今般、日野大型トラックシリーズであるプロィアがモデルチェンジを行った。従前モデルから14年目のことになり、一般的な乗用車と比べれば桁違いに長い変更期間ではある。昨年、イスズが大型のモデルチェンジを行っており、これは21年ぶりのことであるが、今回の日野はさすがトヨタのグループでもあり、大型4メーカーでは最有力メーカーだから故なのだろうか。
運転席(キャブ廻りの)を一見して、イスズの新型と類似点を多く感じる。それは、キャブ全高が高く感じられ、相対的にフロントウインドウの上下寸法が短く感じられることである。トラックの場合、運転席直下にエンジン(今や直6だけの世界)があり、その前方には大面積の大型インタークーラーやラジエータを配置せざるを得なく、必然的にキャブは高くなるのだが、それ以上に恣意的に上げて来たとも感じられる。これは、ヨーロッパのMANとかボルボ辺りのデザイントレンドなのだろうか。運転台を高くすることとにより視界を良くできるという利点は認めるが、心理的に傲慢運転を生み出しやすいという弊害も感じるところである。ところで、先に記したフロントウインドウの小面積化は、コスト低減(あくまでも自社利益の確保)であろう。この高背高キャブを中心にモデルチェンジした訳であるが、一部の顧客層(代表的には、キャブ上まで積車するキャリヤカートとか消防はしご車など)に向けて、ローキャブ仕様というのが用意されている。従来は、一部の部品を抜くなどして、キャブ本体は同じで、全高を下げていたのだが、新型ではドアパネルからして違う様だ。
さて、乗用車の世界では、車体サイズが大きくなってエンジンだけが小排気量となる意味不明なダウンサイジングが大流行だが、大型トラックの場合は、車両法で規定される最大全長、全幅となっているので、車体を大きくすることはできないが、エンジン排気量は更に小さくなる傾向は同様だ。既に13Lと9Lのエンジンは登場済みであったが、今回は9L(A09C)エンジンにシーケンシャルツインターボ化を取り入れるなど、更に力点を注力した様子が理解できる。組み合わされるトランスミッションは6MT、7MT、9MT、プロシフト12と呼ばれるAMTだ。それと、AMTのシフトレバーを廃し、パーキングロックのみレバーとして残し、前進(Dおよびスロー)と後退の切り替えをロータリースイッチ化しているところが、今までにない変わったところだ。なお、ステアリングポスト左側のレバーで、アップダウンのマニュアルシフトを可能としている。カタログでは理解し難いところだが、前進でのスローというスイッチモードだが、1、2速段を前提とし、想像だがクラッチのミートポイントを若干滑り方向に制御している微速走行用モードではないだろうか。しかし、今や2~3トンクラスは3Lターボ付き、大型は9L~13Lのターボ付き、エンジン回転範囲は1,000~2,000rpmという2倍の範囲だ。カタログスペック的には、従来の20Lクラスの大排気量NAを上回る出力とトルクを持っているが、これらはあくまでもベンチでの定常的な値である。高速道路を走行する分には問題ないが、微速発進したり(特に積載状態で急坂を発進する場合)や交差点の右左折で微速から安全を確認して加速するなど、エンジン回転は500rpm程度にまで低下する機会は都度あるだろう。実際問題として500rpmでのフルロードベンチテストなど不可能な訳であるが、実走行においては極短時間ながら生じるのが現実なのだ。
運転席(キャブ廻りの)を一見して、イスズの新型と類似点を多く感じる。それは、キャブ全高が高く感じられ、相対的にフロントウインドウの上下寸法が短く感じられることである。トラックの場合、運転席直下にエンジン(今や直6だけの世界)があり、その前方には大面積の大型インタークーラーやラジエータを配置せざるを得なく、必然的にキャブは高くなるのだが、それ以上に恣意的に上げて来たとも感じられる。これは、ヨーロッパのMANとかボルボ辺りのデザイントレンドなのだろうか。運転台を高くすることとにより視界を良くできるという利点は認めるが、心理的に傲慢運転を生み出しやすいという弊害も感じるところである。ところで、先に記したフロントウインドウの小面積化は、コスト低減(あくまでも自社利益の確保)であろう。この高背高キャブを中心にモデルチェンジした訳であるが、一部の顧客層(代表的には、キャブ上まで積車するキャリヤカートとか消防はしご車など)に向けて、ローキャブ仕様というのが用意されている。従来は、一部の部品を抜くなどして、キャブ本体は同じで、全高を下げていたのだが、新型ではドアパネルからして違う様だ。
さて、乗用車の世界では、車体サイズが大きくなってエンジンだけが小排気量となる意味不明なダウンサイジングが大流行だが、大型トラックの場合は、車両法で規定される最大全長、全幅となっているので、車体を大きくすることはできないが、エンジン排気量は更に小さくなる傾向は同様だ。既に13Lと9Lのエンジンは登場済みであったが、今回は9L(A09C)エンジンにシーケンシャルツインターボ化を取り入れるなど、更に力点を注力した様子が理解できる。組み合わされるトランスミッションは6MT、7MT、9MT、プロシフト12と呼ばれるAMTだ。それと、AMTのシフトレバーを廃し、パーキングロックのみレバーとして残し、前進(Dおよびスロー)と後退の切り替えをロータリースイッチ化しているところが、今までにない変わったところだ。なお、ステアリングポスト左側のレバーで、アップダウンのマニュアルシフトを可能としている。カタログでは理解し難いところだが、前進でのスローというスイッチモードだが、1、2速段を前提とし、想像だがクラッチのミートポイントを若干滑り方向に制御している微速走行用モードではないだろうか。しかし、今や2~3トンクラスは3Lターボ付き、大型は9L~13Lのターボ付き、エンジン回転範囲は1,000~2,000rpmという2倍の範囲だ。カタログスペック的には、従来の20Lクラスの大排気量NAを上回る出力とトルクを持っているが、これらはあくまでもベンチでの定常的な値である。高速道路を走行する分には問題ないが、微速発進したり(特に積載状態で急坂を発進する場合)や交差点の右左折で微速から安全を確認して加速するなど、エンジン回転は500rpm程度にまで低下する機会は都度あるだろう。実際問題として500rpmでのフルロードベンチテストなど不可能な訳であるが、実走行においては極短時間ながら生じるのが現実なのだ。