者を「一緒になって」探して貰うのだから仲間である。「張本人のくせに何を言ってるんだ!」と拳を上げれば、解決する道は永久に閉ざされてしまうのではないだろうか。
7 アメリカは拉致問題には手を出さない
アメリカに圧力をかけてもらうといっても、折角の合意できた関係を拉致問題ごときで無駄にしたくない、というのがトランプの本音だと思う。拉致問題は解決しているはずだ、と北朝鮮が言えば、良好な関係を築いたばっかりの相手のいうことを聞かざるを得ないであろう。それでも日本が強硬に主張すれば、日本だけが南北融和の経済的果実から締め出され、中国覇権の広大な経済圏からも蚊帳の外状態でお手上げになる。アメリカは世界の経済活性化が目的だから、日本だけの個別の問題で「金にもならない拉致」などに構ってる暇はないだろう。こうなれば日本も北朝鮮を「敵性国家」から解放して国交正常化を行い、拉致被害者を両者協力のもとで搜索するというのが私の描いているシナリオである。もし運良く見つかって被害者が何人かでも帰ってくることが出来たなら、その時は正々堂々と恨みを捨てて「ありがとう」ぐらいは言っても良いのではないだろうか。でも多分日本人は、北朝鮮に感謝することなどは「絶対しない」と息巻くであろう、たとえ拉致被害者が帰ってきたとしても、である。政府が持ち上げ、マスコミが膨らました「極悪非道の北朝鮮金正恩体制の象徴」が拉致被害者なのである。拉致問題はもう単なる個人の問題を超えて、「国家の威信」の問題にすり替わっているのだ。つまり、拉致家族が良くても「国家・民族が絶対許さない」状態にまで、「憎しみの感情」は高まっているのである。この国民感情をもとに戻すのは、韓国の慰安婦問題を見れば「容易ではない」ことは、もう安倍晋三は重々わかっていると思うのだが。日本が北朝鮮を拉致罪で糾弾せず実行犯の追及を諦めて水に流すことができれば、案外簡単に返してくれるのではないかとも思うのだが。だって北朝鮮だって「何の得にもならない拉致被害者なんか、さっさと終わらせてケリをつけたい」と思っているに違いない。日本が「拉致被害者を返してもらうこと」だけに集中すれば、そのほかのことは不問に付したっていいではないか。所詮は拉致問題などは、「大した問題ではない」と私は考える。炎上を覚悟でいえば、何も不幸な運命に翻弄された人は拉致被害者だけでは無いのだ。
8 総括
結局トランプは、アメリカが世界の警察から退いて世界秩序を再編し、第二次世界大戦後より「もっともっと大きくなった地球規模の経済圏」でもう一度、古き良きアメリカ・ファーストを復活させたいのである。そしてそれは「白人の国」になるであろう。もちろんその場合の白人の国というのは、黒人の国やアジア人の国と言ったのと同じ意味で、白人優位主義の意味は全く無いということは付け加えておきたい。トランプは、いま世界経済発展の地ならしをセッセとやっているところである。
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