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エホバの証人である親を持つ、非信者によるエホバの証人の解説ブログです。

エホバの証人の教え③

2023-04-29 17:56:09 | 日記

この記事も、前回に引き続き教えの本からエホバの証人が信じていることについて紹介します。

 

みなさんは幽霊など目に見えない存在を信じるでしょうか?聖書には、幽霊という表現はしていませんが、神以外に目に見えない存在について言及しています。それは、神に仕える天使です。エホバの証人は天使のことを「み使い」と呼んでいます。あとは、悪魔サタン側に付いた悪霊です。この言葉は一般的に「あくりょう」と読みますが、エホバの証人では「あくれい」と読んでいます。悪霊は占いや心霊術などを使って人々を誤った方向に導いていると教えられています。「占いの霊に取りつかれている女奴隷に出会った。(中略)「イエス・キリストの名によって命じる。この女から出て行け。」すると、霊は即座に彼女から出て行った。」(使徒言行録16章16、18節)という聖句から、占い師は悪霊に利用されていると考えられています。

 

以前の記事で、悪い事柄は神から来ていることは決してないと教えていると書きました。ではなぜ神は人類が苦しんでいるのに何もしないのかという疑問が生まれます。

まずは、多くの苦しみが存在する理由として教えられている内容を述べます。一つ目として挙げられているのが、これも以前の記事で書きましたが、世の中を支配しているのは悪魔サタンだからだと主張しています。二つ目の理由として、初めの人間であるアダムとイヴが神に反逆したことにより、人間が不完全になったからです。不完全になった結果、自分が他人より上に立とうとする傾向になり、それが戦争や抑圧を生じさせていると教えています。三つ目の理由は、「時と偶然は彼らすべてに臨む。」(コヘレトの言葉9章11節)からです。神が支配していない世界では、偶然ある時ある場所にいたために苦しみを経験することがあると教えています。

そして、先ほどの疑問である、神が何もしない理由について述べます。そもそも、なぜ悪魔サタンをすぐに滅ぼさず、その存在を許しているのかということにもなります。アダムとイヴを誘惑した時が最初の行動とされていますが、エホバの証人はその行動を深読みして、神の主権、神が人類を支配する権利に対して攻撃したと解釈しています。その行動の結果、アダムとイヴは神に反逆し、神の支配から離れ、自分で何が正しいかを決定する生き方を選びました。その選択が正しいのか間違っているのか、そしてサタンの行動が正しいのか間違っているのかを証明するために、サタンの影響下で人間が自ら判断することを許してきました。神にとっては、サタンの行動は間違っているという証明をするために、サタンの思い通りにさせているということです。エホバの証人は、戦争や犯罪が深刻さを増している状況から、サタンの行動が間違いであったと考えています。

そうなると、もし神がアダムとイヴ、そしてサタンとなった天使を自分に対して反逆できないようにしていたら、こんな苦しみは防げたのではないかと考える人もいるでしょう。これについてエホバの証人では、次のように教えています。人間は動物と違い、自由意思を与えられました。人間や天使を、プログラム通りに動いてくれるロボットのように作ったのではなく、自分で考えて行動できるように作りました。サタンも、アダムとイヴも、自由意思を最大限に悪用した結果、今の世の中が出来上がったと考えています。

 

エホバの証人では、神に喜ばれる生き方をすると、神が自分を助けてくださると教えています。「神の戒めを守ること、これが神を愛することだからです。その戒めは難しいものではありません。」(ヨハネの手紙一5章3節)という聖句があります。その戒めで避けるべきこととして、下記を挙げています。

・殺人「殺してはならない。」(出エジプト記20章13節)

・性の不道徳「姦淫した男も女も必ず死ななければならない。」(レビ記20章10節)

・心霊術「あなたの中に、自分の息子や娘を火にくぐらせる者、占い師、卜占する者、まじない師、呪術師、呪文を唱える者、口寄せ、霊媒、死者に伺いを立てる者などがいてはならない。これらのことを行う者をすべて、主は忌み嫌われる。」(申命記18章10~12節)

・偶像礼拝「偶像礼拝を避けなさい。」(コリントの信徒への手紙10章14節)

・大酒、貪欲「きょうだいと呼ばれる人で、(中略)貪欲な者、(中略)酒に溺れる者、(中略)そのような人とは交際してはいけない、一緒に食事をしてもいけない」(コリントの信徒への手紙一5章11節)

・盗み「盗みを働く者は、もう盗んではいけません。」(エフェソの信徒への手紙4章28節)

・うそ、偽り「互いに噓をついてはなりません。」(コロサイの信徒への手紙3章9節)

・暴力「主は正しき者を調べる。その心は悪しき者と暴虐を好む者を憎む。」(詩編11章5節)

・品位のない話「恥ずべきこと、愚かな話、下品な冗談もふさわしくありません。」(レビ記19章16節)

・血の間違った用い方「肉はその命である血と一緒に食べてはならない。」(創世記9章4節)

・自分の家族に必要な物を備えようとしないこと「親族、特に家族を顧みない者がいれば、その者は信仰を否定しているのであり、信仰のない者よりも悪いのです。」(テモテへの手紙一5章8節)

・この世の戦争や政治論争に参加すること「国は国に向かって剣を上げず、もはや戦いを学ぶことはない。」(イザヤ書2章4節)

・たばこや、いわゆる気晴らしの薬物を使うこと「投薬を混ぜたぶどう酒を飲ませようとしたが、イエスはお受けにならなかった。」(マルコによる福音書15章23節)

それに対して、神から愛されるために必要な特質として、「霊を結ぶ実」と呼ばれる、「愛、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制」(ガラテヤの信徒への手紙5章22、23節)と書かれています。エホバの証人が使う新世界訳聖書では、「愛、喜び、平和、辛抱強さ、親切、善良、信仰、温和、自制」からなる「霊の実」と翻訳しています。エホバの証人は、これらを意識した生き方をしています。もちろん完璧な人間はいないので、全てが完璧に守られているわけではありませんがね。

 

今日はこの辺で終わります。

またよろしくお願いします。