「七夕」
何の日 1/7、 3/3、 5/5、 7/7、 9/9
5節句です。 1/7 人日(じんじつ) 3/3上巳(じょうし) 5/5端午(たんご) 9/9 重陽(ちょうよう)
そして7/7 が七夕です。
1月7日が節句になっています。中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日、そして7日を人の日とされています。
日本では七草の日として春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入った七草粥を食べます。一年の無病息災を願って食べます。
七夕は梅雨の真っ最中におこなわれます。織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)天の川を渡って、1年に1度だけ出会える夜、昨日のように雨だと出会えない日になってしまいました。
本来、太陰の行事なので新暦では8月になります。ちなみに今年2023年は8月7日です。
太陰暦は月を基準とした暦です。ですので1月でも2月でも7月でも3日は三日月です。
「十五夜お月さん」は満月ですが、太陰暦だとどの月でも15日は満月なのです。
7月7日は半月(上弦の月)、22~23時ごろには月は西に沈むので、夜半には天の川がよく見えます。
七夕祭りとは
牽牛・織女二星の夫婦星のうち、織女星が遊楽にふけって機織りのわざを怠ったため、天帝の怒りを受け、牽牛星と引き離されてしまった。後に許されて、年に一度七月七日の夜だけ逢うことができるようになった、とするものです。
そのため、七月七日の夜は雨が降らぬように、天の川が水で溢れぬようにと祈り、合わせて織姫星の機織りのわざにあやかろうと、女性は染色や裁縫の腕の上達を願うという行事です。
この行事は、わが国では奈良時代の中頃に中国から伝えられたもので、「乞巧奠(きつこうてん)」(裁縫や染色などの手わざを巧といい、その上達を祈る祭り)に倣ったもので、七夕祭りは万葉人や王朝貴族の星祭りのひとつでした。
また、七月七日の夜を意味する中国伝来の「七夕(しちせき)」を「たなばた」としたのは、「棚機津女(たなばたつめ)」に由来します。
「棚機」は「たなばた」で、「津女」は水辺に掛け造りにした棚の上で聖なる来訪者を待って機(はた)を織っている女性のことです。
ところが、民間における七夕祭りは、中国式や王朝・貴族の星祭りとは大きく異なっています。
日本では、七月七日をボンハジメといって、この日を盆行事に入る初めの日として重視している地方が多くあります。
この盆は、盂蘭盆会などの仏教行事と根本的に違ったもので、魂祭りといわれるように、祖先の精霊がこの期に家に帰ってくる日のことで、氏神祭りと同じ家々のお祭りなのです。
このお祭りを機会に、家族のものは祖先の精霊とねんごろな対面を行うので、その祭りに先だってこの七日を盆初めと定め、墓掃除や仏壇・仏具の清掃をします。ところによっては、井戸替えや膳椀洗いをはじめ、平素洗髪の暇さえ与えられぬ女でも小川に行って必ず洗髪をしたようです。
また、七へん親を拝み、七へん海に浴び、七度先祖を拝んで七度飯を食う日などといって、この日を非常に重視している地方もあります。
このように仏教の盂蘭盆会とは何の係わりもなく、家々の先祖祭りの初めの“ナノカビ”(七日日)として重要なのでした。(武田明「志々島昔話集」より)
七夕が幼稚園から行事としていまでもよく行われていますが、
小学校4年の理科では星座の学習をします。
夏の大三角の学習が入っているのは、織姫彦星の星についてよく知っている理由からでしょう。
4年のキーワードは、夏の大三角 わし座(アルタイル) こと座(ベガ) はくちょう座(デネブ)
七夕に関係するのがわし座のアルタイル(彦星)とこと座のベガ(織姫星)です。
7月のプラネタリウムに行くと、夏の大三角と七夕の話が必ず話されます。
まず、牽牛星(αAql)
わし座の1等星で“アルタイル(飛ぶわし)”(アラビア語)のことです。
和名は“彦星”、“おぼし(男星) ”、“犬飼星”です。
光度;0.8等級 スペクトル型;A5 (主系列星) 表面温度;9,000K 実光度;太陽の10倍 距離;17光年
この星は、高速で自転しており、その周期はわずか7時間で、赤道付近での自転速度は秒速259kmになります。(太陽の自転周期は約27日です)
これだけの速度で自転しているので、“ひこぼしの顔”は、その遠心力でひしゃげてしまっています。
そして、織女星(αLyr)
こと座の1等星で“ベガ”のことです。“べガ”はアラビア語で“下るわし”のことです。
和名は“織女星”、“たなばた姫”、“たなばたつめ”、“織り姫星”、など
光度;0.0等級 スペクトル型;A0 (主系列星) 表面温度;11,000K、 実光度;太陽の60倍 距離;26.5光年
この星には、10等級の伴星があります。
また、“ベガ”は地球の歳差のために、1万2千年後には北極から5度ほど離れたところで輝く、次の「北極星」となります。
織女(ベガ)と牽牛(アルイタイル)との2星の間の距離を計算すると16光年となります。
「光速のロケット」で16年かかる距離ですから、1年に1回のデ-トはとても無理です。
江戸時代には、“たらい”に水を入れて2星を写して見ると、水面が揺れたときに2星が手をつなぐという方法を考えたそうです。
この間、間にある“はくちょう”はどんな顔をしているのでしょうか。
デネブった顔になった?!
過去何度か星の観察会を実施してきた
天文の話を阪神間で実施している会員が講師になって大人向け、子ども向けと望遠鏡をのぞきながら
宇宙の不思議に聞き入るのはおもしろい
参考文献 宝塚市天文同好会天文ミニ学習
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