言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

支離滅裂な安倍首相とそれを許す政治の無力感

2013-03-16 18:51:03 | 言いたいことは何だ
支離滅裂な安倍首相とそれを許す政治の無力感  天木直人より転載 

「天木直人氏の視点ー(2013/03/15)」

日本を米国の占領状態から取り戻してくれるなら一切の批判を撤回して頭をさげてもいい。 これが私の安倍首相に対するほめ殺しのエールだった。 しかしどうやらそのほめ殺しのエールは安倍首相には聞こえないようだ。 いくら褒め殺そうとしても褒め殺しの甲斐がない。

そうであれば馬鹿呼ばわりするしかない。 安倍晋三という政治家はよほど歴史に不勉強で軽率な馬鹿政治家に違いないと。そんな政治家が日本の首相に返り咲いて7割以上の支持を得ている日本とは一体どういう国なのか。

安倍首相の最大の支離滅裂はなんといっても主権回復式典の閣議決定と東京裁判否定発言である。これには本当に驚かされた。 しかしもっと驚かされたのはメディアがほとんど問題視しないという異常さである。あたかもバカ殿でも権力者だ、権力者を嘲笑することは許されない、といわんばかりだ。

政府は12日の閣議でサンフランシスコ講和条約が発効した4月28日を「主権回復の日」として天皇・皇后両陛下出席の下で式典を開くことを決めたという。「主権回復の日」の滑稽さについては、私は3月7日のメルマガ第168号で書いた。

冗談だろう。サンフランシスコ講和条約締結のその日に日米安保条約という密約を締結させられ、撤退しなければならない米国の占領軍が駐留米軍という形で永久占領軍となった、そんな日のどこが主権回復の日なのだと。

しかし、そのような産経新聞のスクープ記事が掲載されてわずか一週間後には閣議決定されて現実のものとなる。

この主権回復式典を批判的に論評したのは13日の東京新聞だけだ。他の主要紙は一切コメントなしでやり過ごした。愛国・右翼の産経に至っては安倍首相の姿勢を評価したいと社説でたたえている。

これ以上のブラックユーモアはない。主権回復式典を中止せよと正面から唱えたのは共産党だけだ。ほかの政党は歴史を知らないとでもいうのだろうか。 私がもっと驚いたのは安倍首相の12日の衆院予算委員会での東京裁判否定発言だ。

すなわち東京裁判について「いわば連合国側の勝者の判断によって断罪がなされた」と述べたという。首相が予算委員会で戦後レジームを否定する発言をしたのである。従軍慰安婦を否定する発言と並んで米国がもっとも不快感、警戒感を抱く安倍首相の歴史認識である。

それを封印するために訪米して帰って来たのではなかったのか。許しを請うためにTPPに参加しますと対米従属を約束してきたのではないか。

もはや支離滅裂である。そんな政治家を総裁に抱いて自民党はそれで大丈夫か。そんな政治家に追従するメディアはそれでいいのか。

いくらほかに代わる政党がないからといって、いくら安倍首相に代わる政治家がいないからといって、そんな安倍首相に7割の支持を与える国民はやはり愚かである。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小沢氏は元秘書を助けるため... | トップ | 新法王「貧困者のための教会... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿