【個人的な評価】
2021年秋ドラマで面白かった順位:1/1👑
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★☆
音楽:★★★★☆
【要素】
ヒューマンドラマ
自然災害
日本沈没
【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
小松左京『日本沈没』(1973)
・漫画
さいとう・プロ『日本沈没』(1970年代)
一色登希彦『日本沈没』(2006~2008)
・映画
『日本沈没』(1973、2006)
・ラジオドラマ
『日本沈没』(1973、1980)
・テレビドラマ
『日本沈没』(1974)
・アニメ
『日本沈没2020』(2020)
【あらすじ】
2023年、東京。
東山総理(仲村トオル)は、
世界環境会議で地球物理学の権威である世良教授(國村隼)のもと、
「COMS<コムス>」のさらなる推進を高らかに表明した。
これは二酸化炭素を排出しない新たなエネルギーの抽出施設だ。
さらに、官房長官の長沼周也(杉本哲太)が、
東山が“未来の日本”を見据えて各省庁の優秀な若手官僚たちを集めた
“日本未来推進会議”を発足すると発表。
そのメンバーに環境省の天海啓示(小栗旬)、
経産省の常盤紘一(松山ケンイチ)も選ばれていた。
ある日、ネットに関東沈没へ警鐘を鳴らす
田所雄介(香川照之)の記事が載る。
「近い将来、伊豆沖で島が沈没する。
その島の沈没は、私が恐れてきた関東沈没の前兆になる」
と予言する田所。
誰もが暴論だとして相手にしなかったが、
その予言は的中する。
さらに、沈没した日之島を始めとして、
関東どころか日本全体が沈没する可能性が確定的となる。
天海を始め、
政府は日本の全国民を救うため、
あらゆる手段を講じることになるが……。
【感想】
今季一発目の最終回。
これまでの日曜劇場の中では
一番スケールが大きかったんじゃないかな。
ハリウッドだったら、
パニック映画でラストに涙する流れになりそうだけど、
このドラマはそうじゃない。
日本沈没という前例のない自然災害に対して、
天海たちは何をするべきなのか、
何ができるのかを描いたヒューマンドラマだった。
正直、前半はちょっと退屈な印象があった。
日本が沈没することはタイトルから明らかなのに、
全然沈没しなくて。
しかも、ラスト5分ぐらいにならないと
事件らしい事件も起きなかったからね。
田所博士の主張に誰も耳を傾けず、
それを支持する天海にも白い目が向けられる中、
「早く沈没して、ほら言わんこっちゃない!ってならないかなー」
と待ってたぐらい。
これはもうハリウッド映画の同じようなシチュエーションが、
ほとんどパニック映画になって、
早々に人々が危機に陥ってるのに観慣れていたから、
余計にそう思ったのかもしれない(笑)
実際に日本沈没がほぼ確定的となって、
日本国民を海外に移住させることが決まってから面白くなってきた。
アメリカと中国との交渉が特に。
2つの大国と同時に話を進めて、
アメリカが先走った報道をしたために中国が怒るとか、
規模は違うけど、
普段の仕事でもありそうな話に共感した人も少なくないのでは。
移民枠の獲得のために、
日本の企業の移転や文化財を手放すなどの話は、
世のビジネスマンも身近に感じられる一幕だったかもしれない。
もし本当にこのドラマのようなことがあったら、
日本の持つIPやキャラクタービジネスの版権も
交渉材料に使われる可能性あるなーなんて思ってたけど。
政府まわりのてんやわんやは、
『シン・ゴジラ』(2017)における、
全然動かない政府を彷彿とさせる部分もあったけど、
このドラマは天海という熱意と行動力のある人物がいたおかげで、
とても前向きに進んでいたように感じる。
それも、彼が言っていた
「日本という国がなくなっても、"人"という財産は残る」という、
すべては"人あってこそ"という主張が根底にあってこそ。
総じて、このドラマは日本には底力があるという
応援メッセージのようにも受け取れた。
第二次世界大戦で負け、
関東大震災、阪神・淡路大震災、東日本大震災と、
過去にも大きな痛手を何度も負ってきたけれど、
そのたびに力を合わせて復興してきた国だからこそ、
きっとこれからもがんばれると。
まあ、最終回でいきなりウィルスの変異株の話が出て、
割とすぐに特効薬が見つかってしまったのは、
ちょっと都合よすぎる気もしたけど(笑)
そういえば、終盤で常盤が泣きだして、
同僚からハンカチ渡されたときに鼻かんで、
そのまま返したの、
すごいハリウッド映画っぽいなと思った。
日本のドラマや映画で、
泣いているときに鼻かむシーンってそんなにないから。
ネトフリで配信しているからかな(笑)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます