with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第33話《一番心配な夜の帰り道》

2023年01月24日 | 2008年ロンドン・リヴァプール

 

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そんなアンフィールドの感動や思い出に浸っている間もなく、さあ、停留所へ急げ

バスに乗らないと・・・すご〜い人だよ。みんなバスに乗るの

アンフィールドの前の道路を渡ろうとすると、すでにバスは一台行っちゃったみたい。

乗り切れなかった人達が並んでる。まず、とにかく並ばなきゃ。



「う〜ん・・・」

10分が経過。確か17番バスは10分ごとだって言ってたよね。

私の前のおばさんもぶつぶつ言ってる。

ここが日本だったら「おかしいですよねえ」なんて会話も出来るけど、外人のおばさんだもの。言えない



「う〜ん・・・」

15分が経過。一向にバスはこない。何にも来ない。

こんなに来ないと迷いが出てきちゃいます。

17番以外のバスが来たらどうしよう・・・乗っちゃおうか・・・

「乗りたい・・・

こんな場所に置いてきぼりは不安だよね。

バスを待つ列の後ろの方を見ると、「あら」日本人らしき人も並んでるじゃない。

「良かった」ってちょっと安堵。

でも、バスは来ない・・・

もうすぐ20分以上経過しようとしてる。

辺りも静かになってきたなあ。

バスを待って並んでる人はそのまま長い列をつくってるから少しは安心だけど。

「バスはどうなっちゃってるの〜

「あれ 遠くに見えてるのはバス



「どうかあのバスが17番でありますように

そう願いながら、近づくバスのフロントの番号が気になる〜。

「26だ〜

後ろから日本語が聞こえてくるよ。

「どうする・・・」「乗っちゃう・・・」「大丈夫・・・」

「私も助けてほしい

思わず後ろの日本人グループに声をかけてみる。

グループの一人が代表で、ドライバーさんに確かめてくれることになった。

「シティセンターに行くらしい・・・」でも、まだ不安な空気が漂ってる。

日本人グループの方たちも17番と117番って聞いてるみたい。

迷っていても仕方がない

スペインからのサポーター達も乗車してるよ。

「みんなで乗っちゃえば恐くな〜い」ってことで一致しちゃいました。

もちろん私もお供をさせていただくことにしました。

「ほっ ひと安心」

そのせいか、バスではグループの方たちと楽しくお話。

お名前なんか知らなくてもリヴァプールFCのファン同士だもの。

楽しい会話が弾んじゃいます



おしゃべりをしている間にバスはクイーンスクエアの裏側の通りに到着

みんな降りるから大丈夫だったけど、リヴァプールのバスって案内がないし、

「目印がない場所だとちょっと難しいかも」って思いました。

日本だって、知らない土地で定期バスに乗るのは難しいものね。



それにしても長〜い一日だったなあ。

今日一日でいろんなことがあり過ぎて、緊張したり、喜びで興奮したり忙しかった。

窓の外側に冷やしてあるビールだ〜

「ホラ 準備しておいて良かったでしょ

ついにアンフィールドでの観戦が実現

こんな幸せな夜の冷えたビールの味は格別

「カンパイ



腰のストレッチもしなきゃ。

カードの紛失やアンフィールドでの観戦で忘れてた腰。

思い出しちゃった やっぱり疲れてる〜。



明日はまた予定が一杯。

ピアヘッド、メルウッド、そしてキャラガーのお店で食事してスタジアムツアー。

そして夜にはロンドンに戻るという日程。

一番過密な日程の一日かもしれない。



「うぃ〜っ! 酔っちゃったみた〜い

「神様、今日もありがとう。おやすみなさい

 

 

 

 

続く

 


第32話《この瞬間のために!》チャンピオンズリーグ

2023年01月24日 | 2008年ロンドン・リヴァプール

 

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長〜い長〜い観戦記にお付き合いしていただいた皆さん。こんなに色々と書いてきましたが、

この瞬間のための旅だったんですよね。

大切な旅の目的を忘れてしまいそうなお話ばかりでごめんなさい

やっと思いを叶えられる瞬間で〜す



ついに始まりました

チャンピオンズリーグの光景 テレビではもう見慣れてる光景

だけど、今、私が観てるのはリヴァプール アンフィールド

「You'll Never Walk Alone」の歌声がスタジアムを覆ってま〜す

すでに私は胸が一杯。

次々時間は過ぎて、

「あっ もうチャンピオンズリーグアンセム

「あっ キャプテン同士の握手・・・」

「あ〜 試合開始のホイッスル・・・」

「時間よ、止まれ

この時の私の正直な気持ちです。

だって、まるで早送りしてる画面を観てるみたい・・・



前半は、アウレリオとリエラが・・・ドリブル、パス、ヘディング

目の前をアウレリオはピッチを駆けてく 速い

アウレリオのヘディング あんなに強いの? 痛そう

試合を楽しむって言うより、ボールを蹴る足元まで見えるから、目を奪われてしまってる。

 

「あ〜」マスチェラーノのタックル

足がボールをさらってく瞬間を目撃

試合の内容が面白いとか、つまらないとか、「そんなの関係ないよ

だってテレビ観戦してるときと視点が全く違うんだもの。



「あれ 45分ってこんなに短いの・・・



「ふう」これから後半はアルベロアとカイト側だね。

カイトは走る 走る 走る・・・

キャラガーのハードワークもテレビではこんなに観えない

アルベロアって、いつもこんなに高い位置にいるんだ〜

「きゃあ......」マキシが速〜い

「まず〜い

でも、知らなかった アルベロア 彼も速〜い



目の前で繰り広げられる戦いについ夢中興奮を抑えられない私

試合全体を観てる余裕なんかないよ〜

でも、これこそがテレビ観戦では観ることが出来ないピッチ上の激しい戦い。

私の周りのサポーターたちもすごーい

叫んでる 頭を抱えてる 一緒に戦ってる



「えっ もう

90分ってなんて短いの〜

それに負けてる・・・神様〜お願い・・・!

「あ〜っ、ジェラード 何 何 何 どうしたの

「何が起きたの

「周りの人に聞けない・・・」

「倒されたみたいだよね〜

「PK



「ほっ」何とか負けないで試合は終了。夢の時間も終了かあ・・・

暫くこのまま座っていたい・・・

でも、みんな次々座席を立ち上がって歩きだしてる。

「仕方がない

私も立ち上がってピッチを背中にスタジアムを後にしようとしたときスタジアムに突然流れきた曲は

「ヘイ・ジュード

何だか急にウルウルしてきちゃった「うっ

 

だって、まだ私が子供だった頃です。

誰かが「ヘイ・ジュード」をカバーして歌っていた。その歌を聴いた時だった。

「この曲って本当は誰の曲」「歌ってるのは誰



ビートルズを知るきっかけになった曲なんだもの。

「予想外です(;°°)」小さな頃の思い出まで蘇っちゃって、もうウルウルだよ。

「神様、ありがとう・・・



この数日で、私の心に信仰心まで芽生えちゃってるみたいです。

ひとり旅、頼りになるのは神様ですね

「残りの旅もよろしくね。神様

 

 

 

 

続く

 


第31話《ホッとしてやっとアンフィールドへ》

2023年01月24日 | 2008年ロンドン・リヴァプール

 

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警察署の建物を出たものの、これから向かう方向が分からずにオロオロ

その時後ろで、パトカーのトランクを開ける音

「あっ、お巡りさん」

「カッコイイー

オーストリア旅行の時も感じたけど、ヨーロッパの制服のお巡りさんってすご〜くかっこいいんだよね。



「ヨシ 道を聞こう

「あの〜、クイーンスクエアーってどっち

一応シティセンターに戻らなきゃ。「慣れたよ」って言ってもここは外国。

直接、この場所からアンフィールドを目指すなんて無理だもの



お巡りさんたら、ちょっと怪訝な顔で私を見てる。

「何で外国人が警察署にいるんだ」って思っても不思議じゃないよね。

「やばい

職務質問とかされたって、私、会話出来ないからね。無駄だよ



突然、お巡りさんの視線が私のマフラーへ・・・

そして私のマフラーに手を添え「君はリヴァプールファンかい」だって

「イエス

「君は今夜の試合に行くの

「イエス

「Great

お巡りさんたら力強く頷いて、いきなりアンフィールドへの行き方の説明開始・・・

「えっ

「ノー、ノー、バス乗り場に行きた〜い



やっとお巡りさんたら、私のお願いに気がついてくれて、シティセンター方面への行き方の説明を始めてくれた。

相変わらずよく意味は分からないけど、

指さす方にまっすぐ進んで、信号があって右に曲がるらしい。



「ふぅ〜

お巡りさん、きっとリヴァプールFCのサポーターだったんだねえ。

「あっ そうかあ。私は今リヴァプールにいるんだった



20分程歩くともうかなり見慣れたシティセンター付近だ。

クイーンスクエアへ行ってバスに乗らなきゃ。

「バスは来てるかな

キョロキョロすると赤いマフラーやユニフォームの人たちが並んでる。

「ちょうどバスが来たんだ



近くに寄って確認すると17番の表示。

インフォメーションセンターのおじさんが教えてくれた番号だね。

さすが試合当日 大勢の人達が乗車しようと並んでる。みんなのんびりドライバーさんに料金を払ってるよ。

私は自信がなかったから「セイブアウェイティケット」を購入してあったけど、

スペインのサポーター達もみんなのんびり料金を支払ってる。



こんなにのんびり乗車する風景って日本では見ないかも・・・

乗車までにかなり時間が掛かったけれど、

なんだかいいよねえ。この感じ



乗客で一杯のバスはいよいよアンフィールドへ。

クレジットカードがお財布になかった時には「どうなっちゃうの」って泣きそうだったけど、キックオフの時刻にも余裕で到着できましたよ

「神様、ありがとう

なんだかリヴァプールの街に入って神様に守られてるような気がしてきちゃった。



バスを降りると、すでにそこはたくさんのサポーターで一杯。

赤、赤、赤、アトレチコも赤いからマフラーもユニフォームも赤い人達。

あっ、私もそうだった

「どっちなんだ〜」ティケットを出して確認してみる・・・

「そうだ 試合のプログラム、プログラム・・・」もちろんシルバ君の分も一緒に購入

人が多くてどうしていいかわからな〜い



スタンフォードブリッジみたいに手荷物を調べられるのかなあ。

キョロキョロしてると笑顔のおじさんが近づいてくる。

「ほら 来たよ。きっと手荷物チェックだ

おじさんは私が握ってるティケットを覗きこんで、何か言いながら指で入口を示してくれた。

何て言われたのか解らなかったけれど「優しい

「なあ〜んだ、手荷物のチェックじゃないんだ。」

スタンフォードブリッジじゃあ3回も調べられたもんね。それも、結構厳しい顔した男性に

誰も調べられてないじゃん 雰囲気が全然違うよ。

さあ、もう選手たちは到着してる時間だし、

「そろそろ中へ入ってみようかな〜



教えていただいた入口に近づいてみると、さっきのおじさんがニコニコして誘導してくれる。

狭い入口でティケットを渡して中へ・・・

印象は「狭い」でも「古いのにとてもきれい」「大切にされてる」って感じかな・・・

売店の通路も狭い。トイレもなんだかレトロな洗面。

でもとってもきれいに清掃が行き届いてて気持ちがいい。

土曜日にスタンフォードブリッジで観戦してるから、

私の印象ってスタンフォードブリッジと比べての感想になってしまうんですけどね

都会にあるスタジアムとの違いかもしれないね。



いよいよシートの方へ

スカウスハウスさんに用意していただいたシートはパドック4のB列。

わぁ ピッチだ〜 それも、こんなにすぐ近く

スタンフォードブリッジでも3列目だったよ。

だけど、ピッチと客席との間のカメラマンエリアが広くって、近く感じられなかった。

テレビで観戦してると、イングランドのスタジアムってピッチにすごく近そうだったもの。

「これだよね〜、この近さ

イングランドのスタジアムでこれを味わいたかったんだよね〜



それにパドック4ってセンターラインの辺りだからすご〜い

「信じられな〜い

左側のすぐ近くは控え選手席

「わあっ、選手だ

アップが始まったきゃーきゃー

パドック4ってホーム側だからリヴァプールの選手が目の前でアップを始めたよ〜。

カメラ、カメラ、カメラ

ここでは撮影だって自由だもんね〜。

スタンフォードブリッジはカメラの持ち込み禁止。

「みなさん スタジアムごとに違いますからね〜注意しましょうね」



あ〜あ

近すぎてカメラのシャッターが間に合わな〜い

こんなに速く動いている選手を撮影するなんて、想像してなかった・・・

なんて贅沢な悩み・・・

アッガー キャラガー マスチェラーノ アルベロア

ジェラードやシャビアロンソばかりじゃなくて、こんなに近くで見るとみんなカッコイイ

なんていい雰囲気だろう。ピッチの警備のおじさんもニコニコしてる。

サポーターが大勢集まって、ピッチの選手に声をかけたり、撮影してるのに、止めようともしないよ。

「嬉しいなあ

選手たちはアップに集中。「なんてカッコイイ



さっきから私って「カッコイイ」ばかりだ。情けない私

もうちょっと他に言えないの・・・

「だってカッコイイんだもの



「そうだ

シルバ君も日本でLIVE放送を観てるはず。

携帯電話で撮影だ メールしよう きっと驚くよ。こんなに近いピッチに

自慢、自慢・・・きっと彼だってアンフィールドに来たくなっちゃうよ。

彼がたくさんの魅力を私に伝えてくれたように、こんどは私が伝えちゃおう。

アンフィールドの魅力を・・・いっぱ〜い

時間がたつのってなんて速いの?もうキックオフの時間に近づいちゃったんだ。

通路もアップの選手を見学してるサポーターで溢れそう。

警備のおじさんもそろそろ席に着くようにって誘導を始めてる感じ。

「あ〜あ」選手のアップも終わっちゃったし、席に落ち着こうかな。

KOPも赤く染まってきて何だかサポーターの声にも迫力が出てきたよ。

私だって、マフラーをはずして準備しなきゃ

 

 

 

 

続く

 


第30話《マージーサイドポリス!!!》

2023年01月23日 | 2008年ロンドン・リヴァプール

 

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ウィーン警察で必要だったことって何だったっけ

「あっそうだ」旅行のための英会話の本を確認してみよう

必ず、「すられた」「失くした」「忘れた」って場合の会話があるはず。

メモメモ

伝えることは・・・「失くした」ロストだよね。

「証明書がほしい」って言わなくちゃ。

「これだ アクシデントレポート

「クレジットカード番号」「失くした場所」「日時」

「あっ、そうだ

アルバートドックで栓抜きを買った時のレシートを持って行こう。

最後に使ったって言えば「場所」と「日時」は解決

私の名前、TEL、アドレス、パスポート番号もメモメモ・・・

連絡用にここのホテルの住所やTELも必要だね。

次々メモメモ

書き忘れは絶対ダメだよ

「完成

これで英会話が出来なくても伝わるよね。あら、まだ15時前だよ。余裕じゃん



「あっ、警察署って何処だろう、、、」

ホテルのフロントに聞こうかなあ、、、でも、説明は聞き取れないし・・・

「そうだ」スカウスハウスさんのホームページにあった

トラヴェルガイドのインフォメーションに確か警察署の場所や住所があったはず

あのページって印刷してきたよね。

ほらっ こんな準備も役にたっちゃってる

「あった〜」コーチステーションの近くなんだあ。

でも、どうやって行こう。

シティセンター辺りの地図からは、はみ出ちゃってるから場所が分からないよ〜



「そうだ」ホテルの前にはタクシーが待機してるんだ

「タクシーかあ。。。」

「まだ乗ったことないなあ。。。」

ガイドブックには、「まず窓から行き先を告げて「OK」なら乗車する」って書いてあったよ。

「やるしかないかあ・・・」

行き先のミスも許されない!

時間のロスなんて絶対ダメ

「よし

警察署の住所が書かれた印刷物を持って、メモももちろんバッグに入れて、

このままアンフィールドに直行出来るようにしとこう



観戦ように着替えて、マッチマフラーも巻いて、チケットも忘れないように

「さあ、準備は出来た

なんだか、警察署に行くのに自信が出てきちゃった私

この勢いで出発



まず、タクシー

窓を「コンコン」って叩くと開けてくれるんだよね。

ドライバーさんに印刷された警察署の名前と住所を見せて、「ここへ行きたい」って言ってみる。

これなら発音を間違えられるミスはないはず。

そして初めてのイギリスのタクシー。

何だかとっても広い車内にドキドキ

補助席が隠れてるなんて知らなかったしね。



警察署は近かったよ すぐに到着。£5位だったかな。

チップにもう£1。

日本人にはチップの計算って面倒だよね。慣れてないもの。

だから£1コインを他の場所に分けてあるんだ。

いつでもすぐに渡せるようにね。

こうして用意してあると、気も楽ですよ〜



さあ、警察署だ。緊張の一瞬。中に入るとまたドア。

いきなり入れないように簡単なカギ

奥に座ってた人が入り方を手振りで教えてくれてる。

扉が開いた・・・



目の前のカウンターに制服を着たきれいな女性のお巡りさん。

カウンターに進んで、お巡りさんにメモを見せる。

「クレジットカードを失くした」「アクシデントレポートが欲しい」って言ってみる。

そして忘れちゃダメだよ 「英語が苦手です」って言わないと・・・

お巡りさんはうなずいて、私のメモを見てる。

そこで、次にクレジットカードを使って買い物した最後のレシートも見せる。

ニコニコと頷きながら、すぐに用紙を取り出して記入を始めてくれました_



「フーッ うまくいったみたい

すらすらと私のメモやレシートを見ながら記入してくれてる。

途中、英語で質問をしてくることもない。

私のメモで足りたみたいだ〜。

やっぱりウィーンでの経験が生きてたね。



15分程で無事に証明書を手渡されたよ。

用紙をみると「LOST PROPERTY」って書いてある。

「Merseyside Police」だって

「マージーサイド・ポリス」って書かれてるのみたら何だかとっても嬉しくなっちゃいました。

「すごーく素敵な思い出とお土産が出来ちゃった」って感じ



実は、カードが不正に使われなければ、この証明書を提出する必要がないんです。

私の手元で保管しておけばいいんですよ。

時間はまだ16時前だし、カードはストップされてるしから、実害はなかったし〜。

そして、「マージーサイド・ポリス」の証明書なんて頂けちゃって、

「宝物になっちゃいそう

だから私って「めちゃくちゃ前向きだよね〜」って言われちゃうんだなあ。

反省も少しはしないと・・・




本当はちょっぴり不安だったから、

今朝、ティケットを届けてくれた方の優しいお言葉、

「何かあったら遠慮しないで連絡してください

失くしたことがわかった時から、こうして解決する間に、

幾度となく思い出しては「甘えちゃおうか・・・」って思いましたよ。

でも、その度に「自分でしなきゃ」って、甘えたい思いを振り払っていたんです。




さあ、これでクレジットカードの処理も終了 いざアンフィールドへ

…で、どうやって行くの ここはどこ

 

 

 

 

続く

 

 


第29話《怪我や掏りは予習済みです!》

2023年01月23日 | 2008年ロンドン・リヴァプール

 

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2008年12月1日〜9日、10名程でザルツブルグ、グラーツ、ウィーンの

クリスマスを味わう素敵な旅行に行ってきました

第3話《リヴァプールFCへの愛の始まり》で紹介したオペラ歌手の方に連れてって頂きました。

他のメンバーは彼女の歌の生徒さん達。といっても大学生からおばあちゃんまで

というバライティに富んだ年齢層。

彼女はオーストリアに留学経験もあるし、友人もいるし、もちろんドイツ語もバッチリ



まさか、ここでの経験が役に立つなんて

もし、こんなことが自分に起きていたら そんな経験ばかりです。

「危機管理」この経験があったからこその準備だったんですよ。



「経験その1」です。

オーストリアに向かう機内で隣の席のおばあちゃん。

初めてお会いした方で元気なおばあちゃんでした。

そのおばあちゃん、ザルツブルグではスキーを楽しみにしていました。

私はモーツァルトの生家とか、

サウンドオブミュージックの舞台になった草原を見学とか芸術を味わう組でした。



楽しい観光も終わり、ホテルに戻るとスキー組にアクシデント

なんと 私の隣だったおばあちゃんがスキーで膝を骨折

ザルツブルグの病院で診察していただくと翌日手術だなんて



おばあちゃん大丈夫かしら

手術の費用ってどうするの 健康保険は使えないよね。

言葉が通じない国で、入院や手術なんて・・・

帰国するときはどうするの

御家族が現地に来る旅行費用は

この旅行の初日のアクシデントこの先の旅行はどうなるんだろう・・・

不安をあげたらキリがない・・・

 

でも、ご安心を 旅行保険に加入していたおばあちゃん。

早速、保険会社のパリ支店に連絡。

「まあ、素晴らしい〜」通訳の方を紹介

病室は特別室(通訳の方が24時間一緒に過ごすからです)

無事に帰国が出来るまでに回復すると、英語の出来る看護婦さんが日本からお迎え。

(日本の病院に無事に送ってくださるんですね)



そして足の骨折ということで、ビジネスクラスでゆったり日本へ帰国

回復後のおばあちゃんのコメントは

「痛い思いしたけど、通訳の方が24時間付き添っててくれるし、心強くて結構いい経験だったわあ」なんて

やっぱり元気良すぎる〜

お陰で私たちは旅行も予定通り楽しめました〜。

現在、おばあちゃんはリハビリも終え、めでたしめでたし・・・

もちろん費用はすべて保険で賄われてますよ。



保険会社への連絡、手続き、そして旅行保険のサービス内容をこんなに近くて見ることができたんです。

改めて「旅行保険の大切さと対応の親切さも知ることが出来たかな・・・」って感じた貴重な経験でした。



「経験その2」です。

ウィーンで自由行動の日です。

ホテルで朝食の時、同席したご夫婦。(御主人が彼女の生徒さんです)

ご夫婦のその日の自由行動は、ウィーンで暮らしてる御主人の友人の案内で街を観光する予定。

奥様が何も計画を立ててない私を誘ってくださったんです。

連れてって頂く旅なんて、他人任せが多くなっちゃいますね

な〜んにも考えてなかった私ですから喜んでお伴させていただくことに。



さあ、大聖堂や宮殿、美味しいお食事やカフェ

そして一番賑やかな市庁舎前のクリスマス市。私にはありがたすぎる市内観光。

クリスマス市を楽しんで市電に乗って、オペラ座辺りでぶらぶらしていた時です。

奥様が御自分のバッグの口が開いてるのに気付きました

もうお分かりですよね。


12月です クリスマス市です

その上混み合う夕方と言ったら、まさにスリの季節です

バッグの中をかき回して財布をさがす奥様。

「ありませ〜ん

「落ち着いて、奥様

「現金以外にすられたものは・・・

「クレジットカード、それに健康保険証も・・・」

健康保険証 奥様・・・海外で健康保険証は使えないんですけど・・・



こういう時何故か落ち着いてる私。

「クレジット会社に連絡しましょ

「カード番号が分からない・・・」って奥様。

「御主人と家族会員なら御主人のカード番号を伝えましょ

「この近くにクレジット会社のウィーン支店がありますよ」って頼もしいウィーン在住の御主人の御友人。

もう夕方5時近く

「じゃあカード会社の支店に行っちゃいましょ」ってことで、クレジット会社の支店へ直行。



さすがに首都・ウィーンだったから支店がありました。今回もロンドンなら支店があったんですけど。

支店に到着すると日本人の女性スタッフが笑顔で対応してくれました。

日本語での対応は「ホッ」とする瞬間ですね。

状況説明をして、カードはその場でストップしていただいて、

他社のクレジットカードをストップさせるためのお電話まで拝借。



「これでお終い」って安心したのもつかの間、

「警察に盗難届を出して証明書を発行してもらってください」って言われました

警察署は支店から5分位の場所。

地図を書いて頂き、警察署で発行していただくものをメモ。

掏られた場所や品物も、メモにドイツ語で書いて頂いて4人で警察へ。

ウィーンだからドイツ語ですね。

幸いウィーンで暮らしてらっしゃる御友人がドイツ語で伝えてくださったので、

無事に警察署で証明書も発行していただくことが出来ました。

この手順や証明書の発行に必要な事項、第三者としてしっかり経験出来ちゃいました。

このご夫婦も現金以外には大きな被害もなく、今では旅の思い出の一つになっちゃってます。



神様は予習させてくれたの・・・

一人旅の前にこんなに経験させてくれるなんて

お陰でこの後の証明書を発行していただくのに大変お役にたたせていただきましたよ。



ヨーロッパのクリスマスもステキな体験だったんですけど、

この2つの出来事は違った意味でとっても貴重な体験になりました



「経験その2」を思い出しながら、さあ警察署へ行く準備をしましょ。

「落ち着いて、落ち着いて」こんな時の呪文です。

慌てるとアイデアは浮かんでこないよ。

今夜はアトレチコ戦。時間のロスだけは避けたいです。

 

 

 

 

続く