私の思いと技術的覚え書き

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アカウンタビリティーについて

2008-10-17 | コラム

 アカウンタビリティー(Accountability)とは、直訳すれば説明責任となります。政府や企業、団体等の組織の権限を有するものが、株主や従業員や、消費者や取引業者、地域住民に至る等、直接または間接に関わりを持つ総ての人や組織(これらをステークホルダーと呼びます)に、その活動や権限行使の内容や結果等々を知らせる義務があると云う考え方で、独裁国家でない民主国家であれば当然のこととして相当依然から認識されている一般的なカタカナ言葉だと感じています。

 しかし、今年の初旬にある企業の代表とされる経営者と話をした際、アカウンタビリティーのことに言及する局面に至った時、驚いたことが思い出されます。その代表と云われる方曰く「君、アカウンタビリティーってなんだ?」と云う訳です。言いはしませんでしたが「経営者とされる者であれば、日頃もう少し本を読めよ」等と思わざるを得ないことであったと呆れたものです。

 ところで、アジャスターを含め対外的な接触を持つ一従業員において、このアカウンタビリティーが要求されざるを得ないのですが、そのためには経営者を含め組織の上部になる程、より高次のアカウンタビリティーが要求されるのだと思います、それによって、下位末端に存在する従業員が社会に対してアカウンタビリティーの義務を全うできるのは間違いないことでしょう。ですから、末端の従業員を行い等を知れば、おのずとその会社のレベルは知れるものと思っています。

 話は変わりますが、私は保険会社アジャスターとして24年間を活動して来ました。その中で、対外的な意見の相違というには日常的に生じる訳ですが、その解決は本当に極希な場合を除いて話し合いにより解決してきたと自信を持って云えると思っています。この24年間で、本当に極僅か、数回だけ弁護士先生を介してことの解決をお願いしたことがありますが、その様な場合であってもそれ以前に何度も話し合いの機会を作り、最大限に解決への努力はして来たと思っています。しかし、周辺で聞いたり相談を受けたりする案件で、なんでこんなレベルの案件で弁護士が登場して来るんだという案件が多すぎる様にも感じられます。とにかく思うこととして、保険会社を含め大きな組織が一個人に幾ら理不尽と感じられる様な要請を受けたからと云って、十分話し合い解決への努力もしないまま、法的権力だけを盾にして行動することは、社会的倫理に反し許されないことと思います。

 なお、今回の私に生じた「会社都合による一方的な即日解雇」についても、明らかに弱者となる一従業員に対し、アカウンタビリティーを全うせず、話し合いという努力を尽くさないという会社には怒りを感じざるを得ません。




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