「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1967年の日本映画『日本のいちばん長い日』。
日本人として、
これは見ておいた方がいい映画だと思った。
第二次世界大戦において、
アメリカ・イギリス・中国からポツダム宣言が発表され、
日本がそれを受諾し、玉音放送がされるまでを描いた作品。
今の平和な日本を形作るきっかけとなった歴史的な内容だと思う。
僕には大学受験の日本史レベルの知識しかないから、
そこまで深くは知らなかった(覚えてなかった)けど、
最初にポツダム宣言が提案されてから、
日本は対応を検討するものの答えが出ずに、
正式なコメントをしていなかった。
当時の鈴木貫太郎首相が「黙殺する」と発表したため、
それが「拒否」と世界に伝わり、
結果原爆投下までに至ったようだ。
こう見ると、
回答を寝かしていた日本政府が悪そうだけど、
日本もかなり前から戦争終結の方法を模索していて、
ソ連の仲介を考えたり、
条件交渉の議論に時間がかかったりと、
すぐに動くことができなかったのも事実だろう。
さらに、日本には無条件降伏を快く思わない連中がクーデターを起こし、
玉音放送を中止させようとした動きもあって、
学校の勉強だけでは伝わりきらない、
当時の人々の怒りや悲しみ、
対立や葛藤があったのだと、
すごく感情が揺さぶられた。
結局、そのクーデターは失敗に終わったので、
そこでの犠牲者とか無駄に命を落としただけとも今なら思えるけど、
軍が力を持っていた当時は、
今では想像もできない想いがあったのだと思う。
三船敏郎の自害のシーンは迫力ありすぎた。
今やあんな演技できる人、いるのだろうか。。。
劇中では気づかなかったけど、
この映画には今の僕と同い年ぐらいの
児玉清や加山雄三が出ているそうで、
後から写真を見て驚いた。
また、昭和天皇役は八代目松本幸四郎
(松たか子のおじいちゃん)が演じているのだけど、
この映画の公開当時には実在の昭和天皇が存命だったこともあり、
顔がほとんど映らないよう配慮されていたらしい。
当時のことを自分のばーちゃんやじーちゃんに聞いてみたいけど、
もうそれは叶わぬ願い。
(いや、聞いた気もするけど忘れただけかも)
もっと早くにこういうことに興味を持てばよかったな。
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