野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

歩行虫の採集法

2018-08-26 | フィールドガイド-昆虫編--

歩行虫の採集法

河川敷ではオサムシ科をはじめとする「歩行虫」のなかまが多く生息しています。これらの昆虫は飛ぶものは少なく、エサをもとめて地面を歩き回るのが特徴です。

どのようにして採集するとよいのか紹介します。


 1つ目はベイト(餌)トラップといわれる採集法です。
この採集法は歩行虫のエサをもとめて地表を歩き回る習性を利用したものです。
写真のようにコップの口を地面と同じ位置まで埋め、コップの中に腐肉や黒酢、カルピスの原液等をうすめたものを入れておきます。
翌朝(トラップは数日有効です)に回収しに行くと、オサムシ、ゴミムシ、シデムシ、ハネカクシの仲間がコップのなかに落ちていることがあります。
なお、採集を終了するときは、必ず使用したコップは回収し、持ち帰りましょう。

 

 2つ目は冬場における採集法です。歩行虫のなかまは冬場、成虫や幼虫のすがたで低い崖の斜面や朽木のなかで越冬します。
それらを掘り出して採集する方法を「オサ掘り」といいます。
 河川敷では、朽ちた流木の中や、木にからみついたゴミや土砂の隙間にオサムシ、マイマイカブリが集団越冬していることがあります。
採集時は、周辺の景観をこわさないように注意することが必要です。
(生きている淀川より) 
 


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