with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第40話《次は女性のお城》

2023年04月30日 | 2012年パリ・モンサンミッシェル

 

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次のお城を目指してバスは深い深い森を抜けて行きます。

「こうして森と動物がお城と共に残されているのって素晴らしいなあ

こんどは『シュノンソー城』と言うお城だそうです。

シュノンソー城はロワール河の支流、シェール川をまたがるようにアーチ型の橋の上に建てられています。

「代々の城主が女性のこのお城は『6人の奥方の城』の別名があるんだって

橋の上に建てられている変わったスタイルで、女性達に愛されて保護されてきたお城

「シュノンソー城はヴェルサイユ宮殿に次いで、フランスでもっとも観光客が訪れる城だよ

 

駐車場でバスを降りるとガイドさんの後を歩きます。

お花畑の中を通って小さな家を抜けて池のある方へ。

「お城で働く人の家らしいね」「作業場なんかもあるんだあ

白い壁に赤い屋根や窓枠。「まるで童話に出て来るお家って感じで可愛い

その先の森を抜けると庭園とお城が目に飛び込んで来ました。

美しいディアーヌの庭やシェール川を見学してお城の方に向かいます。

このお城はシェール川の古い製粉所跡に建てられています。

「この塔がそのまま残されているマルクの塔ね。」

マルクの塔を右手に見てお城に入って行きます。

「お城はどれも白い壁に小さな窓

まるで子供の頃に絵本で見たお城のイメージって感じです。

シュノンソー城ではディアーヌ居室やカトリーヌの居室、そしてカトリーヌの娘たちの部屋など、美しい居室を見ることが出来ます。

「その他に台所や衛兵の間、礼拝堂なども見学出来ますよ

居室には豪華な壁紙や椅子やベッド、彫刻も楽しめる暖炉や美しい絵画の数々に出会えます。

「女性としてはキッチンってとても興味あるよね。」

 

「このお城の記念撮影スポットは何と言ってもギャラリー シェール川にかかる橋の上にあるギャラリーです。

「カトリーヌがシェール川に架かる橋を改築し、ギャラリーを建てさせたの

このギャラリーは白黒のタイル張りの床と梁のある天井が特徴的です。

「数々の華麗な舞踏会の舞台だったんだって

「窓からの河や森の風景も凄いなあ

 

このお城を挟んで両側にはとても美しい庭園もあります。

花壇には美しい花が咲き、中央には噴水のある『ディアーヌの庭』。「さっき見学したお庭ね

中央に池のある迷路のような庭は『カトリーヌの庭』。

「森や河以外に庭園も見応えのあるシュノンソー城なんです

ロワール渓谷の多くのお城には現在も城主の方々が暮らしているお城もあるそうです。

「お城に暮らし続けるってどんな感じなんだろうね

 

来た時とは別のルートで長い森を抜けてお土産屋さんに戻ります。

お土産屋さんにはとっても可愛い猫のポーチがありました。

「どの猫もまるで貴族みたい。」「気品があって美しい猫達ね

「迷うわあ何とか選んで駐車場に戻ることにします。

「集合時間におくれちゃう

速足で駐車場に向かっていると2匹の小さな子が目に入りました

「可愛い子猫ちゃん 」ブルーと白の毛色はまるでシャトーカラーと同じことにも驚き。

「やっぱりみんな子猫は大好きですよね観光客の方々は足を止めて子猫を呼びます。

「子猫たちはとても人慣れしているみたい 」ガイドさんのお話だと野良猫さんらしいのです。

「それにしてはとても綺麗な子達だなあ

同じツアーの方々はみんなバスに戻ることを忘れて撮影に夢中。

もちろん私も

『うちの子に似てるよね!』と同じツアーの方。

「猫ちゃんを飼っているんですか

『パパとお留守番しているんですよ。』

「私も猫と暮らしていてシッターさんにお願いしているんです

 

その後も日本人同士会話が弾みます。

「お宅の子は何歳

「どんな毛色なの

「この子達、可愛くて日本に連れて帰りたいよねー

「こちらの子はハートのお鼻の傷が可愛い

可愛い動物と触れ合うだけですぐに私達人間も壁が取れて親しくなれちゃいます。

「不思議ですね 。」

このお城で観光客をこんなに和ませてくれる子猫ちゃんに会えるなんて感激です。

「きっとお城の観光客の人達にいつも可愛がってもらっているのね。」

 

ヨーロッパでは『野良猫』ではなく『自由猫』と呼ばれていると聞いたことがあります。

調べると、フランスでは自由猫のために、『シャ・レム』と呼ばれる家が用意されていると書かれていました。

保護されると病気のチェックやワクチン、刺青そして不妊・去勢手術の待遇

その後は茂みなど人目のつかない場所に木製で作られたシャ・レムでの暮らし。

「自由猫も大切にされてるのね

「だから人を恐れないのかもしれない。」

「ここでも日本との違いを実感

 

 

 

 

続く

 



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